休日の午後
リコはみらいちゃんの部屋で、ことはとふたり、親子水入らずの時間を過ごしていた
ソファに座るリコは膝の上にことはを乗せ、ふたりは一緒に、テレビを観ている
放送しているのは、一昔前にやっていたドラマの再放送
物語はクライマックスを迎え、主人公の男性が、ヒロインの女性に愛の告白をするシーンが流れていた
「ねぇ、リコ。『好きです、愛しています』、だって!」
ドラマの主人公のセリフを鸚鵡返ししながら、ことはがくるりと、リコの方へと振り返る
「ふふ、そうね」
ことはの口から飛び出した似つかわしくない言葉。それが何だか微笑ましくて、リコは思わず表情をほころばせる
「リコもよくみらいに、同じような事言ってるよね?」
「えっ」
…しかしその笑顔は、一瞬で凍り付くことになってしまう
ドラマの話題が、何故か自分たちの私生活の事に飛び火してきたのだ
18/10/21(日)23:56:49
142レス