祖国の扉が開いて命令者は飲み込まれた。そして即座に吐き出されて帰ってきた。
「なんで?」命令者はとりあえず居た黄に迫った。他の三人は何処にもいない。
「ジガが生まれたのはあなたの責任よ。あなたが帰っていいわけないでしょ」
「あとは任せてつったのそっちでしょーが!」
「生中二つ!」黄は店員に叫んだ。二人はいつのまにか居酒屋のカウンターに座っていた。
「質問に答えろー!」命令者が黄の胸倉を掴んだ。掴んだ弾みで黄の胸の谷間から遺影の束が出てきた。
遺影にはにこやかな赤と紫の姿が写っている。黄はハンカチで涙を拭った。
「ここと祖国の時間の流れは違う。あなたが不在の間にみんなジガに殺されたの」
「何その新設定。そんで、やっぱ私に行けと」黄が頷いた。命令者は後ろのテーブル席の赤と紫の首根っこを掴んで黄に見せた。
「二人とも生きてんじゃないの。何即バレのウソついてんのあんた」
「あんなのと戦っても勝てないもん」
「あんなバケモンと戦って勝てるわけねーだろ」
「あんなのと戦うなんてバカじゃん」
「だよねー!」納得した命令者は笑って三人とジョッキを交わした。
次巻、命令者黒が早くも参戦!どうするジガ!
18/12/29(土)23:44:27
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