丸「母上は今年のばれんたいんでえはどうなさるので?」
上「…ばれんたいんでえ?…また異国の祭りかなにかですか」
丸「御明察の通りです母上。その様子ですと御存知でないようなので説明しますが」
上「ふむ」
丸「好いた殿方にちょこれえとという洋菓子を渡して告白する日の事なのです」
上「んん…?…好いた?…告白…?」
丸「私も去年は殿に感謝の意を伝え…母上どうされました、何やらお熱でも」
上「…ああ、いや、大事ありません。そう、成る程感謝を」
丸「はい母上。他の皆も私の知る限り同じような感じでしたから作法として問題はないかと」
上「しかしそれはその日に限らずともできる事では」
丸「その日であればこそというものでもありますよ母上。殿も喜んでおられましたし」
上「ああ…ふむ…まあ考えておくとして。…ちょこれえととは?」
丸「黒く甘くて分厚い煎餅の様な代物です。前回は現存十二天守の方々が作り方の指南を…」
上「黒く甘く分厚い煎餅が如き…?面妖な…」
丸「美味しいですよ?…母上?大丈夫ですってば、何で間合いを取るのですか母上、母上?」
18/02/10(土)23:21:47
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