カブキエテルの揺らぎに白黒のカブキ装束がはためき、その顔には炎の如くクマドリが燃える。
「ドーモ、ポープ、カルタピルス、そして、ヨセフ・ニンジャ=サン」
「…ホワイトパロットです」
【イニシエイション・オブ・ピルストロフィ】
ニンジャ装束の上に宗教服を纏った男がアイサツを返す。「ドーモ、ホワイトパロット=サン。…ポープです」
白ヴェールで隠れた口から響いた声は凛と澄んでいた。ポープは聖ヌンジャイコンを一瞥し、ホワイトパロットへ向き直る。
彼の姿はほんの少し前…プロヴォストとのイクサの最中見えた老人とはあからさまに異なっている。
サルファリックらの見つけた資料。同じ人物でありながら外見年齢は時に若く、時に老いた奇怪な存在。
ポープは椅子から腰を上げず、厳かに話し出した。「至聖所に立ち入るなど、この地の謂れを…」
「そんなものは私の知ったことではない。…他の奴らは全て殺した。そして増援を呼ぶ間もなく君も殺す、それだけだ」
「…下賤なる憑依ニンジャが知るはずもあるまいか」ポープは不服気に立ち上がり、リピタを手に構える。
「良いでしょう、この至聖所は我らが偉大なる父へと…」「イヨーッ!」
19/02/07(木)23:56:36
66レス