虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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    20/04/04(土)01:38:09 No.676643094

    「あんた、人の心が読めるね?」 …いつか気づかれると思った なんとなく、気づかれるとしたらこの人だと思っていた 「はい…」 「安心しな、だからどうするって訳じゃあない」 「…」 「こちとら70年もジムリーダーやってんだ  『そういう能力』を持つトレーナーなんて数え切れないほど戦ったさ」 「…そのトレーナーは、どうなりましたか」 「チャンピオンの坊やが10年チャンピオンやってる時にもそういう奴は出てきた  でも、チャンピオンは変わらずあの坊やさ」

    1 20/04/04(土)01:38:24 No.676643152

    「…どうして?」 「心が読める…相手の出す技や繰り出すポケモンがわかる程度じゃあね」 「『程度』…」 「あたしが見極めてやるよ。あんたが『その程度』のトレーナーか否かをね」 「…はっ…はっ」 読めない。疲れる この人の頭の中はピンク一色だ 「中々やるね、カブを倒しただけはある」 「はーっ…はーっ…カブさん?」 「心が読める、程度の低いトレーナーはカブに倒されるのさ。そしてジムチャレンジを断念する」 「カブさん…確かに強かったけど」 「…カブに『倒されなかった程度』のトレーナーはどうなると思う?  あたしに倒されるのさ。そしてジムチャレンジを断念する!」

    2 20/04/04(土)01:38:45 No.676643218

    ポプラさんの思考のピンク色が濃さを増す 「う゛っ!」 「さぁて、あんたは自分の力だけに頼ってるのかい?そうでないかい?」 視てられない 意識を外に向ける ゴチミルが不安そうに見ている 「…私は大丈夫」 「ほーう」 観客1人1人の感情が手に取るようにわかる。わかってしまう このスタジアム一杯に入った観客の感情の滝 …ポプラさんの感情の爆発よりかはマシなんだけれど 「ゴチミル!サイコキネシス!」 「問題!」

    3 20/04/04(土)01:39:29 No.676643382

    ゴチルゼルが技を繰り出し、クチートがそれを受ける クチートが後ろの口で噛みつく。まだ行ける 「えっ…?」 「あたしの好きな色は?」 言うと同時にピンク色が爆発的に広がる 観客から流れる感情の滝をも塗りつぶして 「ピ、ピンク?」 思わずそう答えてしまう 冷静になって考えるべきなのに 「不正解!人には求めるがあたしは好きじゃないよ!」 「っ…なんの!」 身体が重くなる感覚が走るが、意に介す暇はない ゴチルゼルが再び技を繰り出す。クチートが倒れる

    4 20/04/04(土)01:39:58 No.676643488

    「…問題!」 「よし!…?!」 ポプラさんがトゲキッスを繰り出す いつもなら出会い頭に一発当てる所だが抑えられた 「あたしの年齢は?」 「オ、オーディエンス!」 「ないよそんなの」 観客の感情がポプラさんの感情を超えて届く 一瞬、でもそれで十分 「88歳!」 「合っているけどね。対応として間違いだよ!」 「ぐぅ…まだまだ!」 身体が更に重くなる 理不尽だ でも。まだ行ける!

    5 20/04/04(土)01:40:18 No.676643557

    「問題!」 「頼んだよ!エーフィ!」 両者最後のポケモンになる いろんな意味で、最後の問題だ 「あたしの次に出す技は?」 「…っ!」 キョダイダンエン 場を支配するピンクの空気がそう告げている だけど直感は、別の技を告げていた ポプラさんが思う技か、自分が思った技か 信じるのは――― 「当てな!マホイップ            『ドレインキッス!』 かわして!」 自分の直感だ このひねくればあさんの思考は信じちゃいけない

    6 20/04/04(土)01:40:37 No.676643615

    「やるね。ポケモンの腕も自分の腕も磨いていると見た」 「エーフィ…手短にお願い!」 身体が少し軽くなる でも色々とピンチなのに変わりは無い 「だが…まだ足りないものがあるねえ…あんたらに足りないピンク!あたしがプレゼントしてやるよ!  マホイップ!キョダイマックス!ピンクの力受け取りな!!」 「エーフィ…ダイマックス!」 なんとか勝利を収めた 頭痛と心労で今にも倒れそうな身体を、どうにか支える バッジを渡され、握手を交わす 「…私、チャンピオンになれますか?」 「さあね…私を倒したあんたみたいな連中も、唯一の例外を除きダンデに辿り着く前に負けたもんでね」 「…そうですか」

    7 20/04/04(土)01:41:11 No.676643718

    「そいつは今ジムリーダーやってるんだが…マイナーリーグに落ちちまった」 「…」 スタジアムを後にし、ダンデさんに唯一辿り着いたという『私のような人』について話を聞く 「直接会って話すのがいいだろうね…時間があればの話だが…マスタードの所にいる」 「マスタード?」 「隠居したジイさんさ…鎧島にいる」 ?ポプラさんの雰囲気が… どぎついピンク色から柔らかいピンク色に? 「…わかりました」 「そいつの名前はセイボリー。あと…」 名前を聞き、その場を後にしようとする 「?」 「どんな人間にも、裏表って奴はある。例外はない。覚えておきな」 「…?」 その言葉の意味を私はすぐ知る事になる

    8 20/04/04(土)01:43:36 [s] No.676644140

    超ウリジムチャレンジ怪文書です ホップ迷走期→復帰話→セミファイナルVSホップを書いて完結させる予定ですが未定です

    9 20/04/04(土)01:44:49 No.676644368

    セイボリーも上手く出しつつポプラさんの底知れなさを演出ししっかりと超ウリに勝たせる…読みやすくて良い文章だったぞ!流石だな!

    10 20/04/04(土)01:52:29 No.676645722

    セイボリーがちゃんとしてる世界を初めて目の当たりに出来るのかもしれない

    11 20/04/04(土)02:00:18 No.676646964

    これくらいやれるならセイボリーみたいな変なファッションの不審者が修行してるのも納得できる

    12 20/04/04(土)02:03:02 No.676647421

    超ちゃん怪文書嬉しい…

    13 20/04/04(土)02:03:04 No.676647423

    テレパシーのレベルが低すぎる…

    14 20/04/04(土)02:09:12 No.676648359

    佳い文章だった ちゃんと筆に油が乗っている

    15 20/04/04(土)02:09:21 No.676648388

    >テレパシーのレベルが低すぎる… ポプラさんが相手なら読みながら踏ん張ってるだけ大健闘なのでは?

    16 20/04/04(土)02:16:17 No.676649379

    そういえばエスパー使いはトレーナーもエスパーみたいなのセイボリーが久々なのか

    17 20/04/04(土)02:35:57 No.676651996

    言われてみればあからさまにボール浮かべたりしてアピールしてるのは最近見てなかった気がする