リカオンは苦悩していた 自分と他のハンター つまりヒグマ先輩とキンシコウ先輩との圧倒的な力量差に悩み苦しんでいたのだ
始まりはふたりとの組手でのことだった 全く歯が立たない ヒグマ先輩にはふっとばされ キンシコウ先輩に至っては如意棒だけで攻撃をすべて止められた
ハンターになってから今まで 毎日の練習は欠かさなかった セルリアンも何体倒したかわからない 助けたフレンズさんも幾らかいた
それでも それでも届かない 私の腕ではまだあのふたりと同等のところにはいられない 組手の後 考えた末に私は現実を叩きつけられた かなり苦しいものだった
何かが足りない 私があそこで戦えるようになるには 圧倒的な何かが足りない さてそれは何か 私になくてあのふたりにあるもの 私が更に強くなるための何か
セルリアンを叩き潰しながら考えた そして私がセルリアンの石を砕いた時 私は一つのことに思い当たった 私にはこの体以外の武器がない その事実に気づいたのだ
今まではセルリアンを倒すのにはこの腕 この体があれば十分だと思っていた しかし現実はどうだ? かばん救出の時 ヒグマ先輩は素手で片足をぶった切ったか?
17/07/15(土)23:35:58
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