21/07/18(日)21:32:20 銀河歴2... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1626611540387.jpg 21/07/18(日)21:32:20 No.824922240
銀河歴2521年。人類は危機に瀕していた。謎の宇宙生物ヨツアシノコワイヤーツと接触を試みた人類は一方的な攻撃行動を取られ、四個小隊からなる宇宙巡洋艦並びに宇宙駆逐艦は逃げる暇も無く、瞬く間に撃沈された。 此れにより人類は世界規模、非常事態宣言を発令。新型の宇宙艦艇による艦隊の編成並びに急ピッチで新型の機動兵器【ウマンダム】の配備が行われた。そして… 「どうして…! どうして貴女が行かなければ成らないのですか…? 我が友…! 我が友…、シップ!」 泣き崩れるジャスタウェイをゴールドシップは優しく受け止めた。 「仕方ねぇだろ。ウマンダムを操縦するにはパイロット適性が必要なんだから」 「だからと言って…何故…! 私と貴女はあんなに一緒だったのに…!」 「アタシ達だけじゃねえよ。皆そう思ってるよ。アタシだって悲しいよ」 「でしたら…でしたら私も宇宙《ソラ》に…!」
1 21/07/18(日)21:33:05 No.824922538
「駄目だ」 ジャスタウェイの言葉も虚しく、ゴールドシップは言い切った。 「何故ですか! 何故一緒に行かせてくれないのですか!」 「…ジャスタには、アタシの居場所を守って欲しいんだ」 トントン、と指先をジャスタウェイの胸に優しく突くゴールドシップ。 「居場所の無い舟は、一生漂流するしか無いだろ?」 「シップ…! 嗚呼、シップ! 意地悪なおヒト…! 如何して、如何してこんな…」 ボロボロと涙を零すジャスタウェイの目尻を拭い、ゴールドシップは彼女の顔を上げさせた。 「待っててくれよな。アタシの1番の宝物。必ず戻ってくるから」 「シップ…! シップ…!」 …別れは数知れず… .
2 21/07/18(日)21:33:25 No.824922684
「ヴィルシーナ! ヴィルシーナ! 何故貴女が…! どうして…!」 「さぁ、ねぇ…運命って奴なんじゃない? 貴女は戦士として選ばれた、って」 「だからって、何故…!」 泣きじゃくるジェンティルドンナの頬を撫でて、彼女はそっと唇にキスをする。 「必ず戻るから。だから待ってて。貴婦人さま」 「ならば、せめて此れを…! わたくしの代わりと思って下さいまし!」 差し出されたタリスマンを受け取り、ヴィルシーナは其れに小さく口付けした。
3 21/07/18(日)21:33:50 No.824922847
「…なんすか。急に押しかけてきて」 ぶっきらぼうに扉を開けるオルフェーヴルにバリアシオンは困った様に微笑んだ。 「…私、宇宙《ソラ》に行く事になっちゃった」 「…そっすか」 「だからね。此れはお別れの挨拶と…私からのお願い」 そう言うとバリアシオンは一拍深呼吸をすると、ゆっくりと息を吐いた。 「…私が帰ってきたら、恋人になって欲しいな」 「…保証なんて出来ないスよ。アタシの事だから事故とかでポックリ死んでるかもしれないっすよ」 「そんな事無いよ」 バリアシオンは優しく首を振る。 「フェーちゃんは、強い娘だから」 それは甘くて朧気な言の葉の《呪い》 「……ホント、バ鹿じゃないんすか」 オルフェーヴルは悲しげな声でバリアシオンを抱き締めた。
4 21/07/18(日)21:34:32 No.824923118
「やっほ。来たよ。…適性検査。通っちゃったんだってね」 スピルバーグが訪れたのはアグネスデジタルの部屋。 「やー散々変態だとか勇者だとか呼ばれちゃってましたけどもー。本当に人類の勇者になるだなんてデジたんは思いもしなかったりー。アハハ」 「強がりだなぁ」 スピルバーグはアグネスデジタルの顔を見て、苦笑しながら呟いた。 「…ねぇスピたん。デジたんの集めたコレクション、受け取ってくれませんか?」 「…良いよ。大切に残しとくから」 「その代わり、その代わり…」 震えた涙声でアグネスデジタルは言った。 「デジたんが戻った暁には、いーーっぱいの尊い写真やビデオを見せてくださいね!」 交わされた指切りは、果たして果たされるのか。
