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きらき... のスレッド詳細

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21/06/19(土)22:52:11 No.814978738

きらきらきらきら輝くキャメロットの街。 天を貫くQPモルガン社最上階の夫婦専用ルームから見下ろす果てしなく広がる光の海は相も変わらず美しく、同時に儚く思えてしまった。 直に最後の戦いを前に眠ってしまった妻に優しく毛布をかぶせて結局一度も使う事のなかったダブルベッドに一国の姫君を守護する騎士のように凛々しく、一切の邪念を持たず高貴に、全ての行動で苦を感じさせないようにお姫様抱っこで静かに寝かせる。 悪趣味な夢魔の視線こそするが今頃腹を抱えて笑っているのだろうか?まぁ精々笑えばいいさ、柄にも合わないあこぎなことをしている自覚はあるし、やりきる覚悟も既に決まった。

1 21/06/19(土)22:52:41 No.814978993

グラスにワインを注ぎ、軽くグラスを回した後一気に飲み干して近くのテーブルにグラスを置く。 人生で二度と飲むかも分からない2000年以前のワインの味はそもそも碌にカルデアで飲んだことがないからわかるわけもなかったが少なくともついさっき妻と飲んだ安酒の方が遥かにましなものだ。 その気になればいつでも屋上からランスロット観測の元、ブラックバレルの狙撃で拠点を焼き払う事も一瞬の気の迷いで起こりえたかもしれない筈なのに堂々と王はただ出来ることを行って集結する。 最後の仕事といわないばかりに結局似合っているのかそうでないか分からないスーツを着込み、そっと眠っている女王の頬に口づけをした後部屋を出ていつもの正直落ち着かない副社長室の特注の回転イスに座っていつも通り投資の選別や融資の内容の確認をはじめる。 複数の騎士の甲冑であろう音が聞こえノックの後に部屋に入り、報告を確認する。 「正門にて五十を越えるサーヴァントの軍勢に対し、ガウェイン卿の奮戦あっても劣勢」 「何者かにより発電機への破壊工作による自動防衛機能の無力化」 「搬入用水路を通って接近する巨大客船」 「突如監視地点より姿を消したカルデア」

2 21/06/19(土)22:53:49 No.814979512

だいたいの事に察しがつき口角が上がる。 興奮ではしゃぎたくなる気持ちを抑え、ただ冷静に状況を把握し、その場の維持の命令を下す。 疑問に思いつつもそのまま報告に行く騎士と入れ替わるように道満がいつぞやの黒い烏帽子の衣装で入り、来客用のソファにふんぞり返る。 「ンン、拙僧はただの無駄足にございますか、これは残念」 どうせ急ごしらえの式神だろ。 「これは手厳しい。えぇ、予想通り騎士の警護が薄くなれば一斉に反抗をするようでした、『契約』破りの魔女とは実に面倒な存在ですなァ、お陰でこちらの戦力は半減、向こうは優勢になればなるほど勢いづいていく算段いございます」 呆れた感じで語るサーヴァントにマスターはただ何も言わず親指で壁に掛けられた黒き銃身を指し、サーヴァントもまた、妖しい笑みにて主の意図を組み取る。

3 21/06/19(土)22:55:27 No.814980257

鐘の音が聞こえ旭が昇る頃に、きっと女王と騎士の夢はいったん覚める事でしょう。

4 21/06/19(土)22:58:47 No.814981693

あっ酒飲んでる! …もういい歳だったな

5 21/06/19(土)23:06:26 No.814985098

流石DOMANの腹心っぷりは堂に入ってるけどいつやめました。するか不安!

6 21/06/19(土)23:10:56 No.814986975

決戦前夜か...