虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。

2021-04-23のスレッド一覧 5607件

「良い所で会えた」 学園の廊下でばったりと鉢合わせたエアグルーヴに声をかける。振り向いた彼女は怪訝な顔をしたが、俺の手にある鈴蘭の花束を見るや表情が綻んだ。 「鈴蘭だけの花束か。キザだな。これに合う花瓶か?」 「話が早くて助かるよ」 「構わん、会長のためだものな。ああ恩に着てくれるなら、新入生の合同トレーニングに意見を出してくれんか」 「そのくらいなら喜んで」 うんと頷いて、エアグルーヴは来た道を戻って行った。 毎年、皐月の時期には花束を贈る。別に約束事があるわけではなく、ただ感謝の気持ちを「純粋に」表したいだけだ。シンボリルドルフ、彼女が一冠目を手にした季節なのだから。 生徒会室の扉をノック、返事と共に中へ。デスクから顔をあげたルドルフが、俺と花束を見てぱっと笑顔になった。これが見たいだけだとも言える。 立ち上がろうとする彼女を片手で制して傍へ。書類の束を脇へ避けた彼女にそのまま手渡す。 「ありがとう。何度受け取っても嬉しいよ」 「捻りが無くてすまないが」 「そんな事が得意な柄でもないだろう」 間を置かずノックがし、エアグルーヴが綺麗な花瓶を手に入ってきたので、彼女に生けてもらう。

21/04/23(金)23:29:07

35レス