夜、遅くに
みらいちゃんとリコは、窓から、外を眺めていた
普段煌々と辺りを照らしている街の光も、この時間ともなれば、すっかりその火を落とし
唯一の明かりと言えば、暖かな光を纏い空に浮かんでいる、月くらいのもの
ふたりの視線は、自然と、その月の浮かぶ夜空へと吸い寄せられる
「わぁ…!」
空を見上げたみらいちゃんは、思わず感嘆の声を上げた
「見て、リコ!空、星がすっごく綺麗だよ!」
みらいちゃんの声に誘われる様に、リコもその視線を、空へと向かわせる
「…本当ね。すごく、綺麗だわ」
みらいちゃんの言う通り、ふたりの頭上には、見事なまでの星空が広がっていた
街の明かりが落ちているせいだろうか。今夜の星は、いつもより一段と眩く、美しく感じられる
夜空で無数に煌めくその輝きは、まるで藍色のドレスを彩るスパンコールの様だ
その美しさと迫力にふたりは息をのみ、暫し無言で空を見つめ続ける
「…すごいね…」
17/10/22(日)23:55:45
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