虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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  • 〇月×日... のスレッド詳細

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    22/07/25(月)20:18:58 No.953031569

    〇月×日(金) 今朝は目覚まし時計よりも早く目が覚めたのでいつもより遠くまでジョギングすることにした。 スペちゃんを起こさないように静かに部屋の外に出ると、いつものように物音1つしかない世界が広がっていた。 いつもと違うのは窓の外はまだ暗闇に包まれているところ。 昨日までは薄暗い時間帯に始めていたのに、今日はまだ真っ暗。 なんだか不思議な世界に迷い込んでしまったみたいで少しワクワクしながら、念入りにストレッチを始めた。 トレーナーさんに教えてもらったストレッチを1つ1つ確かめながらこなしていくと、まだ半分眠っていた脳が目を覚ますのを感じた。 ふと思い立って周囲を眺めても、誰もいない風景が広がるばかり。 いつも他にも数人ウォーミングアップをしているのに、今日だけはこの暗闇を1人占め。 居てもたっても居られずに早速校門を飛び出し走り始めると、やはり普段とは違う景色がそこに広がっていた。

    1 22/07/25(月)20:19:13 No.953031685

    街灯に導かれながら、疎らに見える車のライトを追い越しながら、走り続ける。 まるで自分が暗闇を切り裂く流れ星になったような気分だ。 いつもと違う新鮮な気分で走り続けると、少しずつ空が明るみ始めた。 もう少し、あの場所まであと少しと思いながら走り続けてジョギングの折り返し地点までたどり着いた。 小高い丘の上に建てられた公園の一角。 展望台になっているそこはちょうど東に向かって景色が広がっている。 運よくちょうどいい時間にたどり着けたようだ。 太陽が街並みの向こうから少しずつ昇り始める。 真っ赤で眩しくない、いつもと違う表情の太陽がゆっくりと、昇っていく。 ああ、今日は早起き出来て良かった。

    2 22/07/25(月)20:19:28 No.953031792

    部屋に帰った後はシャワーを浴びてスペちゃんと朝食食べに行った。 スペちゃんは特大ウマ盛り。私は普通のウマ盛り。 食べている最中、やたらウキウキ顔のフクキタルを見かけた。 今までも経験からして、あれはフクキタルのトレーナーさんとの惚気を聞かされるタイプの浮かれ方だ。 今日は1日近づかないようにしようと思った矢先に何故か私の隣に座ってきた。嘘でしょ………。 今日は夕飯を一緒に食べることになった。 トレーナーさんの部屋に行って作るつもりだ。 等と、散々惚気られてしまった。 スペちゃんは目をキラキラ輝かせながら聞いていたが、私はこの手の惚気をよく聞かされるので食傷気味だ。 結局朝食が終わるまで惚気は終わらなかった。

    3 22/07/25(月)20:19:40 No.953031868

    まだまだ語りたそうなフクキタルを無視して、学校へ登校する。 今日は朝練が無しのため、比較的ゆっくりとした登校だ。 それでも授業が始まるまではまだまだ時間があったため、一緒に登校してたスペちゃんにお願いしてトレーナー室に寄ってもらうことした。 どうやらスペちゃんもトレーナー室に行きたかったそうで、私達は途中で別れてそれぞれのトレーナーに会いに行くことにした。 扉についている窓からは明かりが漏れている。 耳をそっと扉に着けると、キーボードを打つ音。 音を立てずにそっと部屋に入ると、コーヒーの匂いと見慣れたトレーナーさんの背中。 何も言わずに背後に立ち、彼の目を隠して耳元で囁く。 だーれだ、と。

    4 22/07/25(月)20:19:51 No.953031953

    トレーナーさんは、俺の愛馬じゃないか。と答えてくれた。 だから私は、はい、あなたの愛馬です。と答えた。 2人、何も言わずにしばらく見つめあった後、今日1回目のキスをした。 キスの時にトレーナーさんの手に自分の手を重ねると、いつも優しく握り返してくれるのが、愛されていると実感してたまらなく好きだ。 今日もそうしようと思ったら、トレーナーさんの方から手を握ってくれた。 彼の方から手を握るのは、何か後ろめたいことがあるのを誤魔化そうとしている時だ。 キスが終わった後、何か隠してませんかと問いかけたら、目を逸らされてしまった。 私はそれ以上何も聞かずノートパソコンを見ると、タイキの走っている姿がそこに映っていた。 書きかけの文章はタイキの走り方の癖やレース展開が書かれていた。

