虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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2021-05-11のスレッド一覧 5385件

私が食事当番を務める朝、珍しいことに食卓にはアイツの姿もあった。 ところがアイツときたら新聞なんて読んで朝食に手をつけようともしない。 「ちょっと、早く食べちゃってよ。片付かないじゃない」 「ん」 はい生返事。なんなの? せっかく淹れたコーヒーも冷めちゃうんですけど? ほんとヤなやつ。絶対にモテない。結婚なんて夢のまた夢。そうに違いない。 でも割れ鍋に綴じ蓋というか、世の中には物好きの一人か二人はいるもので。 きっと東京の大学で共通の趣味があるとかで知り合ってから交際がスタートしてとんとん拍子で同棲までは行くんだけどそのまま何年も進展がなくってもしかして自然消滅しちゃうかもなんて不安になってたある日「そろそろするか。結婚」ってアイツが言い出すのよねそれで私は「……遅いのよ、mattaku……」って柄にもなく涙ぐんで(中略)子宝にも恵まれたある日の朝ごはん幸太郎が「おいリリィ、醤油取ってくれ」でもリリィはサキとふざけあって聞いてないの。だから、 「ちょっとリリィ、パパにお醤油取ってあげて」 次の瞬間、私はダイニングを飛び出した。 リリィはもちろん、アイツの顔をまともに見られる気がしなかったから。

21/05/11(火)23:09:15

85レス

博士と助手は平和を謳歌していた 二人は毎年、母の日と子供の日にはほぼ必ずと言っても過言ではなく自分を母親だと思い込んだフレンズ達に襲われ、弄ばれ、育まれてきた… だが今年は違った、何も起きず平和にXデーが過ぎていったのだ ようやく解放された、と二人は心の底から安堵し、喜びを噛み締めた ─『愛鳥週間』という言葉を思い出すまでは 博士と助手は抱き合って怯えていた…このままでは『愛され』てしまう事態に…そう、リカオンママに…母親じゃない母親達が育児に来てしまう恐怖に やがて二人の精神は迫り来る恐れの前に蝕まれていった 博士は怯えのあまり細くなりさめざめ泣き出してしまい、助手は自らを奮い立たせんと精一杯、羽を広げ博士に強くあるよう訴えた…歯の根の震えを噛み殺し、涙をこらえながら こん、こん、とノックの音が優しく響く…それは保護者の帰宅の合図 博士と助手は抱き合った、逃れられないもの、恐ろしいものが来たから こん、こん 返事はない こん、ごん 力が強くなる どん、どん!ドアが軋む どんどんドンドンドドドド ド ノックが博士と助手の悲鳴を覆い尽くす ゴッ、まあるい瞳がこんにちは 「ただいま、二人とも」

21/05/11(火)21:07:23

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