虹裏img歴史資料館

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20/12/04(金)01:36:07 泥の喪... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1607013367475.jpg 20/12/04(金)01:36:07 No.751917151

泥の喪失帯 https://seesaawiki.jp/kagemiya/ https://zawazawa.jp/kagemiya/

1 20/12/04(金)01:39:33 No.751918016

草案レベルの物はどんどん思いつくがページに載せるレベルかってなると…ってのしか思いつかない…

2 20/12/04(金)01:43:24 No.751918977

一番新しい喪失帯はガイアか...

3 20/12/04(金)01:45:03 No.751919382

耳の中に異物が侵入してくる感覚に軽い緊張感を覚えた。 「力まないでくださいね。急にお動きになったりすると危ないですから」 「ひ、ひゃいっ!…じゃなくて、はい…」 頭上から降ってくる雨萱の声。軽く深呼吸してくにはなるべく体の力を抜いた。あまり難しくはなかった。 事前に耳や首筋を丹念にマッサージされ、何だか首から上がぽかぽかと温まって気持ちよかったのもある。 でも一番の理由はくにの好きな香りに包まれていたことだった。 決して一緒のものではないけれど、印象の方向性としては金木犀の香りに近い。 心が解きほぐされていくような甘く涼し気な匂い。 雨萱からはいつもそんな香りがする。その人の膝の上に頭を乗せていれば香りを強く感じるのも当然だった。 どきどきするのに、凄く安心もする。正反対のものなのにどっちも感じるなんて不思議だ。 雨萱の操る耳かき棒はくにの耳介や耳の穴の入り口あたりを撫でていた。 くすぐったいような心地よさを覚えながら、くには視界に映る雨萱の私室と当人の膝を見つめながら思った。 わたしに良くしてくれるお姉様はここには何人かいるけれど、この人は自分の中で特別な感じがするのは何故だろう。

4 20/12/04(金)01:45:16 No.751919430

親しくなるにつれて雨萱の部屋を訪れるようになった、というくにの生活の変化は今更だった。 こうやって膝枕で耳かきされているのは、机の上に耳かき棒が転がっていたのをくにが見つけたのが切っ掛けだ。 して差し上げましょうか、と雨萱がやけに嬉しそうに言い出すことへもうくには驚かなくなっていた。 おっとり、礼儀正しい、そして優雅。そんな最初の印象こそ変わらないが、新しく見えてきたこともある。 その気になると意外と押しが強い。年下の世話を焼くのが好き。 茶目っ気もあって、たまにくにから見てもちょっと子供っぽい仕草をすることもある。 そんな雨萱の一面を知るにつれ、憧憬とは違う感情がくにの中に芽生えつつあった。 くにはまだそれにうまく名前を与えられない。ただそれはなんとなく、幸せなカタチをしていた。 「痛くはないですか?痒いところがあれば言ってくださいね」 「ふぁい…もうちょっと下…」 くにの返事はとろんと丸みを帯びていた。すっかり夢見心地なのだ。 雨萱の耳かきは耳かき棒と綿棒を交互に持ち替えながらのんびりと続いていた。 耳の感触にまるで痛みはなく、頭の中を直接撫でられているような独特の快感があった。

5 20/12/04(金)01:45:26 No.751919461

こんなふうに人に耳かきされるなんていつ振りだろう。 初めてのような気もするしお母さんがしてくれたことがあったような気もする。 そうだ。お母さんがたまの休みにしてくれた。ずっとお母さんがしてくれていたじゃないか。…ずっと…? その時、耳の中へ急に息が吹き込まれた。 「ひゃわあああああっ!?」 ぞわぞわとした感覚がくにに素っ頓狂な悲鳴を上げさせた。 慌てて頭を膝の上に乗せたまま振り仰ぐと、屈んでくにの耳の近くに唇を寄せていた雨萱の笑顔がすぐそばにあった。稚気の浮かぶ瞳、その距離感の近さに、またどくんと脈が早くなる。 「ふふ。滓を吹き飛ばしただけですよ。びっくりしましたか?」 「び、び、びっくりしました…」 「ごめんなさい。さて、これで大方綺麗にしましたが…まだ続けますか?」 微笑みながら尋ねる雨萱をまっすぐに直視出来なくて、くには顔を背けてしまう。 綺麗になったのなら終えるべきだ。そのはずだと心は理解していたが…。 「…出来たら、その、もうちょっと…」 雨萱の香りを胸いっぱいに吸い込みながら、強請ってしまった。 わたしはあなたの前では悪い子になってしまうのです。つい、甘えてしまうのです。

6 20/12/04(金)01:46:39 No.751919786

くにちゃんもっと悪い子になって欲しい

7 20/12/04(金)01:47:18 No.751919956

>宇宙船地球号 ガイア 大丈夫?アリスタルコスさんとか登場しない?

8 20/12/04(金)01:50:16 No.751920600

どんどん悪い子になる

9 20/12/04(金)01:55:35 No.751921860

>宇宙船地球号 ガイア 正直全ての喪失帯の中で一番名称のインパクトデカくてダメだった ずるいよ…

10 20/12/04(金)01:56:14 No.751921987

もう同棲しちゃえよ!