5 21/07/18(日)21:35:07 No.824923385
宇宙《ソラ》に上がる幾つもの宇宙艦艇。飛び立つ姿は、まるで天へと昇る流れ星の様で… 「必ず…必ず帰ってきて下さい…シップ…!」 地球を後にする軍艦を遠くから眺めて、ジャスタウェイは恋人の帰りを祈った。 「ド畜生ォッ!!」 ブースターから煌めく炎を撒き散らし、ゴールドシップの乗るウマンダム・ヴェラはヨツアシノコワイヤーツの放つ粒子砲を避けていく。機体のフレームも四肢もビービーとアラームが鳴っていた。 此方の間合いに入るとヨツアシノコワイヤーツは鋭く間合いを取ってしまう。ならばやる事はただ一つ。ゴールドシップはタイミングを見計らい、アンカーを放った。深々と刺さった金色の其れはヨツアシノコワイヤーツの体から離れること無く食い付いていた。 「お遊戯はもう尾終いにしようぜ、化け物サンよぉ!」 力強くアンカーに繋がったリールが巻き取られ、ヨツアシノコワイヤーツとウマンダム・ヴェラが接近する。
6 21/07/18(日)21:35:27 No.824923510
「ゲームオーバーだ、このゴキブリ野郎!」 ズキュウーン! と粒子砲が放たれた直後、ヨツアシノコワイヤーツは爆発四散した… 「…っはぁー… …っはぁー… 流石に死ぬかと思ったぜ…」 一人、コックピットの中で言ちるゴールドシップはエリアセンサーを見た。動く物は無い。カメラはボロボロだが何とか成る。推進器は半分ほど壊れてしまったが、何とか成る。幸いなのはバッテリーや酸素クリーナーが生きてる事。 「艦隊の旗艦の居る方に航路設定して、救難ビーコン設定して、スリープモードを起動して、と…」 セッティングを終えたゴールドシップは、静かにシートに横になった。 「…必ず帰るからな…必ず……ジャスタ……」
7 21/07/18(日)21:35:43 No.824923618
ほんのりと膨らんだお腹を撫でて、再びジャスタウェイは川辺を歩き始めた。 . この後、英雄として帰還した芦毛のウマ娘と、彼女の帰りを待ちわびていた鹿毛の少女、そして芦毛の赤児が再会するのは、また別のお話… 機動兵器ウマンダム ーヨツアシノコワイヤーツを討てー Fin.
8 21/07/18(日)21:36:30 No.824923950
尾終い 何やら多方面からお叱りの声が聞こえてきそうなブツが出来てしまいました
9 21/07/18(日)21:39:31 No.824925248
スピルバーグ巨匠がなんか撮ってる!?
10 21/07/18(日)21:44:17 No.824927329
超大作だ…
11 21/07/18(日)21:46:41 No.824928342
パパの知り合いにサンライズが居てね
12 21/07/18(日)21:47:15 No.824928602
これみんな帰れるんです?
13 21/07/18(日)21:49:21 No.824929529
>これみんな帰れるんです? 一流のバッドエンドよりも三流のハッピーエンドが幸せですよね? って名言を三女神様が仰有いました
14 21/07/18(日)21:49:46 No.824929724
まあSFは巨匠の独壇場だが…
15 21/07/18(日)21:51:19 No.824930443
ガンダムなのかマクロスなのか
16 21/07/18(日)21:52:34 No.824930973
巨匠はレース真面目にやれ
17 21/07/18(日)21:53:06 No.824931190
なんでお腹が膨らんでるんですかね…
18 21/07/18(日)21:54:35 No.824931796
>なんでお腹が膨らんでるんですかね… そりゃジャスタがお強請りしたからだろう
19 21/07/18(日)21:59:58 No.824934073
おいゴリラ呼んでこい!!違う!!ドンナ嬢じゃ無い方!!