虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

1 21/05/18(火)14:53:44 No.804006382

「さて、そろそろ面白いもんが見れるぞ～」 「なんだよ、練習レースなんだから真面目にーー」 「ほら、見ろよアイツ、急にやる気出してきた！」 競り合いに負け、コース取りに敗北したと思った矢先ーーー、彼女は突如爆走を始めた。 同期がそういうや否や、彼女は平気な顔で全員をごぼう抜きで走っていき、最終的に5馬身も差をつけて勝利する。 「何もんなんだ、あのウマ娘・・・？」 「聞いた話だと調子の落差が激しいそうだ、チームトレーナーには手が余る存在らしいぞ、どうだ、エアシャカール担当したお前なら中々いい球だと思わないか？」 周りのトレーナーの言葉を聞きながら、俺は静かに出走者のバインダーを覗いた。 「メイケイエール・・・か」 何とも個性的なウマ娘を見た俺は、初めて担当をしたエアシャカールを見た時のような・・・非常に運命的なものを感じた。

2 21/05/18(火)14:54:34 No.804006550

レースが終わり、俺はずっとあの走りが目に焼き付いて、残りのレースに集中出来なかった。 だからこそ、終わったらすぐにでも・・・と立ち上がり、彼女の元に向かう。 しかし、すぐさま問題は訪れた。 「あれ？さっき勝ったあの子はどこに・・・？」 「んんー？メイケイエールちゃんですかっ？」

3 21/05/18(火)14:55:22 No.804006705

真っ白な髪のウマ娘が優しく笑って俺に話しかけてくる。 「ああ、うん、彼女を探してるんだけど・・・」 「彼女ならさっき、突然泳ぎたくなったからプールに行きましたよー」 「え？いや、練習レースに出たら、普通はスカウトとかを・・・」 「あはは、トレーナーさんの言いたいことは分かりますよ～。でも彼女は気まぐれな子ですから、きっとさっきのレースも遊び感覚にしか思ってないですって」 「よく知ってるね・・・」 「いえいえっ。よく練習に付き合わされるものですから、あの子、凄く真面目に練習するんです、ただとっーても気まぐれでして・・・」 「・・・おもしそうな子だな」 「あ、トレーナーさんトレーナーさん」 「ん？」 「そろそろ・・・私も周りにいるトレーナーさんの対応をしてもいいですかっ？」 「えっーー」

4 21/05/18(火)14:58:36 No.804007313

気づけば周りにはたくさんのトレーナーがいた。 「くっ！先を越されたか！お前もそりゃ目をつけるよな」 同期の彼はそう悔しそうに言ってきた。 「彼がトレーナーに着くなら間違いはないな・・・諦めるか」 他にも沢山のトレーナーが周りに・・・。 「え、ちょ」 「あははは・・・トレーナーさん、私のレース見てなかったんですか？」 「あ、うん、ごめん・・・」 「いえいえ！でも良かったら今度見に来てくださいね！絶対いい所見せますから！」 気づけば周りにはたくさんのトレーナーがいた。 「くっ！先を越されたか！お前もそりゃ目をつけるよなぁ・・・」 同期の彼はそう悔しそうに言ってきた。 「彼がトレーナーに着くなら間違いはないな・・・諦めるか・・・」

5 21/05/18(火)14:59:28 No.804007477

「随分と気に入られてるじゃない」 「別に、あの子はスカウトしたい訳では・・・あっ」 そうだった、彼女を追わねばならない。 「ごめん俺もう行くわ！」 「え！？」 「プールに行かないと！」 「おいおい・・・」

