20/03/01(日)12:43:28 最近ド... のスレッド詳細
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20/03/01(日)12:43:28 No.667441076
最近ドドリアを見ると16号と夢ノ川とこれ芋蔓式に追い出して心臓に悪い
1 20/03/01(日)12:45:09 No.667441557
熊兄貴は小説をなんかの賞に応募するみたいなこと言ってた記憶があるけどどうなったのだろう
2 <a href="mailto:1/6">20/03/01(日)12:46:29</a> [1/6] No.667441902
宇宙を記述する文字は数字だという。 ガリレオ以来そういわれている。 アルゼンチンの大文豪、ホルヘ・ルイス・ボルヘスは、人類の生み出した真に偉大な発明は「文字」であるという。 文明の推進力は「文字」である。 「従って思考を司る脳は、素粒子の標準模型の作用に、アインシュタイン=ヒルベルトの作用を記述して以て記憶ストレージと、各細胞に蒔かれた記憶の素子と為す」 「然り、異論は元より無し、数式は万物を記述し、万物の記述は文字よりなる」 男が握っているのは宋墨である。 「一度磨れば粒子が流れ、二度磨れば黒に五彩ありの意味を知り、三度磨れば原初の根幹へと至る」 「繰り返すこと数千、墨は淡麗枯淡の境地よりから黒みを増し、仙境より昇り立つ龍となり、元始天尊の周りをぐるりと巡る」 古端渓の硯に念じ込み、鵞鳥の水差しで水をポタポタと垂らしながら、一磨り一磨り墨の粒子を微分し細分化していく。 満月の夜の月光が寒々とした部屋に落ち込んでくる。 幾時か過ぎ、墨を握る手を中国産の貴重な山にすむ山羊の首回りの毛で設えた筆先が普通の筆の倍はある扱いの難しい筆でもって、記述を行う。
3 20/03/01(日)12:46:32 No.667441921
男灘である
4 <a href="mailto:2/6">20/03/01(日)12:46:51</a> [2/6] No.667442017
「血液は如何に?」 「塩基配列を以てメチル基をコーディングする。自己生成プログラムと、自己破壊プログラムの両方を備える。テロメアは削れぬよう端緒を結び和を以て為す」 「塩基配列はゲノム解析プロジェクトより臨模したこちらを用いる」 「ご苦労」 「なんということもなし、禁忌に触れるのみである」 「禁忌に触れる」 「骨はなんなんとするか」 「甲骨以外になかろう」 「然り」
5 <a href="mailto:3/6">20/03/01(日)12:47:13</a> [3/6] No.667442117
東晋の書聖王羲之は、自らの望まない右軍将軍の官を辞した後、五斗米道に入り浸り仙道三昧の生活を送る。この官職から王右軍などとよばわれる。 王右軍は、楷書、行書、草書、章草、飛白の五体を以て神品とし、その後大唐帝国の顔真卿が現れ中華帝国の二大巨頭と並び称されるまで、王右軍はただ一人孤高の人として、入木道の祖といわれ息子の王献子とともに名筆家の中の名筆家として名を馳せていた、当初は王献子は父より上の評価を受けていた。 唐の太宗、李世明は王右軍を溺愛し、王羲之の作品を金品を以て帝国の威信をかけて集めさせ、王羲之七世の智永和尚から譲り受け厳重に管理していた弁才和尚から詐欺を働き奪い取ると帝国の収蔵庫に納めさせ、後ほど陪葬させた。 その他の宝物も双鉤填墨や臨書、拓本などの一部を残して元王朝滅亡の際に亡国の皇帝は自ら火を投じて宝物庫を焼いてしまった。
6 <a href="mailto:4/6">20/03/01(日)12:47:34</a> [4/6] No.667442216
