ハロウィンという事で我が社を取り巻く地域も恒例の如くオレンジ色の飾り付けが目立ち始めていたが、
折角だから俺も牙なりマントなり杖なりを身に纏って魔王らしく振る舞ってみることにした。
例によって護衛共は思い思いに祭りの散策を行っており、今隣にいるのは詠だけだった。
「まったく、そういう格好となると驚くほどはまりますわね村雨様は」
「そうか?焔なんかゲラゲラ笑っていたが」
「それだけそれっぽい格好だということですわ。とりわけ、人を誑かす事にかけては右に出るものはおりませんもの」
憎たらしいのか自慢げなのかわからない笑顔で詠はその豊満な胸を張った。
詠もまた同様にドラグーンがクエストする的な大作ゲームに出てくるような魔女っ子服に身を纏っていたが、その小悪魔な雰囲気はとても彼女の愛らしさを引き立てているように感じさせられる。
17/10/09(月)23:41:32
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