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21/03/23(火)20:25:09 筋肉は... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1616498709741.png 21/03/23(火)20:25:09 No.786181775

筋肉は私を裏切らない。鍛えれば鍛えるほど強靭になる肉体は、私の心まで強くしてくれた。 裏切るとしたら、私の方だ。 「トレーナーさん、今日もお願いします!」 「任せて! ガッツリ行っちゃうよー」 最初に筋トレ後のマッサージをねだった時は、半分以上冗談のつもりだった。それなのに、いつも私のために一生懸命になってくれるトレーナーさんは、「筋肉はライアンの大事な武器だもんね!」と、すっかり張り切ってしまった。実際、どこで勉強したのか、トレーナーさんのマッサージはすごく効果的で、それ以来定期的にやってもらっている。 「お客さん、今日もこってますねー」 「いやー、それほどでも……あるか。負荷を少し上げましたから」 「お疲れ様! あ、そういえば貸してくれた漫画読んだから後で返すね」 「わかりました、よかったら明日続き持ってきますよ!」 他愛ないお喋りをしながら、和やかな雰囲気でマッサージは進む。過酷なトレーニングで疲弊した筋肉が、トレーナーさんの小さな手で柔らかくほぐされていく。心地いい、気持ちいい。でも、それだけじゃない。リラックスしているはずなのに、心臓がトクトクと鳴っている。

1 21/03/23(火)20:27:39 No.786182861

トレーナーさんは、強くて優しくて頼れる大人だ。でも、すごく可愛い女の人でもある。小さくて、柔らかそうで、ウマ娘の――特に「筋肉オバケ」と揶揄されることもある私のパワーでは、簡単に壊れてしまうに違いない。 だから、私はトレーナーさんには触れない。こうやって彼女が触れてくれるのを、ただ待っている。もちろん、トレーナーさんが私に対して何も思ってないのは知っている。知っているからこそ、安心して甘えていられる。 「ライアン? 眠くなっちゃった?」 無言になった私に、トレーナーさんが声をかけてくれる。 「いえ、筋肉の喜びの声に聞き入ってただけです」 「あはは、さすがライアンの筋肉だね!」 私の肉体は、トレーナーさんのおかげで十分に満たされている。それなのに、私の心は「もっともっと」と欲張ってしまう。このままじゃ、せっかく強くなった心が、ふにゃふにゃになってしまうかもしれない。私が筋肉を裏切ってしまうかもしれない。 でも、そんな危機感は、トレーナーさんに触れられたところからスーッと溶けていってしまう。もう手遅れなのかな、と思いながら、私は全身の力を抜いた。

2 21/03/23(火)20:28:57 No.786183395

ライアンには百合がよく似合う

3 21/03/23(火)20:32:55 No.786185132

はぁ

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