虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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    21/09/16(木)21:35:09 No.846774163

    ご機嫌よう。ジェンティルドンナですわ。 雨も滴る秋の頃。 ざあざあぱらぱらと古より伝わる空からのパーカッションミュージックを聞きながら、わたくしは紅茶を傾けつつ惚けていましたわ。 端的に申し上げましょう。わたくしは今、ひとりぼっちなのですわ。其れも是も皆様がお忙しいから。 ウマ生、生きていればこう言う日もチラホラと在ります事。でもわたくしは、テーブルの上に置いた文庫本に手を伸ばす訳でも無く、ただ退屈してましたの。 その時ですわ。コンコンコン、と丁寧に扉をノックする音。わたくしは「どうぞ」と促しましたわ。すると… 「お邪魔するぜお嬢。いやー雨降ってるから意外と寒いのなんのって。羽織り着ていって正解だったぜ」

    1 21/09/16(木)21:36:02 No.846774515

    そう喋りながら扉を開いたのは友人の、おバ鹿のシップ。突然の来訪にわたくしは少しポカン…としまして。 「暇してたんだろ? ケーキでも一つどうだ? シャインマスカットのタルトレット。お嬢チラシ見て食べたがってたろ」 そう言いながら小さい紙箱を掲げて見せるシップに、わたくしは小さく苦笑しながら、紅茶を淹れ直すのでした。 他愛も無いお喋り。普段のおバ鹿のシップとは思えない穏やかさにわたくしは少々拍子抜けしながらも、美味しいマスカットのタルトレットをつつきながら、紅茶を飲んでましたわ。 「でも、なんでまた急にケーキを…?」 わたくしがそう問い掛けるとシップはうん? と首を傾げてから

    2 21/09/16(木)21:36:23 No.846774661

    「別に他意は無いぜ。強いて言うならお嬢には色々と面倒させてっから」 「そう仰有るなら、普段から大人しくして下さいまし。おバ鹿さん」 「そりゃ無理な話だわな。ゴルシちゃんは楽しい事してなきゃ死んじゃう病を患ってるから」 「なんですの、もう」 わたくしは小さく笑いながら、目の前の一級品の美しいウマ娘を眺めましたの。…嗚呼、本当…美しい娘…誰をも魅了する不思議な力を持っていて… 「どうした、お嬢。アタシの顔を見つめてぼんやりして」 そう呟かれ、わたくしはハッとすると、顔を赤らめては小さく目線を逸らしましたの。 「お嬢は可愛いなぁ…なぁお嬢」 カタ。と椅子の脚が鳴る音。わたくしに掛かる淡い影。

    3 21/09/16(木)21:36:41 No.846774793

    「今この瞬間だけでも、アタシの恋人になってみるか…?」 囁き、ぢぃ…と宝石の様に輝く紅い瞳で見つめられては呼吸も儘ならず、思考も停止してしまい…わたくしは、わたくしは… ちゅっ、と…唇の横を小さくキスされましたの… 「ほんじゃな。お茶ご馳走様。紅色の似合う貴婦人さま」 そう言って立ち去って行くシップの後ろ姿を見届けて、見届けて…! 「おバ鹿…! おバ鹿のシップ…! 覚えてらっしゃいまし!」 と罵詈雑言を投げ付ける物の、わたくしは優しくキスされた場所がジンワリと熱くて、惚けてしまいましたの。 ……あの娘が多くの人から気に入られるのも、無理の無い話ですわ。あの美貌、あの瞳、あの甘い声、文句を言わせぬ魅力… …嗚呼、片脚が彼女の魅力に溺れてしまうのが分かってしまいましたわ。だってこんなにも…ドキドキしてますもの…

    4 21/09/16(木)21:39:06 No.846775774

    尾終い 甘いめゴルジェンです 以前「この芦毛お嬢まで誑かすのか」 とか言われたのを着想に。 書いててシップにもお嬢にも嫉妬したのは内緒です デジたんはお嬢の部屋から出て来るシップを見て死にました。 ドアから聞こえてきたお嬢の可愛い罵詈雑言も聞いて死にました。

    5 21/09/16(木)21:40:05 No.846776218

    ゴルジェンいいな…