虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。新しいログはこちらにあります

21/07/19(月)00:13:55 トレセ... のスレッド詳細

削除依頼やバグ報告は メールフォーム にお願いします。個人情報、名誉毀損、侵害等については積極的に削除しますので、 メールフォーム より該当URLをご連絡いただけると助かります。

21/07/19(月)00:13:55 No.824988611

トレセン学園を卒業して早2年。トレーナーさんも私に合わせてトレセン学園を辞めてくれて、今は二人でおじいちゃんの家の近くに居を構えてのんびり過ごしている。たまに初代URA覇者としてローカルに呼ばれることもあるけど、なんだかんだこの生活は楽しかった。 そして今日は待ちに待った5人だけの同窓会。エルとグラスちゃんと、あとはキングにスぺちゃん。かつてターフを騒がせた5人が一堂に会して、他愛もなく世間話をする。トレーナーさんは時間になったら迎えに行くよと行って、私を集合場所へ送り届けてくれた。 その場所には既にスぺちゃんとキングがいて、お互い手を振りあって久々の再会を祝福し合う。 「久しぶり~キング、ちょっとお腹がおっきくなったかな?」 「なっ、なによそれ!…ま、まあともかく。スカイさんは変わりないようで良かったわ。」 「まぁセイちゃんはのんびりマイペースですから~。身長もみんなそこまで変わらないもんだね。」 「成長期を過ぎればこんなものでしょう?」 「それもそっか。」 キングにはああいったけど、なんだかんだ殆ど現役のころと変わりがなかった。ただその指に光る指輪が、彼女の幸せを象徴している。

1 21/07/19(月)00:14:14 No.824988722

「とと、スぺちゃんほったらかしだったね。ごめん」 「いえいえ!それにしてもセイちゃん、少しお尻おっきくなりました?」 「ひょえっ!?そ、そこ聞いちゃう…?」 「あっ、聞いちゃダメでした?」 「いや~…その、さ。デリケートっていうか。」 私が答えに迷っていると、キングはすかさず助け舟を出して私を救い出そうとした。 「この前聞いた限りだとスカイさんは旦那さんと夜な夜な…むぐっ」 「だから言わなくていいって…!」 助け舟かと思えばそれは黒船だった。なんとか砲撃される前に先決で口を塞ぎ、その間は二人であの時のように、じゃれ合うように遊ばせる。その様子を見たスぺちゃんが、くすっと笑った。 「ふふ、二人とも変わりませんねっ。」 「…ええ、そうね。変わった覚えもないわ。キングは常に一流なのだから。」 「私も、変わりはしないよ~。いつもマイペースですからね。」 「…!そうですねっ!」 三人で談笑していると、向こうの方から高そうな服に身を包んだ二人がやってきた。清楚にとまったほうはグラスちゃんで、快活そうなマスク姿はエルかな。そう思って、二人に手を振る。

2 21/07/19(月)00:14:26 No.824988795

「お久しぶりです皆さん、と言っても2年程度でしたが。」 「久しぶりデース!皆さんお変わりないようで何より!」 二人して態度が両極端。だけどそんなアンバランスさも、当時を思い出して感傷に浸る。そうして5人揃ったので、予約していたお店に入っていく。 その店はやたらと小綺麗な居酒屋で、キングが顔見知りらしい店主さんがやっているところらしい。キングが率先して中に入っていって、テーブル席へと案内された。 「ここ、行きつけであんまりお客さんが来ないのよ。だから私たちにはぴったりかなと思って選んだのだけれど。…ど、どうかしら?」 「ん~、いい感じかな。私は好きだよ、ここ。」 「私もいいところだと思います!落ち着けられるのがいいですよね!」 「はい、私もスぺちゃんと同意見です。」 「エルもそう思いマース!」 満場一致の賞賛にキングはほっと胸を撫でおろして、安心して肩を下す。そう思ったのも束の間、右手を掲げて指を鳴らした。 「今日はキングのスペシャルメニューよ。存分に楽しみなさいっ!」

