虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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    20/12/19(土)22:00:06 No.756737928

    前回のあらすじ これまでの数々の勘違いから、こまどは「明と黛Pが交際している」と誤解してしまった ―――― あの男……明くんと黛プロデューサーが付き合っていると判明してから、数日後……今日は終業式の日です こなつちゃんとこりんちゃんが浮き足立つ中、わたしはいつも通り……「いつも通り」朝ごはんを食べていました 明くんも含めた、6人で…… 「ふふっ……今日もおいしいね、こまどちゃんのお味噌汁」 そう言って、微笑む明くん 変わらない言葉、変わらない表情…… 「はい、ありがとうございます」 ……変わったのは、わたしの気持ちだけ 特別な意味なんてないと、わかっているはずなのに……心のどこかで、微かに期待してしまう もしも……もしも、わたしのごはんを「おいしい」って、思ってくれたら…… もう一度、わたしを……黛プロデューサーじゃなく、わたしを…… ……見てくれるんじゃないか、って…………

    1 20/12/19(土)22:00:51 No.756738272

    「……ねぇ、こまどちゃん」 そのとき、不意に……心配そうな声で、灯織くんが呼びかけてくれました 「その……大丈夫?」 「……はい、もちろん」 「ほら、なんていうか……最近、明に優しいから……」 「……そうですか?」 「えっと、前が優しくなかったわけじゃないんだけどっ……その……」 ……そこまで言いかけて、灯織くんは黙ってしまいました 自分でも、うまく言葉にできないみたいです 再び、食卓に沈黙が訪れます 「……おっと、もうこんな時間だ」 それを破ったのは、咲也くんでした 「みんな、そろそろ学校へ行ってはどうかな?今日が終われば、次にクラスメイトに会うのは来年……その前に、満足いくまでおしゃべりしたいだろう?」 「それもそうね!すこしはやいけど、もういきましょう!」 「はい……こりんも、さんせいにございます……」

    2 20/12/19(土)22:01:35 No.756738623

    元気よく立ち上がる、こなつちゃんとこりんちゃん……それに合わせて、わたしも準備を整えます 「あら?あきらたちは、がっこうにいかないの?」 「えっ……あー、それね」 こなつちゃんの疑問に、明くんはなぜか曖昧に返事しました そこへ、咲也くんが割って入ります 「実は、今日は1限がなくてね。みんなより出るのが遅いんだ……ねぇ、明?」 「ん……そう、それそれ」 「も、もう!明はうっかりさんなんだから……!」 それに乗っかる、なんだか変なテンションの灯織くん……どうかしたんでしょうか ……ともかく、わたしたちは荷物を持って、玄関に移動します 「いってらっしゃい、こなつちゃん!」 「ええ!いってくるわ、ひおり!」 「フフッ、こりんも気をつけて」 「はい……いってまいります、さくやさん……」 それぞれ挨拶を交わす4人……そして……

    3 20/12/19(土)22:02:05 No.756738840

    「ふふっ……いってらっしゃい、こまどちゃん」 わたしに柔らかく手を振る、明くん…… 「……はい、いってきます」 その微笑みに、寂しさと息苦しさを感じながら……わたしも、小さく手を振り返しました それから……終業式は、つつがなく終わりました まだお昼前ですが、わたしたちは寮への帰路についています 「ついにふゆやすみね!」 「はい……これから、なにをいたしましょう……」 「そうね……そうだわ!クリスマスパーティーなんてどうかしら!?」 「くりすます、ぱーてぃー……ふふっ、とてもよいひびきです……」 「あきらたちもよんで、せいだいにやるの!きっと、すっごくすてきよ!」 「……そうですね、楽しそうです」 「まんじょういっちね!かえったら、さっそくプランをたてましょう!!」 言うや否や、走り出すこなつちゃん……その背を追って、わたしとこりんちゃんも走ります そうして、寮に着き……玄関を開けた、その瞬間……!

