身体がボロボロと解けていく。
思えば、とても詰まらない空間であった。
与えても与えられることをせず、堕ちることはあっても終わることは無く、希望も絶望も無く。
ただ垂れ流される愛に流されるだけの場所。
つまらない。ここに堕落はあっても破滅は無い。無様な足掻きを眺めることも無ければ愛の為に終わってしまう存在も居ない。
これは愛ではあるが、自分には何よりも受け入れられない愛だ。
かつて海の底で自分の身体を砕いた恋よりも、受け入れ難い。眺めることが楽しいという利点がある以上、恋の方がましとも言える。
本当につまらない。この終わりは受け入れられない。
世界の終わりはもっと愉快であるべきだ。世界の終わりはもっとどうしようもなくあるべきだ。世界の終わりはもっと独善的な理由であるべきだ。世界の終わりは──────もっと気持ち良くあるべきだ。
19/04/09(火)23:32:52
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