3 21/07/19(月)00:14:39 No.824988875

キメ顔でそう言うと、やたらと多い料理が運ばれてきた。軽くつまめるものから少し豪華なおつまみまで、そのテーブルに所狭しと並んでくる。恐らくはキングが常連だからという理由で許諾された、私たちだけのフルコース。なんだか、それに胸が少し満たされた気がした。 そこからはもう、思い出話に花を咲かせる暇がなかった。スぺちゃんの爆食癖は鳴りを潜めてはいたものの、すぐに目の前から消える食べ物たちを取られまいとお互いに取り合って食べる。キングは少し困惑したような表情は浮かべていたけど、途中からはその取り合いに参戦する。奥のほうで子気味いい笑いを浮かべた店主とその妻と思しき人たちが、私たちを娘を見るような目で見つめていた。 争奪戦が終わるころにはみんなすっかり疲れてて、なんだか可笑しかった。残った何個かのものを分け合いながら、私は度数の低いカクテルをちびちびと飲み下す。そうしているうちに、みんな思い出話をぽつぽつと始めた。

4 21/07/19(月)00:14:58 No.824988992

キングは料理を勉強して、なんとか形になるものを作れたって言ってた。スぺちゃんは北海道の牧場で旦那さんと楽しく暮らしているらしい。グラスちゃんはエルと近いところに住んで、普段は日本文化教室の先生をしているとか。エルはプロレス好きが高じて、現地の子供たちに教えて過ごしているらしい。みんな思い思いのことをしてるんだなぁ、なんて思いながらからからと氷を鳴らす。 「スカイさんはどうなのよ。」 「えっ、私?私の話なんて聞いても面白くないよ~。」 「いいや、度々私とファミレスで話すじゃない。あれ殆ど惚気だけれど。」 「いや~…ね?はは。」 何とか誤魔化そうと必死に頭を回す。お酒の入った頭はなんとも思考が鈍るようで、いつも思いつくような案が思い浮かばなかった。 「私もセイちゃんと旦那さんの生活気になります!教えてくださいよ~!」 スぺちゃんが目をキラキラ輝かせて、そう言ってきた。うーん、まぁ少しぐらいなら答えてもいっかな、って思って。お酒でよく滑る口に気を付けながら、一つ一つ話し始めた。

5 21/07/19(月)00:15:10 No.824989061

最近はトレーナーさんと朝釣りに行くのが日課で、昼はトレーナーさんと縁側で日向ぼっこすることがルーティン。夜はトレーナーさんの料理に舌鼓を打って、二人で楽しく過ごす。そう言うとキングが、からかうような妖艶な笑みを浮かべて。 「…そして、深夜は旦那さんにいっぱい…」 「~~っ!だから言わないでよ…キング酔いすぎだって。もう。」 危うく私の一番大事なところが明かされてしまうところだった。キングにだけしか話していない事柄をそうやすやすと言われても困る。そう思って静止をかけたけど、他の3人には伝わってしまったみたいだ。 「えぇ~!セイちゃんすけべだ~…」 「ちがっ…」 「セイちゃんは可愛らしいですものね。別に不思議でもありません。」 「ぐ、グラスちゃん…」 「…そういうこともありマスよ、セイちゃん。」 同情気味にエルに手を置かれ、一人負けしてしまったというものを覚える。負けるならいっそ、みんなに…! 「だったら、みんなはどうなのさ。」

6 21/07/19(月)00:15:21 No.824989130

半分はお酒の勢いで、そう言う。するとみんな、各々の性生活を言い合い始めた。 結論から言うと、聞かなきゃよかったという後悔が残った。みんながみんな、各々に愛を深めているのはいい。 けど、なんか凄い聞いたこともないようなことをしてたりして、余計負けた気分に陥った。 そうしてお酒もなくなり、お開きとなる。みんなそんなに飲んでいたわけでもないので、ほろ酔いといった具合で勘定を済ませ店を出る。初冬のせいか、やけに痛い風に身を震わせながら、互いに別れを告げ合う。 「それでは。また2年後、お会いしましょう。」 「さよならデース…」 エルに肩を貸しながら、グラスちゃんたちは元来た道を帰っていった。スぺちゃんは飛行機の時間が近いというので、いそいそと旦那さんの車に乗り込み去っていった。残ったキングと私、二人の迎えが来るまで暇つぶしに話す。 「…みんな、変わってなかったね。」 「ええ、そうね。…みんな、あの頃と一緒。」 「そうだね。いや~、今日は楽しかった!」 「…私も、楽しかった。これからも、この関係は続けていきたい。」 「…そうだね。私も、おんなじかな。」

