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2020-04-28のスレッド一覧 6317件

深夜に電気がついてるのを不審がった幸太郎がダイニングに入ると、焼肉真っ只中の愛と目が合った。 「あ」 愛は炭火めいて赤い目を閃爍させて、すぐに視線を落として肉とご飯を完食した。 幸太郎が黙って愛の隣に立つと、愛も黙って立ち上がって幸太郎の横を通って冷蔵庫を開けて、牛肉の入ったパックを手に取った。そして鼻歌混じりに幸太郎の横を通り過ぎて席に座ってパックを開けて、ホットプレートに肉を並べ始めた。 「さーて」 「コリャ!」 肉を並べ終わったところを見計らって、幸太郎が愛の頭をはたいた。 「人が黙って見とるのをええことに遠慮なく肉のおかわりすんな! こんボケゾンビィ!」 愛はジロリと幸太郎を睨んで、舌打ちをくれてから言った。 「……好きで食べてるんじゃないわよ。いい? ホットプレートは、電気で動いてる。ってことはつまり、この国産ハラミは電気で焼けてることになるわけ」 「だから何だ」 「私に何があって死んだのか、知ってるでしょ」 「ん? ああ」 幸太郎が知らないわけがない。とっくの昔に乗り越えたトラウマだと思っていたのだが、この切り出し方を見るにどうもちょっと違うらしい。ひとまず話を聞いてやることにした。

20/04/28(火)23:48:08

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