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2018-09-08のスレッド一覧 6477件

「ジ・オリジン・オブ・ザ・コウライヤ」より:【エクセプショナル・ロア】 人里離れた険しい地にその鍛冶屋は存在した。 無骨に切られた白く短い髪、しなやかで引き締まった身体、日と火に焼かれ赤銅色が染みついた肌。 カナチと呼ばれる鍛冶師はただ一人金槌を振るい赤熱する鋼を鍛え上げる。 日も天頂へと登ろうかという頃、戸を叩く音が鍛冶場へと響いた。 鍛冶は1段落着いている。カナチはやおら立ち上がり、声をかける。「お入りください」 「…失礼する」戸を開けたのはカブキ装束の男であった。「ご用件は」「ナギナタを作って頂きたい。この鋼にて」男はそう言い、背に負っていた風呂敷を降ろした。 「これは」それは美しく、どこか恐ろしき鋼であった。鋭く光る白い鋼と鈍く輝く黒い鋼が巴めいて混ざり合う鋼。 見たことも聞いたことも無い鋼。「…これでナギナタを」「そうだ。柄は貴方が相応しいと思う木で作ってくれ」 カナチは一瞬沈黙した。はたしてこの未知の鋼から依頼人の期待に叶う物が作れるであろうか。だが、挑戦したい。 「分かりました、2…いや3週間後に来てください。代金はその時、貴方がナギナタに納得できたのならば頂きます」

18/09/08(土)00:09:05

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