7 21/07/19(月)00:15:35 No.824989230

すこししんみりとした空気が流れるも、ききっ、という車が止まる音がして。そっちを振り返ると、キングの旦那さんが来ていた。 「それじゃ、スカイさん。いい夜を。」 「はーい、そっちもね。じゃ、また。」 軽く言葉を交わして、キングが車に乗り込み去っていく。それと入れ替わる形で、私のトレーナーさんも迎えに来た。 「遅れてすまない。寒くなかったか?」 「ぜーんぜ…いや、ちょっと寒かったかもです。あっためてください。」 そういって手を広げる。それにこたえるように、トレーナーさんの大きい体が私を包み込んだ。あったかいトレーナーさんの体温が伝わってきて、とくんとくんという鼓動も聞こえる。 「…スカイも暖かいな。お酒飲んだのかな?」 「えぇ、まあ。少しの息抜きにちょっとだけ。」 「…そっか。…ちょっと提案があるんだけど、お義父さんからいいお酒をもらったんだ。よかったら、家で飲みなおそう。」 そのトレーナーさんの誘いに、私は乗るほかなかった。勿論、乗らないという選択肢はないけれど。

8 21/07/19(月)00:15:48 No.824989308

「はーい。それじゃ、いっぱい楽しみましょっか。」 私の手を握って、車までエスコートしてくれる。空いているほうの手でドアを開けて、私を誘う。そのまま助手席に座り、エンジンをごごっと吹かす。軽快なゴム音と共に走り去っていく。 「…そういえば、トレーナーさん。」 「ん?なんだ?」 一度言い淀んでから、息を入れなおしてはっきり言葉にする。 「その…夜、のことなんですけど。」 「…おう。」 「…みんなにバレちゃったから、暫くお尻は…」 途端動揺したように車を蛇行させる。幸い他車はいなかったものの、危うくトレーナーさんの動揺で大事故になるところだった。 「…いや、すまん。スカイのお尻が魅力的すぎた。」 「…そーいうの、はっきり言われると反応しづらいんですけど。」 「すまん。…と言っても、お尻大きくなったのは俺のせいじゃ…」 「トレーナーさんのせいです!んもう、いつもお尻つかむのが悪いんですよ…」 ふんと鼻を鳴らして窓に顔を向ける。街頭も減り、ちりちりと鳴る草の音が夜の到来を告げていた。

9 21/07/19(月)00:16:04 No.824989409

「…まぁ、今度から気を付けるよ。」 「ぜひ、そーしてください。」 「そろそろ子どももほしいしな。」 「そーです…て、えっ…?」 唐突に投げられたその願望に、驚きを隠せない。というか直球で言いすぎだと思った。それなのに、徐々に体に熱がこもっていくような感覚が全身を駆け巡る。 「…もう二十歳だろ。だから、な。」 「…そういうとこ、雰囲気とかないんですか。」 「スカイが可愛すぎるのが悪いよ。」 「っ…わ、わかりました。…子供、ですか。」

10 21/07/19(月)00:16:14 No.824989479

いずれ宿るその命に、想いを巡らす。それだけでも気持ちが満たされて、何故か幸せな気分になる。やっぱり、トレーナーさんはずるい人だ。 「…その子は、きっとやんちゃに育つでしょうね。」 「スカイそっくりのかわいい子だといいな。」 「…そう、ですね。」 冬枯れの風が木々を揺らす。空は珍しく快晴で、澄んだ空気に白い星が映える。私たちの幸せを、祝福するかのように。キレイな一等星が、秘かに私たちを照らしていた。

11 <a href="mailto:s">21/07/19(月)00:16:41</a> [s] No.824989629

居酒屋で5人だけの同窓会を開く大人黄金世代が書きたかった セイちゃん可愛いね

12 21/07/19(月)00:18:46 No.824990342

そうだね

13 21/07/19(月)00:21:05 ID:PiaHunZ2 PiaHunZ2 No.824991178

全体的に生々しくてえっちだと思いました

14 21/07/19(月)00:25:50 No.824992954

こういう関係いいね…

15 21/07/19(月)00:47:22 No.825000217

このあと生ぴょいするんだ!!

16 21/07/19(月)00:57:23 No.825003145

セイトレはセイちゃんのお尻好きすぎる…

17 21/07/19(月)00:58:48 No.825003539

直接的な性描写もいいけど 赤ちゃん要求されて終わるのも好き

18 21/07/19(月)01:01:47 No.825004345

いい…

↑Top