「おいしいですわ!おうどんおいしいですわ!モチモチですわ!甘露ですわ!おかわり頂けますかしら!」
「構わないし…」
夜遅く、学園の森でメジロのお嬢様がうどんをすする。減量苦にあえぐ彼女にとって、ションボリの屋台が今夜空いていた事は砂漠のオアシス、旱天の慈雨であったと言えよう。
「おっと、夜食のお代わりは体に悪いぜマックちゃん」
だが彼女のお目付役が、これを見逃す筈もなく。芦毛の美女は、軽々とメジロのお嬢様を担いで去ろうとする。すると芦毛の美女は、ションボリに向かって呼び掛けた。
「ああ…悪いがションボリ、『こいつに食わせたのと同じの』を頼むぜ。アタシもアンタにちょっと話がある」
「分かったし…お作りしておくし…」
ションボリは俯き加減のままに、麺を茹で始めた。
21/08/30(月)20:31:16 ID:jMgLUFVU
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