虹裏img歴史資料館

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21/07/07(水)21:46:42 昼の暖... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1625662002904.png 21/07/07(水)21:46:42 No.821097215

昼の暖かな光が窓から差し込む。昼寝をしてトレーニングをサボるにはちょうどいいぐらいの暖かさだ。 「んにゃあ…」 誰もいないことをいいことに、ちょっとだけ恥ずかしい声を出して寝返りを打つ。こうしていると、本当に猫になった気がして気分が落ち着く。 そうやってゴロゴロしていると、かちゃりとドアが開いてトレーナーさんが入ってきた。 「スカイ、ここに…スカイ?」 すこし息を切らしている様子で寝ている私を捕捉する。どうやらトレーニングをサボっていたことに気づいて急いできたみたいだ。 だけど、今日の私はもうサボるということを決めている。そのままぐっすりと寝て、意識を手放そうとすると。 ふ、と額が温かいものに包まれる。何かな、と思ってすこーしだけ目を開ける。飛び込んできたのは、トレーナーさんが私の額に手を当てているところだった。 「…とりあえず、風邪じゃないか。」

1 21/07/07(水)21:46:55 No.821097281

そういって手を引いて立ち上がる。どうやら私の体調を心配してくれたみたいだった。なんだかそれだけで罪悪感があったけど、それ以上に。 私に、トレーナーさんが触れてきた。その事実に私は顔を赤くするばかりで、その場で起き上がることが出来なかった。 「あれ、顔赤くなってるな…心配になってきたな、ちょっと行ってくるか。」 すこし急ぎ足に部屋を出て、ぱたんと戸を閉じる。その間に、私はこのフラストレーションを思う存分発散することにした。 「…~~~!!!!!ほんとに、びっくりしたっ…!なんであんな、すぐパッと触ってくるの…!」 もわもわとした空気に悶えながら、ソファの座布団に顔をうずめる。と、そこで私は少しの間違いに気づいた。 ───この座布団、いつものじゃない。 いつも私が使っているのは水色のものだ。私しか使ってないので、私の匂いしかしみ込んでいないはずの座布団。今顔を突っ込んでいる座布団は、トレーナーさんの濃い匂いがしていた。

2 21/07/07(水)21:47:15 No.821097438

よくよく色を見ると、抹茶色の座布団がそこにある。先ほどまで突っ込んでいた熱が、瞬く間に羞恥の色へと変わる。 ───これ、トレーナーさんが使ってるやつじゃん。 そう自覚すると、最早火すら吹き出そうな顔を抑えて腰が抜ける。ぽす、と受け止めたソファのやわらかさに甘えて、少し深めにかける。今日はなんだか、あんまりうまくいかない。 ただ、一ついいことを思いつく。トレーナーさんの座布団はほとんどトレーナーさんが仮眠するときに使っているため、全然使う機会がない。まだ来ないだろうし、この際胸いっぱいに吸っておくべきじゃないだろうか。そう思ったのと同時に手はそれに伸びていた。 「…すぅぅぅ、はぁぁぁぁ…」 濃い男性の匂いが、肺を通って全身に巡る。その慣れない感覚に体を震わせて、尻尾も柄になくぶんぶんと振る。ああ、幸せだなぁ。 「…スカイ…」 その幸せを唐突に断ち切ったのは、他でもないトレーナーさんの声だった。後ろを振り向くと、濡れたハンカチを手に困ったような驚いているような顔でこちらを見ている。 「…あ、の、その、これは…その。」

3 21/07/07(水)21:47:32 No.821097542

本日何度目になるか分からない顔の紅潮が、最高潮に達する。でもその手は中々座布団から離れてくれなくて、その場で数分の沈黙が流れる。 「…まぁ、何も言わないよ。その代わりにというのはなんだけど…スカイのも、嗅いでいいか…?」 おしぼりをテーブルに置いて、トレーナーさんがそういう。その申し出に戸惑いは感じたものの、勢いで首を縦に振る。 「そうか。じゃあ…遠慮なく。」 そういって私の座布団を持ち出して、目の前で大きく深呼吸しながら吸う。目の前でやられることの羞恥と、トレーナーさんの肺に私の匂いが混じるのとで、複雑な感情が胸の内をめぐっていた。 「…すううう、はああ。」 最後のひと吸いが終わったのか、座布団をソファに置く。その顔は私と同じで、少し赤くなっていた。 「…結構恥ずかしいなこれ…」 あははと崩した笑顔で私に笑いかける。隣にどすっと座り、情けなく背中を垂れる。 「…あの、トレーナーさん。」 私も座布団を置いて、ゆっくりとトレーナーさんのほうへ近づく。二人のお尻がくっついて、互いに匂いが混じるほどの近距離になる。 「…生セイちゃんも、嗅いでみませんか…?」

4 21/07/07(水)21:47:47 No.821097641

何でこういったかは、私ですら分からない。ただ、トレーナーさんに私を嗅いでほしかった。肺を私で満たしてほしかった。そう芽生えたいたずら心だった。 「…今日は、トレーニング中止にするか。」 そういって、二人でソファに倒れこむ。二人では狭いこの空間。狭いところは嫌いなのに、トレーナーさんに包まれているだけで幸せになって。大人の人の濃い匂いが私の肺を埋めて、隙間なく体を駆け巡る。きっとトレーナーさんも、私を肺に入れて包まれているころかもしれない。 二人の間を邪魔するのはない。ゆっくりと落ち着いた呼吸で、手を合わせて互いに匂いを貪る。ムードが良くなってきたと思ったころ、トレーナーさんはゆっくりと寝息を立てて夢の世界へ沈んでいた。 ───まぁ、たまにはこういうのも悪くはない、かな。 そう思って、私もトレーナーさんに包まれて寝ることにした。昼を過ぎた午後の光がトレーナー室に差し込み、二人の努力家を慰めるように照らしていた。

5 <a href="mailto:s">21/07/07(水)21:48:07</a> [s] No.821097782

セイちゃん可愛いね

6 21/07/07(水)21:49:28 No.821098352

これはハナ差でセイちゃん勝ちかな

7 21/07/07(水)21:56:59 No.821101531

セイ吸いキメたい

8 21/07/07(水)22:00:00 No.821102787

これは禁止薬物では?

9 21/07/07(水)22:06:32 No.821105815

トレーナーさんの匂いに溺れるセイちゃんいいよね…

10 21/07/07(水)22:22:02 No.821113297

>ムードが良くなってきたと思ったころ、トレーナーさんはゆっくりと寝息を立てて夢の世界へ沈んでいた。 トレーナーさんはさぁ… 女の子をその気にさせるだけさせておいて放置プレイかますクソボケの人?

11 21/07/07(水)22:26:59 No.821115667

>「…生セイちゃんも、嗅いでみませんか…?」 むっ!!!!!!!

12 21/07/07(水)22:42:37 No.821122890

>「…まぁ、何も言わないよ。その代わりにというのはなんだけど…スカイのも、嗅いでいいか…?」 !掛かり >「…生セイちゃんも、嗅いでみませんか…?」 !掛かり

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