    4 20/12/19(土)22:02:40 No.756739077

    パァンッ!パパァンッ!! 破裂音とともに、色とりどりのリボンがわたしたちに降り注ぎました 「きゃあっ!」 みんな驚いて、思わず目をつぶります 「い、いまのは……?」 そして、おそるおそる目を開けると…… 「ふふっ……おかえり、みんな」 「フフッ、待っていたよ。かわいいお客様がた」 「け、結構ギリギリだったけどね……!」 そこには……サンタと、トナカイと、クリスマスツリーがいました ……というか、それぞれに扮した……明くんと、灯織くんと、咲也くんがいました 「ええっ!?どういうことなの、これは!?」 「『どういうこと』かい?……そうだね、ひとことで言うなら……ようこそ、僕たちのクリスマスパーティーへ」 「みなさま、がっこうのはずでは……」 「それは……ごめんね、嘘ついて!僕たちの高校、本当はもう冬休みに入ってたんだ」

    5 20/12/19(土)22:03:11 No.756739306

    「そんなっ!?すっかりだまされたわ!」 「クスッ……どうだったかな、僕たちからのサプライズは?」 「はい……まんまと、おどろかされてしまいました……」 楽しげに談笑し、盛り上がるこなつちゃんたち そんなみんなから、少しだけ離れて……明くんは、わたしのそばに近寄ります 「ありがとね、こまどちゃん」 そして、小さな声で囁きました ……けど、何のことでしょう 「あの……『ありがとう』って……?」 「黙っててくれたでしょ、これのこと」 これのこと、と言われても……そもそも、わたしも何も知らなかったんですが…… 「あれさ、これの買い出しだったから」 「『あれ』……?」 「この前、冬優子さんと買ってたやつ」 「…………え?」

    6 20/12/19(土)22:03:42 No.756739523

    黙っててくれた……買い出し…… この前……黛プロデューサーと…… …………え? 「あ、あのっ……隠しておきたいこと、って……」 「うん、今日のこと。バレちゃうからさ、買い出しのこと言われたら」 「……あの、それじゃあ……黛プロデューサーと、その……」 「ん?冬優子さんが、どうかした?」 「つ……付き合っている、というのは……?」 「つきあってる……ごめん、何の話?」 「その……ですから、黛プロデューサーと……」 「んー……えっ。冬優子さん、付き合ってる人いるの?」 「いえっ、そうじゃなくて……!」 「そうだったんだ……ふふっ、全然知らなかった」 …………え? それじゃあ、全部…………わたしの、勘違い…………?

    7 20/12/19(土)22:04:10 No.756739714

    「……うっ…………」 「あれ?どうしたの、こまどちゃん」 「ぅあぁぁぁ……っ!」 わたしは唸り声をあげて、その場にしゃがみ込みました 両手で頭を抱えながら、熱くなる頬を腕で挟みます あぁぁぁっ……恥ずかしい、恥ずかしいっ……! わたしは……なんて、勘違いを……!! 「えっと、大丈夫?」 「……うるさい。ちょっと黙って、ほっといてください……!」 そうですよ、よく考えたら……あの黛プロデューサーが、こんな顔がいいだけのちゃらんぽらんロリコン男と付き合うわけないじゃないですか…… というか、こんな勘違い……これじゃあ、まるで…… まるで、わたしがっ……わたしが、この男のことっ……! す……好き、みたいなっ……!! 「うぅぅ……ぁあぁぁ……っ!」 みんなが盛り上がる中、わたしはひとり……あの男の隣で、声にならない呻きを上げ続けるのでした……

    8 20/12/19(土)22:05:05 No.756740194

    もう手遅れだと思う

    9 20/12/19(土)22:05:46 No.756740531

    まるでもなにもないよこまどちゃん…

    10 20/12/19(土)22:06:50 No.756741026

    わざとじゃないけどショックを与えてから甘やかすのDV彼氏みたいでやばいと思う

    11 20/12/19(土)22:06:57 No.756741067

    わたしはあいつが嫌いですが!!!!!!

