「…さい…起きなさい…起きなさーい…」
眠る俺に、届く優しい声。さくらの声。
「起きてくーだーさーいー…」
俺の脳は睡眠を欲しているのだが…仕方が無い…
「ったく…なんじゃいさくぅううううう!?ガッ!ダァ!アァーイ!」
目を開けたら、すぐ目前にさくら。そりゃ俺もベッドから転がり落ちる。頭から勢い良く落ちる。
「はいおっはよーございまーす」
さくらのような人物は、無断で共に入っていた俺の布団を抜け出しベッドから起きた後、ふよふよと浮いて無様に転がる俺の元へ。
こんな芸当をできるのは、さくらではない。ゾンビィでもなく、神様だ。
「………おざまーす…どやんすの神様」
…そう。どやんすの神様。どやんす。ロマンスじゃなくて。
善行を行った事により突如として現れた神様。俺の女神様…らしい。
「何のフォローも無く消えたからあの後大変だったんですよ…気絶したさくらについて皆に問い詰められたり」
「あ、あはは~…さく…神様うっかりしちゃいました!」
良くわからない事ばかりだ。さくらにしか見えない神様の姿も、何故また現れたのかも。
19/10/12(土)23:53:42
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