迂遠であった。 清王朝の末期になると殷の時代の殷墟と呼ばれる遺跡から亀や牛、鹿などの骨が発掘され「竜骨」と呼ばれ漢方薬として取引されていた。 そこに刻まれていたのが甲骨文字である。 「骨に何かを刻むという文化は、石器時代以前からあり、少なくとも彼らは五までの数を数えられたという証拠が見つかっている」 「万事よし、人類の根源に至るのであれば骨は甲骨文字を用いよう」 今度は鼠の毛で出来た細い字を以てして全身の骨格の設計図を甲骨文字で紙の上に刻んでいく。 「次は如何に?」 「五感は金文、篆文を用いよう政治のために使われた文字である」 「筋肉は如何に?」 「αよりはじめΩに帰す、ヘブルを用いる」 「皮は如何に?」 「未だに破壊の手を逃れ残っている人類初の文字、アッシュールバニパルの楔形文字が最も丈夫だろう」 「では取りかかると参ろう」
7 <a href="mailto:5/6">20/03/01(日)12:47:59</a> [5/6] No.667442310
男達が二人熟練のプログラマのように縦横無尽に設計図を様々な文字で記載していく、神経などは通信速度を求めトン・ツーのモールス信号なども用いる。 文字は果てしなく続き、エッシャーの「画廊の廊下」のように無限に収束発散を繰り返し、二次元上のプログラムが三次元および多次元にいたり、非可換な領域にまで記述を浸透させ量子化された、一でも零でもないキュービットの記述さえ、可能になりパカパカと人間の反射速度を超えた領域で明滅を繰り返す。 「心はなんと欲する」 「文字の王は行草にあり、南無阿弥陀仏の六字名号を以て心を為す。正定の業とはすなはちこれ仏の名を称するなり」 「而して禁忌に触れ、熟れよ生命の木!」
8 <a href="mailto:6/6">20/03/01(日)12:48:21</a> [6/6] No.667442418
「いぬーいぬー」 次の日の朝子供の声で目が覚めると、皮のマスクにギャグボールを噛まされ、涎を垂らしながら裸でケツにキャンディー(アナパーの隠語)ぶち込み、それをぶんぶんと勢いよく振って泥の中を這いずり回るマゾ犬野郎が爆誕していた。 「やったぞ! 理想の変態ができあがった」 もう一人の男が子供に向かい優しく「股間を思いっきり蹴って味噌」というと、子供の無邪気な残酷さで、きゃん玉ボール蹴り抜かれ、これはたまげた、玉蹴った。どこを蹴った? ちんちんかもかも、股間が熱く腫れ上がる。 これにはマゾ犬も大マン足、おうーんと鳴き声を上げながら股間を押さえると、スイッチ入ったチビ薔薇野郎(漸次的認定)が顔面横っ腹蹴り殴る。 「人類史上野郎達だけで野郎を作り上げた……」 「俺たちのカワイイマゾ犬だ、これからたっぷりかわいがってやろうぜ……」 原初女性は太陽だった。ならば月光満ちる部屋で男二人の共同作業、的上がるのは当然野郎。腸液で腸ヌルヌルになり、抜け描けたキャンディーを穴の奥にもう一度突き刺すと、腸キモチイイ! あふーぶひーぶーといいながら転がり出す犬に蹴りをくれつつ、鼻フックをそっとつけてやった……。
9 20/03/01(日)12:48:52 No.667442567
なんかこの前1年半ぶりぐらいに書いたとか言ってた奴ログ残ってたからお裾分けするね
10 20/03/01(日)12:53:49 No.667443932
>男灘である この絶望感
11 20/03/01(日)12:55:33 No.667444419
1~5迄はいいのに最後がね
12 20/03/01(日)12:58:00 No.667445082
熊兄貴久しぶりに見た
13 20/03/01(日)13:01:33 No.667446035
>熊兄貴は小説をなんかの賞に応募するみたいなこと言ってた記憶があるけどどうなったのだろう スレ立ってるのみてびっくりした…… 賞はどれとは言わないけれど今月発表らしい わすれてた
14 20/03/01(日)13:01:53 No.667446131
熊兄貴SFも書けるんだ…
15 20/03/01(日)13:04:59 No.667446941
>熊兄貴SFも書けるんだ… 宇都宮SFって中編書いてたのがここでみた最後かなあ
16 20/03/01(日)13:05:47 No.667447124
>1~5迄はいいのに最後がね 若干申し訳ない
17 20/03/01(日)13:07:29 No.667447532
受賞したら教えて 掲載誌買うから
18 20/03/01(日)13:07:32 No.667447543
なかなかいい文章だと思ったら6/6だよ!!!
