20/07/24(金)23:31:27 「……何... のスレッド詳細
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20/07/24(金)23:31:27 No.711467531
「……何してるんですか」 「水浴び」 ホースから出る水が小さな虹を空中に作る。アルジュナの呆れたような視線が突き刺さるが構わず水を頭に掛けた。……冷たくて気持ちがいい。水分を含んで垂れ下った前髪をかき上げると、視界が開けて彼がこちらをジト目で見ているのが分かった。 「……犬ですか、あなた」 「わんわん！」 調子に乗って犬の鳴き真似をすると、アルジュナの目からハイライトが消えて死んだ魚のようになる。 「……なんでこんな事してるんですか」 「部屋のエアコン壊れたから手っ取り早く涼を……」 「何故それを先に言わないのです！ いや、それにしても水浴び……。いや、あるでしょうもっと！ 他の人の部屋に行くとか寮の共同スペースに行くとか！」 「あ」 「『あ！』じゃないんですよ！ 何故それを先に思いつかないんですか！」 「いやー、夏の合宿とか部活の時に涼むためにみんなで水掛け合ったりしてたから、つい。いや、マジで冷たくて気持ちいいから。アルジュナもやる？」 「やりません」 にべもなくこちらの誘いをばっさりと断ったアルジュナの目はさらに死んでいた。
1 20/07/24(金)23:31:53 No.711467702
「……で、あなたこれからどうするんですか」 「なんも考えてない」 「……なら、私の部屋に来なさい。困っ……ているのかは微妙ですが生徒を導くのは風紀委員長としての『義務』ですので」 『義務』という単語をやたら強調しながら、蛇口に手をかけアルジュナは水を止めようとする。……出来心だった。 「……やってくれましたね、マスター」 前髪からポタポタと水を滴らせながら、地を這うような低い声でアルジュナは言う。俯いているせいでその表情は分からない。褐色の指先が前髪をかき上げる。ゆっくりと彼は顔をあげた。 「さあ、観念なさい」 ……その表情は意外な事に笑顔だった。ただし、ちょっと──いや、かなり悪い感じの笑顔だが。 「そちらがそのつもりなら……こちらも本気でやるまで」 「ちょ、バケツは卑怯……！」 「先に仕掛けてきたのはそちらでしょう！」 ──突き抜けるような晴天の下、キラキラと水しぶきが舞う。お互いずぶ濡れになりながら、訳が分からなくなってどちらともなく笑いだした。
2 20/07/24(金)23:32:11 No.711467825
「あー全身ずぶ濡れ……」 「まさか私まで……」 「いや、アルジュナも結構ノリノリだったよ」 そう指摘すればうっ、と言葉に詰まったアルジュナは目を逸らす。その耳は分かりづらいがほんのり赤みを帯びていた。 「わ、忘れてください」 「アルジュナって結構ノリいいよね」 「……あなたのせいです」
3 20/07/24(金)23:34:21 No.711468647
>「……あなたのせいです」 いい…
4 20/07/24(金)23:35:12 No.711468957
貴方色に染められたと言いたいのか？
5 20/07/24(金)23:35:47 No.711469189
こ奴ら二人ともびしょ濡れじゃが？ 薄着で濡れると透けてエロになるんじゃが！
6 20/07/24(金)23:38:19 No.711470092
青春だ…いい….
7 20/07/24(金)23:51:09 No.711474427
アイアイエーでのノリツッコミといいだいぶ染まって来てるな
8 20/07/24(金)23:55:06 No.711475744
ｷﾀ━━━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━━━ !!!!!
9 20/07/24(金)23:57:02 No.711476343
ちょっと悪いことしてるアルジュナいいよね…
10 20/07/24(金)23:59:53 No.711477230
悪そうなスマイルいいよね… オルジュナの高笑い顔も好き
11 20/07/25(土)00:09:58 No.711480851
>その耳は分かりづらいがほんのり赤みを帯びていた。 分かりにくいけどちゃんと照れているのもいい…