どこまでも高い青空に、真っ赤な太陽が輝いている
8月も半ばを過ぎたと言うのに、夏の暑さはいまだ、収まる兆しがない
じりじりと照りつける日差しが、みらいちゃんとリコの全身に容赦なく降り注ぐ
リコは流れる汗をハンカチで拭いながら、ほっと溜息を漏らした
―ナシマホウ界の夏は、どうしてこんなに、暑いのかしら
空を見上げ、陽気に浮かんでいる太陽を、睨みつける
…そんな事をしても、無駄な体力を消費するだけとはわかっているけど
それでも、あの諸悪の根源に、文句の一つもつけてやりたい気持ちになる
「…はぁ…」
リコの口から、再び溜息が漏れる
この季節は、ただ買い出しに出かけるだけども、一仕事だ
右手に提げた買い物袋が、本来の重さ以上に、やけに重たく感じられてしまう
「大丈夫?リコ」
リコの少し前を歩いていたみらいちゃんが、振り返る
みらいちゃんは額にうっすらと汗を浮かせてはいるものの、その表情は、まだまだ元気いっぱいといった様子
17/08/27(日)23:55:01
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