19 20/03/01(日)13:09:52 No.667448143
> 男が握っているのは宋墨である。 >「一度磨れば粒子が流れ、二度磨れば黒に五彩ありの意味を知り、三度磨れば原初の根幹へと至る」 >「繰り返すこと数千、墨は淡麗枯淡の境地よりから黒みを増し、仙境より昇り立つ龍となり、元始天尊の周りをぐるりと巡る」 最高すぎる だからこそ一番最後が狂ってる
20 20/03/01(日)13:11:15 No.667448492
>1~5迄はいいのに最後がね まあホモスクなんだし最後がないと…… ややとってつけた風ではあるけれど
21 20/03/01(日)13:11:18 No.667448508
> 原初女性は太陽だった。ならば月光満ちる部屋で男二人の共同作業、的上がるのは当然野郎。 ここ名文 >腸液で腸ヌルヌルになり、抜け描けたキャンディーを穴の奥にもう一度突き刺すと、腸キモチイイ! ここ地獄
22 20/03/01(日)13:12:39 No.667448863
>受賞したら教えて >掲載誌買うから 自分が一番期待してないけれど ありがとうね
23 20/03/01(日)13:13:53 No.667449165
熊兄貴が近所に住んでるっぽくて駄目だった
24 20/03/01(日)13:17:45 No.667450121
>熊兄貴が近所に住んでるっぽくて駄目だった 何処住み? っていうと気持ち悪いけれど ヒで宇都宮って書いてるけれど宇都宮っても広いからなあ 北、南?
25 20/03/01(日)13:22:53 No.667451364
文ゲイ的だ…
26 20/03/01(日)13:31:35 No.667453491
>> 男が握っているのは宋墨である。 >>「一度磨れば粒子が流れ、二度磨れば黒に五彩ありの意味を知り、三度磨れば原初の根幹へと至る」 >>「繰り返すこと数千、墨は淡麗枯淡の境地よりから黒みを増し、仙境より昇り立つ龍となり、元始天尊の周りをぐるりと巡る」 >最高すぎる うん >原初女性は太陽だった。ならば月光満ちる部屋で男二人の共同作業、的上がるのは当然野郎。腸液で腸ヌルヌルになり、抜け描けたキャンディーを穴の奥にもう一度突き刺すと、腸キモチイイ! うnnnnnnnnnn!?
27 20/03/01(日)13:35:48 No.667454570
なんだろう 何か凄いものを見た気がするけど何かと聞かれても答えられない
28 20/03/01(日)13:39:11 No.667455418
>宇都宮SFって中編書いてたのがここでみた最後かなあ 今年の学園祭でホモスク本50冊だけ出しますよ もう刷り上がっています 内容は宇都宮SFをマイルドにした奴ですね あと自分の手元にもなかった第一冊目が10冊ぐらい見つかったので これも持っていきます https://twipla.jp/events/439665 https://twipla.jp/events/439671 あとブックガイドも出しますのでよろしければご参加を
29 20/03/01(日)13:40:08 No.667455698
>「従って思考を司る脳は、素粒子の標準模型の作用に、アインシュタイン=ヒルベルトの作用を記述して以て記憶ストレージと、各細胞に蒔かれた記憶の素子と為す」 この辺が謙虚なのですが物理特有の厨二病感がある用語をただ出したかっただけなのがちょっと臭い あとアインシュタイン=ヒルベルトの作用は実際に言葉としてあるからいいんだけど標準模型の作用って言葉の使い方は物理専門の人は言わないかな…単純に素粒子の標準模型でいいと思う
30 20/03/01(日)13:41:41 No.667456110
来ちゃった…
31 20/03/01(日)13:42:02 No.667456221
>使い方は物理専門の人は言わないかな…単純に素粒子の標準模型でいいと思う すいません、言い訳すると専攻は生物の胚の発生なのでミル貝見てなんとなく切り取りました 後は全部調べたともいいますが