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21/07/07(水)23:25:09 夏合宿... のスレッド詳細

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21/07/07(水)23:25:09 No.821141438

夏合宿が終わり、気づけば次のレースを考える時期になっていた。 先にファル子のレースを決めることにしたのでフラッシュの方が後にトレーニングが終わるようになっている。 「お疲れ様。次のレースどうするか?JBCは確定としてURA中距離のために今年はもう一つ芝に出したいんだけど」 「候補としては何があるの?」 「菊花賞か秋天なんだが…」 「菊花賞はたぶん途中でバテちゃうよ…」 長い距離を走らせるとバテてしまうのでファル子の菊花賞参戦は厳しそうだった。

1 21/07/07(水)23:25:22 No.821141530

「JBCもあるし長いの走るのは絶対なしと決めていたし…秋天はどうだ?いい成績を残せたらURA中距離も夢じゃなくなるよ」 「トレーナーさんがそう言うなら…ファル子頑張ってみる☆」 「あとね…もし私が勝ったら一緒にお出かけしない?」 「お出かけってスキャンダルにならない?」 「フラッシュさん呼べば大丈夫☆」 「それじゃ俺間男みたいにならない?」 (実際そうじゃん…) 「ん?なんか言ったか」 「なんでもなーい☆」 「今日はこれで終わりだ。しっかり休んでおけよ」 「わかった☆」

2 21/07/07(水)23:25:35 No.821141619

その30分後フラッシュがトレーナー室にやってきた。 「ごめんなさい。ちょっと詰めてたら遅くなってしまって」 「全然かまわないよ。次走について相談するだけだからさ」 そうして二人して番組表を見つめる。 「ちょっと近いよ」 「あっ、そうでしたか。でも、もっと近くにいたいです」 「フラッシュは相変わらずだな…ふと思ったんだけど、どうして後任のトレーナーを俺にしたいって固持してたんだ?」 「それはですね…ファルコンさんの担当ってすごく優しそうだなって思ったからです」 「あれ?以前優しくあたっていたって」 「前のトレーナーさんを信頼していたのは確かなんです。本当は実家に帰ったというのは表向きの理由でダービートレーナーになるという重圧に耐えきれなくて辞めたみたいなんです」 「あいつ俺に相談してくれればいくらでも…」 「でも貴方も新人じゃないですか。私をダービーで勝たしてくれてすっごく感謝してるんですよ」 指先で体を艶めかしく触ってくる。少しブルっとした。

3 21/07/07(水)23:26:06 No.821141821

「昔話も終わりにしてレース早く決めちゃいましょうか」 「そうだな。JCは出る?」 「出たいですけど…それよりも私菊花賞に挑戦してみたいです」 「菊花賞?二冠狙いか。俺は最初それに出した後有馬かなって考えていたんだけど」 「では間を取って菊花賞の後ジャパンカップで今年は終わりにしたいと思います」 「応援してるからな」 「あと、一つよろしいでしょうか」 「なんだ?」 「もし、私が勝ったら二人っきりでどこか遊びに行きませんか?」

4 21/07/07(水)23:26:19 No.821141931

「それさっき同じこと言われたんだよな…」 「ふーん」 フラッシュが半目になる。何かを察したかのような目つきだった。 「これは私とファルコンさんの女の戦いですね。どっちも勝ったらどうするんですか?」 「き、気づくの早すぎだろ!」 「声に出てましたよ?」 「うぅ…」

5 21/07/07(水)23:27:09 No.821142247

寮の部屋にて… 「ファルコンさん聞きましたよ。あなたも秋天皇賞で勝ったらトレーナーさんとデートするってこと」 「あーっ!何で知ってるの!?」 「トレーナーさんがデジャヴって言っていたので」 「じゃあフラッシュさんもトレーナーさんのこと好きなの?」 「大好きですよ。あなたよりも」 「むーっ!絶対負けないから!!私の方がトレーナーさんと先に仲良くなったもん!」 「一緒にいる期間と恋愛感情は必ずしも比例しませんよ?結局最後はトレーナーさんが決めるんですから」 「そうだね…」

6 21/07/07(水)23:27:27 No.821142370

時は経ち10月後半菊花賞当日控室にて… 「ところでお出かけという名目のデートはどうするんですか」 「秋天後すぐにしよう」 「そうですか。では行ってきますね」 「よし。頑張ってこい!」 結果は2着で惜敗だった。 「惜しかったな」 「まあそんなときもあります。ダービーに勝てただけで十分です」 「お出かけはなくなったけどファル子の応援はしような」 「わかっていますよ」

7 21/07/07(水)23:27:51 No.821142538

次の週には天皇賞だった。 「ファル子ちょっと不安なんだけど…」 「ファル子ならやれるよ。頑張って!!」 「トレーナーさんに励まされるといつも元気が湧いてくるな。なんでだろう…とりあえず行ってくるね」 天皇賞はファル子が快勝した。 「やったー☆いぇい」 久々にファル子とハイタッチした。 それを求めてくるファル子は少し可愛く感じた。 「ということで、ファル子一緒に出掛けような」 「よかったぁ…」

8 21/07/07(水)23:28:04 No.821142612

秋天から一週間後ファル子とデートすることになった。 「あれ?フラッシュは?」 「そんなにフラッシュさんのこと大事なの…ひどい…」 「ごめんな!!本当は二人きりが良かったんだよな!」 「うん☆じゃあスイーツ食べに行こっ☆」 「おいおい…夜ご飯少な目にするけどいいのか?」 「全然いいよ☆トレーナーさんと一緒にいられるだけで嬉しいもん☆」 そうして腕にくっついてくる。今日はファル子に完全にメロメロになっていた。

9 21/07/07(水)23:28:21 No.821142729

今日のファル子はとても積極的だった。 「トレーナーさん☆パフェあーんしよ」 「えぇっ!?」 「はい。あーん」 「あ、あーん…」 パフェをあーんしたり… 「ファル子の服選んで☆」 「俺センスないよ?」 「いいからいいから☆」 トレーナーに服を選ばせたり少々強引なアプローチでまさにフラッシュから逃げているようだった。 「気づいたらもう夕方か…」 「すっごく楽しかった☆トレーナーさんこのあとは私と…やっぱなんでもない!」 「ん?とりあえず寮まで送るよ」 「あのさ…私のこともっと見てほしい」

10 21/07/07(水)23:28:34 No.821142815

そう言ってトレーナーの顔をじっと見つめてくる。 「フラッシュさんばっか見てないで私のことも見て…ちゅっ」 夕焼けの空気にあてがわれたのか、ファル子は無意識のままトレーナーの唇にキスをしていた。 「――っ!!今キスしちゃった!!」 「ファル子…」 「忘れて!!」 「忘れられるわけ…」 「今日は楽しかったよ!じゃあねトレーナーさん!」 ファル子は恥ずかしさを誤魔化すかのように走り去ってしまった。 「そんなことされちゃったら俺の立場どうなっちゃうんだよ…俺ファル子のことも女の子として…いやそんなわけには!トレーナーなのになんて邪なことを!!」 この日からトレーナーは二人の想いに気付き苦悩し始めるようになってしまった。

11 <a href="mailto:s">21/07/07(水)23:34:00</a> [s] No.821144848

結構慌てて書いたので雑かも あと3回で終わる予定 前回までの fu143438.txt

12 21/07/08(木)00:01:04 No.821154493

ファル子頑張ったよ……

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