割れ物を扱う様に、幸太郎はアタシの頬を撫でる。嫌いではないが、どうにもむず痒い。
張りつめたそれが、湿りきった入口へ押し付けられ、ゆっくりとしかし力強く狭い道を押し入っていく。内臓を圧迫する異物感に、アタシは息を飲んだ。指とはまるで感覚が違う。
「んっ……」
「痛むか」
「あぁ…だい、じょうぶ、だ…」
あれだけ解したというのに、途方に暮れるほど締め付けてくる。しかし、幸いにも中は十分に潤っている。
「う、……んっ」
せからしい程じっくりと進んでいくと、サキが険しい顔をしてシーツを握りしめた。何かできないかと思い、幸太郎はサキの髪と頬を撫でる。すると心なしか、眉間の皺が緩んだように見えた。普段は病的な色の肌が、ほんのりと紅潮している。その間に幸太郎が更に腰の距離を詰めた。
「ひっ……!」
完全に油断していた。ある箇所を擦られると、ものすごい勢いで快感が全身を駆け巡っていった。何処からあんな高い声が飛び出してきたの皆目見当がつかない。その声の甘さとどこか淫靡な表情から、痛みを訴える声色ではないと判断した幸太郎は、一旦、それ以上進むのをやめ、その場所をもう一度穿つ。
18/12/15(土)23:33:04
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