    12 20/12/19(土)22:07:24 No.756741260

    嫌い!!!ですが!!!

    13 20/12/19(土)22:07:32 No.756741339

    >わたしはあいつが嫌いですが!!!!!! 僕はこまどちゃんが好きだよ

    14 20/12/19(土)22:11:10 No.756743006

    冒頭のしおらしいこまど可愛いな…

    15 20/12/19(土)22:12:57 No.756743808

    >もう一度、わたしを……黛プロデューサーじゃなく、わたしを…… >……見てくれるんじゃないか、って………… ふふっ見てるよ

    16 20/12/19(土)22:13:38 No.756744084

    >「その……大丈夫?」 >「ほら、なんていうか……最近、明に優しいから……」 こまどちゃんバレバレじゃん

    17 20/12/19(土)22:15:09 No.756744709

    小学生らしいアピールの仕方で安心した…

    18 20/12/19(土)22:17:39 No.756745845

    この子いつも呻き声上げてるな…

    19 20/12/19(土)22:19:25 No.756746765

    呻くたびに引き裂きゲージが溜まっていく…

    20 20/12/19(土)22:20:37 No.756747345

    まだ認めないのか

    21 20/12/19(土)22:21:20 No.756747660

    認めたらもう引き裂くしかないから……

    22 20/12/19(土)22:24:27 No.756748998

    >>「その……大丈夫?」 >>「ほら、なんていうか……最近、明に優しいから……」 >こまどちゃんバレバレじゃん 普段なら味噌汁褒められても素直にありがとうございますとか言わないんだろうな…

    23 20/12/19(土)22:25:21 No.756749361

    意外と健気だった

    24 20/12/19(土)22:26:50 No.756749964

    >普段なら味噌汁褒められても素直にありがとうございますとか言わないんだろうな… 先月の怪文書では >「ふふっ、やっぱりこまどちゃんのお味噌汁はおいしいね」 >「その感想は聞き飽きました、ミスターワンパターン。たまには『おいしい』以外の感想も考えてみたらどうですか」

    25 20/12/19(土)22:28:33 No.756750679

    明くんも気付いてないはずはないんだけど触れない方がいいと思ったんだろうか

    26 20/12/19(土)22:30:17 No.756751333

    明くんは「クリスマスパーティーのことを隠すためにそわそわしてる」としか思ってないから……

    27 20/12/19(土)22:33:29 No.756752859

    血縁と年齢差に目をつむれば王道のラブコメしてる

    28 20/12/19(土)22:34:15 No.756753236

    すれ違いと言うにはこまどの一人相撲すぎる気もする

    29 20/12/19(土)22:37:39 No.756754999

    >血縁と年齢差に目をつむれば王道のラブコメしてる 両方とも少女漫画でたまに見るからセーフ

    30 20/12/19(土)22:39:15 No.756755848

    僕は妹に恋をするからな…

    31 20/12/19(土)22:39:58 No.756756209

    うずくまって呻いてないで血の導きに従ってほしい

    32 20/12/19(土)22:40:50 No.756756656

    その血の定め

    33 20/12/19(土)22:41:01 No.756756746

    >僕は妹に恋をするからな… あれはまだ双子だろ

    34 20/12/19(土)22:48:42 No.756760331

    10歳でこうなら思春期迎えたこまどはどうなるんだろう

    35 20/12/19(土)22:53:23 No.756762750

    あの男呼びに戻っちゃうのか…

    36 20/12/19(土)22:56:30 No.756764141

    >10歳でこうなら思春期迎えたこまどはどうなるんだろう 母親を見れば分かるだろう

    37 20/12/19(土)22:56:52 No.756764295

    明くん呼びはなんだかぞくぞくした