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21/07/03(土)00:15:46 甘奈 P... のスレッド詳細

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21/07/03(土)00:15:46 No.819415479

甘奈 Pドル 梅雨 -R-18 -NTR

1 21/07/03(土)00:17:04 No.819415934

もしかして:甜花 Pドル R-18

2 21/07/03(土)00:33:10 No.819421525

雨の日は、せっかくセットした髪も湿気で少しうねってしまう。甘奈も甜花ちゃんもそれは同じで、苦労していた。 「めっちゃ降ってるね~。帰るの大変かも……」 「ああ、送るぞ甘奈?」 ラジオの収録が終わる頃には、悪天候もあってか事務所はプロデューサーさんと二人きり。雨の日の憂鬱はおかげで吹き飛んでしまったけれど、ちょっと髪が乱れてるのは恥ずかしいかも。 「ありがと、プロデューサーさん。でも、もうちょっと弱くなるまで、いいかな?……30分くらいしたら小雨になるみたいだから……」 「そうなのか。天気予報ちゃんと見てなかったな……」 「うん!……あ、それじゃあ時間あるしコーヒーいれるね☆」 「ああ、すまん……」 風に運ばれた雨が窓を叩く。事務所は静かで、外とはまるで違う。 「はい、どうぞ。……えへへ、プロデューサーさん」 「ありがとう。……ん、どうした?」 知ってるくせに。プロデューサーさんの手のひらがそっと甘奈を撫でた。湿気を吸った髪が手櫛を受け入れて、プロデューサーさんの形に変わる。 「……珍しいな、甘奈もコーヒーか?」 「うん、たまには──」 お揃いのマグと、お互いの手のひらの、それぞれの温もりを感じ合った。

3 21/07/03(土)00:45:40 No.819425269

甘奈に頭を撫でられている。同じことをしたからだろうか、満面の笑みを俺だけに向けた彼女に、こちらの頬が熱くなる。 「……」 「……」 お互いに無言だった。余りにも恥ずかしくて、けれど心地が良いから手放せない。誤魔化すように喋ればきっとこの時間は終わってしまう。だから奇妙なこの状態を維持するために無言を貫いた。 「……んっ、待って…………降参」 「降参?」 いつから勝負になったのかは定かではない。が、いつの間にか確かに競い合っていた。どちらが先に「恥ずかしい」と口に出すか。 「そんなじっと見つめられたら恥ずかしいよ……」 そっぽを向いてコーヒーを啜る彼女も愛らしい。砂糖は入れなかったのか、口をつけてはすぐに離し、またつけてを繰り返している。 「雨、弱くなったな」 「……うん」 いつの間にか、雨音はすっかり静かになっていた。どれくらいの間見つめあっていて、どれくらいの間触れ合っていたか、考えないようにした。 「……甘奈ね、もうちょっとだけ降って欲しいなーって思っちゃった」 「……コーヒー飲んでからにするか」 それから、遠回りをして帰ろう。たまにはそんな日があってもいいだろう。

4 21/07/03(土)00:47:53 No.819425936

ちゆ…

5 21/07/03(土)01:04:35 No.819430688

夜の街は雨にぼやけて印象画のような光の点。その点と点の間を繋ぐように車は走る。 「あれ、プロデューサーさん、この道って……」 「……少し、遠回りをしたくなってさ。すまん。すぐに──」 「……この道、プロデューサーさんの家の近くだよね?」 「あ、ああ。確かに……」 「……雨で濡れちゃったし──」 「甘奈?」 「プロデューサーさん、そういうこと考えてたんだー?」 「ち、違う……」 「えへへ、じょーだん☆」 そうは言いつつも、助手席に座る甘奈が俺を見つめているのは分かった。何を言いたいかも明らかだった。そのきっかけを作ったのは俺でもある。コーヒーを飲んだからか目は冴えていたが、どうにも頭はうまく働かない。 「ちょっとでもいいから一緒にいたい、なんて考えたのは本当だよ」 「……うん」 二人は目線を合わせなかった。運転中だから。それとも、目を合わせたら絶対に勝ち目がないから。 「……このまま、ずっと走っていればずっと隣なのにね」

6 21/07/03(土)01:05:56 No.819431019

悔しいちゆ……

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