6 21/05/18(火)15:00:00 No.804007588

そうしてついたプールにも、彼女の姿は無かった。 「はあ、やっぱりいないか・・・」 「メイケイエールを探してるの？」 ベンチで休憩していたウマ娘が俺に話しかけてくる。 「メイちゃん、さっき今日の運動のカロリー計算とか、しい知識が知りたくなったから図書館に行くって言ってたよ！」 （随分とアグレッシブだ・・・！） こんな真面目な子ならきっと素晴らしい人に違いない、是非とも捕まえるべく、俺は走り出し・・・ 「危険！廊下を走るのはトレーナーとしてなっとらん！」 「あ、すいません理事長・・・。」 「新しい担当、絞れたか？」 「ええ、まあ・・・」 「期待！今年もいい結果を楽しみにしてるぞ！」 ・・・歩って図書館に向かった。 「えーと・・・あの子は・・・」 静かに探し回ったが、結局どこにも彼女はいなかった・・・。

7 21/05/18(火)15:00:35 No.804007709

「はあ、・・・見つけられなかった」 トレーナー室で俺は深いため息をつく。 結局、あの子は何者なのだろう、あの走りは凄く自由で、でも負けたくない強い気持ちを感じて・・・。 とにかく、俺が好きな走りだったんだ。 結局今日のところ、学園中探し回ったても見つけられなかった俺は、息抜きに趣味のゲームセンターへと向かう。 そこに・・・・彼女はいた。

8 21/05/18(火)15:01:07 No.804007811

「レバサブ入ィれコンドルパサー！！！イイックデェエエエスッ！！！」 ・・・・・・・・・奇声を発して。 「ﾝﾝﾝリ○ガンの直線は短いぞ！ガガでモブロックで対面拒否だ！！格闘機差しきれないー！」 奇声を発して。 「オラァ！ブッパー！！すまねぇ、私のブッパがテメェの勝ち筋を食っちまった、次はチンパン機体を使うんだな・・・マチアリィ」 奇声を、発して。

9 21/05/18(火)15:01:32 No.804007915

「んん？何ウチのこと見てるんです？」 「あ、いや、うん・・・・君がメイケイエールちゃん？」 「あん？ウチの名前を知ってるおっさん？不審者っすか？119番に電話します？あ、でも飴ちゃんは貰ってもいいですか？」 「いや、トレーナーです。」 「ああ！私を探してるトレーナーさんですか！あの子から聞きましたよ！ストーキングしてるって！」 「あ、話は届いてたんだ・・・」 「いえいえ、こちらこそこのような場まで御足労頂き光栄・・・って、どこまでストーキングしてるんですか、流石に引きますよ？」 「こっちのセリフな？」

10 21/05/18(火)15:01:53 No.804007994

鹿毛で以外にも整った姿のお嬢様は、ニコニコ笑いながら隣の席をポンポン叩く。 先程の荒々しい形相とは打って変わって、急に上品な振る舞う仕草を見せた。 「まーまー、これも何かの縁です。ちょっとウチと固定組みましょーよ、あんさんもこのゲームやりに来たんでしょ？」 「えっ？」 「いやほら、その100円ポーチとカード、このゲームやる為でしょ？」 確かにそれを持っていた、しかしポケットから少しだけしか出ておらず、気づく方が難しい気がするのだが・・・。 渋々隣に座ると、彼女は嬉しそうに画面を見つめる。 「へへー、いや、ウチもちょっと嬉しいんですって、趣味の会う方がトレーナーになるって最高じゃないですか」 「まだ決まった訳じゃ・・・」 「あっ、確かにそうっすね～、なら是非ご一考に入れてくだせーな、曲がりなりにもあんさんの未来を決めることですから、後悔はないよう、頼みますよ」 「あれ、やっぱり真面目・・・」 「あ！待ってイクイクイク・・・」 「どっちなんだ・・・！？」