    5 22/07/25(月)20:20:02 No.953032048

    成程。私ではなく、私の友人の走りを見ているところに私が来たので気まずかったと。 別に私が1着を取るための研究なので不機嫌になったりはしないのだが、トレーナーさんは私が怒るとでも思ったのだろうか。 確かに自分以外のウマ娘の走りを見ていたら嫉妬しそうな娘も心当たりはあるが。 視線をトレーナーさんに戻すと、とても不安そうな表情をしていた。 私が怒ったらどうしよう。泣いたらどうしよう。拗ねたりしたらどうしよう。 そんなことを考えている時の表情だった。 それを見た私は、ちょっとだけイタズラしたい気分になったので、イタズラすることにした。 悲しそうな顔をして、私以外の娘の走りを見るなんて、と言うとトレーナーさんはとても慌て始めたのだ。 そんなトレーナーさんの姿が面白かったのでもう少し続けたかったのだが、あまり続けると授業に間に合わなくなるのでここでネタバラシ。 見る見る表情が変わっていくトレーナーさん。やり返してやろうという表情になり、何をされるのだろうかと待ち構えていたら、なんともう1度キスされてしまった

    6 22/07/25(月)20:20:16 No.953032140

    いつもの優しいキスではなく、強く唇を押し付けてくるキス。 私は手を重ねようとしたが、やんわりと手を押しのけられて代わりに彼は私の背中を抱きしめた。 前からは唇が押し付けられ、後ろからは背中を抱きしめられると、私の逃げ場はもうどこにも無くて。 ただトレーナーさんに好き放題キスされることしかできなった。 結局、スペちゃんとの待ち合わせ時間には10分程遅刻してしまった。 でもスペちゃんは15分遅刻したのでお互いさまにしておこう。 首元の赤い痕だけ隠すようにだけ伝えて、遅刻しないように2人並んで走り出すのだった。 熱の残った唇に風が当たり、体の内側の火照りも消えていく。 チラリとスペちゃんの顔を見ると、どうやら彼女も同じらしい。 私達は2人して体の火照りを冷ましながら校舎へと向かうのだった。

    7 22/07/25(月)20:20:34 No.953032253

    授業はいつも通りに走りに行きたいなと考えながら適当に済まし、放課後になった。 すぐに着替えてトレーナーさんの待つトレーニング室へと向かう。 今日はまず今後のミーティングを行った。 次回出走するレースはタイキも出走を表明している。 彼女も私を研究しているだろうし、私も彼女への対策を考えなくてはならない。 マイルという彼女の得意距離でのレースはきっと激戦となるだろう。 それもで私は先頭を譲る気はない。 トレーナーさんお手製のレジュメを読み込みながら私はそう誓った。

    8 22/07/25(月)20:20:45 No.953032332

    その後は軽めのトレーニングを行った。 追い込む時期にはまだ早いと分かっていても、私の足はもっと走りたいと訴えてくる。 無言でトレーナーさんの目を見ると、彼は苦笑しながら30分だけだよ、と言ってくれた。 30分ほど全力で走り心地よい汗に包まれながら今日のトレーニングは終了となった。 さて、本来はここでトレーナーさんとは解散となる。 だが今日の私はいつもと少し違う。朝食の時に聞いたフクキタルの話が頭を過ったのだ。 トレーナーさん、もしよろしければこの後一緒に食事でも如何ですか、と聞くと 勿論良いよ、と答えてくれた。

    9 22/07/25(月)20:20:58 No.953032425

    急いでシャワーを浴びて一度自室に戻る。 さすがにスポーツバッグを持った制服姿で外食はする気にならなかった。 待ち合わせ時間に遅れないように急いでお出かけ用の服に着替えていると、スペちゃんも慌てた様子で帰ってきた。 どうやら考えることは一緒らしい。 外出許可を急いで書き、何故か窓口にいるフジ先輩のトレーナーさんへ渡していざ待ち合わせ場所へ。 先に待っていたトレーナーさんの車の助手席に乗り込んで、少し遠い所にあるイタリアンレストランへ。 別にどうしてもイタリアンが食べたい訳では無かったのだが、今日は少し遠い店に行きたかったのだ。 信号待ちの間は手を重ねることができるから。

