「……なんで、なんで私のダルクくんとライナちゃんを殺したの、ギゴくん!?」
愛しい人の悲哀と憎悪に満ちた顔など、見たくなかった。歪んではいるが、彼女は本当に愛した『モノ』に入れ込むのだ。その愛情表現が分からないから、こんなことになったのだ。
「お、おいガガギゴ……あの女ヤバイぞ……」
「隊長、その女の子二人を頼む」
「い、いや、でもよ……」
不気味な人形をバラしながら、俺は隊長に告げる。大丈夫だ。俺がケリを着けなければ。
「ギゴくん!今すぐ私の元に『戻って』!お仕置きするから!!」
霊術か……その対策は十分だ。予め指をならして作動させてよかった。
「……!?なんで、『戻って』こないの!?」
「スキルドレイン。これで君の洗脳は無意味だ」
19/06/04(火)23:15:54
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