その晩、幸太郎は酔っていた
酒の肴はフランシュシュの活動ぶり。この男、本人の前では言わないが例のバーではその話ばかりするのだ
話の終わりが見えなくなったバーのマスターはかねてからの疑問を投げかけた
「そういやどこであいつらを見つけてきたんだ?言っちゃなんだが3号や4号なんて死体さえアレだったろ」
「ああ……あれはうちの家系の努力もありましたが運が良かったんですよ」
幸太郎曰く彼の家系の屍霊術は死体に手を加えるものではない
事前に薬を介して呪いをかけ死後ゾンビィとして再生させる半自動式ものであった
欠点は呪いの範囲がちょうど佐賀県内に限られており、愛や純子は偶然だったらしい
「昔から見込みのある人物にはどうにかして薬を飲ませていたそうです。まさか本当に役に立つとは…」
「ちょっと待て!確か1号は一般人じゃなかったか?」
「それこそ簡単ですよ。水道水をまったく飲まない人間なんてそうそう居ませんからね」
「……は…?今なんて」
「ああ、ついでにこれはゾンビランドサガ計画の重要なポイントになっていて…」
その後、マスターは幸太郎を追い出し早めに店を閉めると、数十年ぶりに胃が空になるまで嘔吐した
19/04/21(日)23:40:52
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