11 21/05/18(火)15:02:13 No.804008076

訳の分からない子だが、きっと根は真面目なのかもしれない・・・。 「な、メイケイエール」 「はいなんでしょ」 「デビューしたらさ・・・目標とか、やりたいこととか・・・そう、夢とかはある？」 「クラシック級12月後半までにファン数10万人超えるレース目標にするのが大変ベストかと」 「やけに具体的な目標ですね」 「ま、今のは冗談です、そうですね・・・夢、一応あるんですよ」 ゲームオーバーの画面が映る中、彼女は俺の方にしっかりと向いた。 「幼なじみと本当のレースで走ってみたいんです、勝利とかはこの際望みません、ウチ、結構気まぐれだから適当に走っちゃうんです。でもあの子と本気のレースで1度戦って見たい、そういう気持ちが実はあるんですよ」

12 21/05/18(火)15:02:37 No.804008173

「あの子・・・？って誰？」 「あれ？トレーナーさんあの子スカウトしてたんじゃないんですか？ウチ一応遠目に見てましたよ？」 「白い髪の・・・」 「そう、その子！って名前聞いてないんですか！？」 「うん。聞いてないよ・・・」 「その子が幼なじみなんですよ、ウチのね。あの子スカウトの引っ張りだこだってのに、ウチと走りたいからってスカウトされるのずっと拒んでるんです、結構強情でしょ？」 「・・・仲のいい子なんだね」 「ええ、とても。それにあの子は・・・あんさんのこと・・・ま、それは良いのか」 「？」 「独り言っす、無視してけっこーです。だからあの白毛を走らせるためにも、是非ウチをスカウトしませんか？夢はあります、やる気も・・・あんさんの練習なら真面目にやると約束します」

13 21/05/18(火)15:03:50 No.804008409

「最初からスカウトするつもりだったんだ、俺の担当になってくれ！」 「もっちろんっす！さ！リタマしましょ！さっき放置しちゃったし！」 「えっ！？」 「あ？晒されても大丈夫ですって、バレないバレない！」 そうして俺の担当バ・・・メイケイエールとの二人三脚の旅が始まるのだった・・・。 渋で見たメイケイエールちゃんが可愛いのでない長距離因子を振り絞って書きました。拙い部分は大目に見てください 続きは書くか分かりません・・・

14 21/05/18(火)15:12:02 No.804010237

いいね！

15 21/05/18(火)15:12:20 No.804010303

ライバルの子は何て言う子なの？

16 21/05/18(火)15:15:32 No.804011066

解釈違いな部分もあるけどいい怪文書だ 俺の中のメイケイエールは本当にレース中だけテンションおかしくなる子ってイメージだった

17 21/05/18(火)15:22:56 No.804012620

やっべ見てたら早速コピペミスあった 白毛の子は今全盛期のあの子です。 メイケイエールとは幼なじみの史実でも幼なじみの関係なんですよね。ウマ娘化はよ

18 21/05/18(火)15:29:55 No.804014046

>やっべ見てたら早速コピペミスあった >白毛の子は今全盛期のあの子です。 >メイケイエールとは幼なじみの史実でも幼なじみの関係なんですよね。ウマ娘化はよ 所有者…

19 21/05/18(火)15:30:27 No.804014146

ソダシか

20 21/05/18(火)15:31:02 No.804014255

現在進行形の物語なんだなぁ ソダシはスーパーお嬢様って印象だよね

21 21/05/18(火)15:41:40 No.804016594

今の世代に泥まみれスポ根お嬢様バトル感があるのは何となくわかる

22 21/05/18(火)15:43:20 No.804016911

>ソダシはスーパーお嬢様って印象だよね 原作ではお嬢様でありながら、多くの馬を先導させる役目もこなしてたんで、世間をよく知るお嬢様って印象です。

23 21/05/18(火)15:44:38 No.804017181

>原作ではお嬢様でありながら、多くの馬を先導させる役目もこなしてたんで、世間をよく知るお嬢様って印象です。 アナウンサーしてそうだよな

24 21/05/18(火)15:45:07 No.804017287

>今の世代に泥まみれスポ根お嬢様バトル感があるのは何となくわかる ウマ娘面白いよなぁ