虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

1 21/04/09(金)23:48:31 No.791310080

どうやら同部屋の彼女は既に外出しているようだ 支度をし大事に仕舞ってある折り紙のトロフィー達に行ってきますと挨拶をして、向かう先はトレーナー室 彼に悪夢の事を相談したら 「俺はずっとネイチャのトレーナーだよ」 なんて言ってくれるだろうか。言わせたがる自分の悪い癖に自己嫌悪してしまうが こんなめんどくさいアタシを受け入れてくれて、欲しい言葉を言ってしまうトレーナーさんも悪いところあると思う

2 21/04/09(金)23:50:42 No.791310777

トレーナー室に入って…居た！トレーナーさん！ 「トレーナーさん‥‥ちょいと聞いてくださいなー」 「あぁ…ナイスネイチャか丁度いい。君とのパートナーを解除させてもらう」 え？ アタシの耳がおかしくなったのかトレーナーさんの言うことが理解出来ず間抜けは声を漏らしてしまった 「ずっと君が嫌いだった。今なら節目として丁度いいだろう。」 トレーナーさんが持ってるのは…見間違えるはずがない アタシがトレーナーさんから貰ったトロフィー 「こんなゴミはさっさと捨ててくれ」 トロフィーを破きながら、俺は別のウマ娘のトレーナーになると言うトレーナーさん 隣にはキラキラした女の子 いやだ、やめて、いかないで そんな言葉すらはっきり出てこなくて 目の前が真っ暗になっていった

3 21/04/09(金)23:51:27 No.791311053

「…ッ…ハァ…ハァ…」 「夢…？」 目覚めるとまた寮のベッドの上 なんて悪趣味な夢なんだ…涙が出てくる… 思わず仕舞ってあるトロフィーに手を伸ばす けれどあるはずのトロフィーが一つ足りない 無くなったトロフィーを必死に探していたらトレーナー室のゴミ箱にあって‥‥ どこまでが夢でどこまでが現実なのか、もうわからなくていった

4 21/04/09(金)23:52:04 No.791311257

その後もトレーナーさんの隣には別の女の子がいて、トロフィーが捨てられて 絶望したら部屋で目覚めて トロフィーが一つ消えていて…その繰り返し 最後に残ったのは、トレーナーさんが最初に作ってくれたちょっぴり不器用なもの やめて、それだけは捨てないで ただ子供のように泣いてすがることしか出来なかった

5 21/04/09(金)23:52:07 No.791311276

怖い話やめろ！

6 21/04/09(金)23:53:21 No.791311669

「…イチャ……ネイチャ……ネイチャ！」 目覚めるとそこはトレーナー室で、隣にはトレーナーさんの心配そうな顔 「…あぁ…うぅ…ごめんなさい…！やめて…捨てないで…！」 トロフィーのことなのか、アタシの事なのか、自分でもよく分からないままトレーナーさんにすがり付いた私をトレーナーさんは抱き止めて ふいに抱き締められて、永遠に思えた夢では得られなかったトレーナーさんの暖かみに包まれて 「俺はずっとネイチャのトレーナーだよ」 あぁ…この人は本当に一番言ってほしい言葉を言ってくれるんだ トレーナーさんの体温、トレーナーさんの匂い、トレーナーさんの声に包まれて落ち着くまでずっと抱きつい泣いててしまった

7 21/04/09(金)23:54:05 No.791311913

「ここは…？」 少し落ち着いてから辺りを見回すと、どうやらトレーナー室のソファの様だ いやびっくりしたよ、と笑うトレーナーさん 話を聞くと寮の部屋で苦しんでる私を同室の友人がここまで運んで来たらしい 一緒にこれも持って来てくれてな、とテーブルに広げたのは… 「トロフィー…」 間違いない、夢の中で捨てられたトロフィー達 「…ぐずっ、良かったよぉ…！」 紙のよれたトロフィーを胸に抱きながら、またトレーナーさんの胸の中で泣いた

8 21/04/09(金)23:54:55 No.791312212

トレーナーさんは何も言わずただ抱き締めて頭を撫でてくれていて、一通り泣き終えてもトレーナーさんは何も聞かないでいてくれた とりあえず今日は休みにしようかとトレーナーさんは言ってるが でも心にはずっと不安が残ってて、またトレーナーさんがいなくなっちゃうんじゃないかって思ってて 何より一番聞きたい言葉を聞けていない そう思ったら夢みたいに自分の体が勝手に動き出して‥‥ トレーナーさんの袖を掴んでいた 「トレーナーさん」 「ねえ、アタシのこと好き…？」

9 21/04/09(金)23:55:15 No.791312312

抱けーっ！