    10 22/07/25(月)20:21:09 No.953032496

    食事を終えるころには辺りはすっかり暗くなっていた。 今夜は星が少なく、いつもよりも黒い空に包まれている。 ふと今朝のジョギングを思い出した。 車の中で公園の展望台で見た景色の話をしたら、今からそこに向かうことになった。 普通に雑談のつもりだったが誘ってると思われたかもしれない。好都合だったので黙っておいた。 辿り着いた展望台にはすでに先客が数組いた。 私たちは空いているベンチを見つけ、並んで座った。 遠くには街並みの光、近くにはトレーナーさんの顔。 トレーナーさんは朝焼けの話をしたがっていたが、私はもう我慢ができなかった。 だってこんな場所で2人なんですから。

    11 22/07/25(月)20:21:22 No.953032602

    何も言わずにキスをする。 少しだけ驚いた気配を見せたトレーナーさんだったが、すぐに私の重ねた手を握り返してくれた。 キスをする。キスをする。キスを何度もする。 大丈夫ですよ、トレーナーさん。 どうせ周囲にいる人たちも同じようなことしてますから。 何も気にせず、私達は私達のしたいことをしましょう。

    12 22/07/25(月)20:21:34 No.953032702

    部屋に帰ったらもう23時を回っていた。 急いでシャワーを浴びて、この日記を書き始める。 今朝早起きしたからか、書いてても眠気が襲ってきて時々書き間違えてしまう。 待っててもスペちゃんは帰ってこないみたいだし、もう寝てしまおう。 おやすみなさい。

    13 22/07/25(月)20:22:26 No.953033059

    終わりです。 読んでいただきありがとうございました。 昨日投下したフクキタル怪文書とも微妙にリンクしてますので よろしければそちらもどうぞ。

    14 22/07/25(月)20:25:58 No.953034573

    ブラボー!おお…ブラボー!!

    15 22/07/25(月)20:27:45 No.953035365

    トレセンが爛れとるやないか...

    16 22/07/25(月)20:29:41 No.953036161

    ねぇこれスペちゃんはもっと進んで…

    17 22/07/25(月)20:31:36 No.953037023

    もっと深いキスもしろ

    18 22/07/25(月)20:34:33 No.953038275

    す………す……す…

    19 22/07/25(月)20:38:06 No.953039808

    すけべぇ…

    20 22/07/25(月)20:40:57 No.953041021

    全体的に空気が甘すぎる...

    21 22/07/25(月)20:43:03 No.953042002

    スペちゃんサイドも見たいわ! スペちゃんサイドを見せてちょうだい!

    22 22/07/25(月)20:44:20 No.953042573

    はぁ...また惚気?ってフクに聞くと スズカさん程じゃないですよ! って返されて言い返せなくなるやつ

    23 22/07/25(月)20:46:04 No.953043311

    すばらしいですぅ…!!!

    24 22/07/25(月)20:50:12 No.953045041

    スズカさんのシナリオいいよね... トレーナーもめちゃくちゃ情熱的とかでは無いけどスズカの走りを実現するためなら手段を尽くすし スズカさんも神経衰弱のシーンとか、少しずつ走ること以外の1面も見せてくれてそれが一周して走りにもいい影響が出て 最後は一緒に歩きたいだもんね...いいよね...

    25 22/07/25(月)20:55:24 No.953047337

    スペちゃんはちょっとおぼつかない足取りで帰ってくるんだろうな…

    26 22/07/25(月)20:58:01 No.953048522

    いけないわ...学生の身分で...

    27 22/07/25(月)21:01:33 No.953050266

    .........ですね!

    28 22/07/25(月)21:13:43 No.953055989

    ウマ娘のイチャイチャはいくら摂取しても良いとされる

    29 22/07/25(月)21:18:47 No.953058281

    >スペちゃんはちょっとおぼつかない足取りで帰ってくるんだろうな… 外 泊 届