仲秋の名月と呼ばれるだけあって、今日の月はとっても綺麗
綺麗は綺麗なのだけれど、隣には世界で一等綺麗な人がいるわけでして……
視線はすぐに月から外れて、ノワへと惹かれていってしまうのです
「私に見惚れてくれるのは嬉しいのだけれど……
今は私よりも一年に一度きり、とっておきのお月様を楽しみなさいな」
ただノワはこういうとき決まって窘めてきて、素直に見惚れさせてくれません
不本意だけども言われるままに月を見上げて、目が惹かれるのを必死で我慢して、
今どんな顔して月を見上げているだろう、それはどんなに綺麗だろうと考えたら、
我慢しようが無くまたノワを見ていて、月を見上げているはずのノワと目があって
「あ、あはは……お月様見上げるあなたの横顔があんまりにも素敵なものだから
お月様のこと忘れてつい見入っちゃってたわ……」
目があったときは、さっきノワは窘めたくせにずるい……なんて思ったのに
そんなことを言われてしまったら、同じ言葉で意趣返ししようという気も失せてしまいます
「ノワはずるいねえ……」
「ど、どうしてよ!?」
17/10/04(水)23:58:47
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