11 20/12/04(金)02:02:36 No.751923197

でもユィユィと同棲とかだいぶ嫉妬の視線を向けられそう

12 20/12/04(金)02:09:44 No.751924579

11歳に嫉妬する方がアレだし…

13 20/12/04(金)02:13:25 No.751925179

でもユィユィの美貌だからなぁ… 相手が11歳でも…

14 20/12/04(金)02:19:41 No.751926196

ガンガンユィくにの燃料が投下されてありがたい

15 20/12/04(金)02:22:14 No.751926634

ここ最近ユィくにSSが投稿されて嬉しいな

16 20/12/04(金)02:29:35 No.751927590

ちょっとずつ距離感が縮まっていってるよね…

17 20/12/04(金)03:38:14 No.751933445

はぁ…はぁ…今起きた… 何か書こうにもこの微妙なスレ寿命と人のいなさそうな気配 なにか…ネタはあるといえばあるような形にできてないような…

18 20/12/04(金)03:59:15 No.751934628

寿命がわからんな…なんかとりあえず書いてログに残しとくか…

19 <a href="mailto:収まらなかった">20/12/04(金)04:15:13</a> [収まらなかった] No.751935407

「マスターさん。私のことをもう知っているとおっしゃってましたけど。どのようなご縁が…。 いや、あんまりいい思い出ではなさそうな気はしています…。」 私が本を開く限り。この少女の実体は、まるで生きているかのようにその姿をゆらめかせる。 いや、きっと生きているのだろう。本を依代としたゴーストライナー。それも人ですらなかった概念だとしても。 今はきっと生きている。心を持っているのだから、生きている。私にはそう教えてくれた可能性があるのだ。彼女の問いに親しみをもって答える。 「そうですね。きっかけはいいとは言えないかも知れません。私は縁深き人々と聖杯を巡り殺し合いをした。そこで貴方とも対峙した。そういうことではあります。 でもですね、セイヴァー。そこで貴方に何かを感じたのは、私たち三人に共通することだと思います。だから、貴方にまた会えて。私は嬉しいです。」 正直な気持ちを、伝える。するとセイヴァーの顔が少し赤く染まる。 「はわわ。すみません…。その、そんな直球で嬉しいと言われると、照れてしまいます…。 あの、唐突ですが。なぜか聞かなきゃいけない気がするのですが。マスターさんの性別は…?」 答えた。

20 <a href="mailto:まだかけるかきえるか">20/12/04(金)04:31:13</a> [まだかけるかきえるか] No.751935992

さらにセイヴァーの顔が赤くなる。困惑がにじむ。無性、というのはやはり理解しづらい概念だろうか。周りに人の気配は…僅かに感じ取れる。 とはいえ、今の私にとってその正体如何はもう気にならない話だ。さっさと下半身を見せてその目で確かめてもらうのが早いだろう。 そう思ってぺろり。スカートをめくってみせる。セイヴァーの顔は、さらにさらに赤く茹で蛸のようになってしまった。間違えたか。 「あの、マスターさん!その、その。すごく綺麗なのは、わかるんですけど…。道徳的にその、そういうのはよくないですよ…。はれんちです!」 ふむ。未だにこういう人の感覚は微妙に掴めていない。やはり私にも、あの可能性のように大切な人が必要なのかも知れないな。 「すみません、セイヴァー。ですが、これがわかりやすいかと思いまして。破廉恥というのはつまり、嫁入り前の女性が無闇に肌を晒してはいけないというようなことが言いたいのですね? それなら問題ありません。貴方はすでに私の大切な人、信頼のおけるサーヴァントです。以前の聖杯戦争でわかったのです。 貴方達サーヴァントは、皆どこかに比類なき素晴らしさを持っていると。 それに応えたかった。」

21 <a href="mailto:落ちそうで落ちない">20/12/04(金)04:45:19</a> [落ちそうで落ちない] No.751936435

救世主たりえり、復讐者たりえる。彼女はきっと、どうとでも染まってしまう無垢の結晶。私はそう感じたから、その手を離さないようにしようと思った。 「いいでしょうか、セイヴァー。貴方の大切な人になっても。 この不思議な場所が終われば、消えてしまう縁かも知れませんが。 私は貴方のことを絶対に忘れません。だから、ここがどこかすらわかりませんが。貴方と仲良くしたいのです。これは、偽りない本心です。」 彼女の目を見て、訴える。セイヴァーは、すこし落ち着いて。はにかみながら、答えた。 「えへへ。ありがとうございます…。きっと、そうですね。私はそういうのに敏感ですし、弱いです…。出自が出自なもので。あはは。 でもこんな、朧げで歪んだ概念をそんな風に解ってもらえるなら。すごく嬉しいのが、本音です。」 彼女も本当の気持ちを語ってくれた。 かつての相棒、フォーリナーの言葉が思い出される。善なるものであろうとすることに間違いはない。 それはきっと、セイヴァーもそうだ。たとえその名は己からすら憎むべき存在だったとしても。たとえその名が善を為せなかったとしても。 善であろうとしたことは間違いでないから。

22 <a href="mailto:まあこんなもんやろ 12/5セッションよ!">20/12/04(金)04:53:18</a> [まあこんなもんやろ 12/5セッションよ!] No.751936635

ああ、もどかしい。片手が彼女を開くことに塞がっていなければ、親愛の抱擁というやつをしたいところだったが。言葉で示すべき、ということか。 「ありがとうございます、セイヴァー。ええ、きっと貴方は私にとってかけがえのない存在になれます。私もあなたのそれになりたいです。 そう、そうですね。あなたという書物を全て読み終えているのは確かですが。あなたという存在は、まだわからないこともきっと多いはずなのです。 それを見つけられたら。そう思います。」 そして手を伸ばす。彼女の顔をゆっくりとなぜる。これくらいは片手でもできる。 セイヴァーは顔を再び赤くしながらも、抵抗はしなかった。 愛、か。彼女と私なら、あの可能性の一つのように。それを少しは理解できるかも知れない。 根拠もなく、そう思う。

23 20/12/04(金)04:56:52 No.751936736

おつおつ いやしかし体調心配になる活動時間だな…

24 20/12/04(金)05:03:20 No.751936985

ありがたい… 早く寝過ぎただけだから多分大丈夫…

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