みらいちゃんの家へと向かうリコの心は、浮き立っていた
勿論、もうすぐ大好きなみらいちゃんに会えるから、というのもある
しかしリコが胸を躍らせている理由は、それだけではなかった
みらいちゃんと会える事と、もうひとつ。リコの心を、浮つかせているもの
それは今日、この津成木町で行われる、とあるイベントだ
この日津成木町では、夏の終わりを締めくくる、花火大会が開かれる予定になっていた
リコは今夜、みらいちゃんと一緒にそのイベントに行く約束をしていたのだ
リコがみらいちゃんと一緒に花火を見るのは、学生の時以来。実に、6年ぶりの事である
6年前、みらいちゃんとリコは、ジュン、ケイ、エミリーの3人と協力し、魔法学校の夏祭りのメインイベントである打ち上げ花火を打ち上げた
それがリコがみらいちゃんと一緒に見た、唯一の花火の思い出である
みらいちゃんが居なくなった後も、魔法学校では毎年、ドンドン花の打ち上げ花火が打ち上げられていた
それを独りで見る度に、リコは思っていたのだ
“今、隣にみらいが居れば”と。“みらいと一緒に、この美しい花火が見られたら”と
18/09/16(日)23:58:53
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