虹裏img歴史資料館

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20/03/01(日)00:24:46 ・・・... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1582989886844.png 20/03/01(日)00:24:46 No.667321345

・・・・・ 運命という火種がわたしを炎にしてくれた。 彼との日々がわたしに薪をくべてくれた。 わたしが、生まれた意味を教えてくれた。 わたしの世界を炎で満たしてくれた。 だから、わたしは今ここにいる。 「運命ときたか!今時、芝居でも聞かない台詞をよくもまぁ恥ずかしげもなく言ってのけるね!」 わたしの『演説』に、ポプラさんはカカッと楽しそうに笑う。 そう茶化されると中々恥ずかしくなってくるけど、訂正する気なんて毛頭ないから甘んじて受け入れよう。 「わたしは、炎のように生きたいの。常に燃えて、熱く熱く生きていたいの」 わたしの炎が燃えれば燃えるほど、わたしの心は満たされていく。 生きてるって感じる。

1 20/03/01(日)00:25:08 No.667321497

「そう思ったのは、そうなりたいって思ったのは、彼と出会ったから。普通の女の子だったわたしが、彼と出会って炎になりたいって思ったの」 「……なるほど。随分とまぁ坊やに思い入れがあるみたいだね。あんたぐらいの年なら男なんて目移りするものだろうに。他を考えたりはしなかったのかい?」 「無いっ」 噛みちぎるように言い切る。 「きっと、この世界にはもっとカッコよくて、優しくて、わたしに都合のいい男の人がいるのかもしれない。でも、そんなのいらない」 顔も性格もわたしにとって大した理由にならない。 そんなのよりも大切なものをわたしは彼に見出したから。 「わたしは、わたしの思い通りにならなくて、わたしの心をこんなにも揺さぶってくれるホップ君が大好きなの」 優しいようで自分勝手で、気の付くようでデリカシーの無い、元気なようでナイーブな。そんなめんどくさい彼に、わたしは夢中なのだから。 「だからわたしはホップ君から絶対に離れない。彼が逃げてもどこまでも追いかけてみせる。わたしの夢を一緒に叶えてもらう」

2 20/03/01(日)00:25:38 No.667321673

今更わたしを捨てるなんて許さない。 わたしを炎にした『責任』を、しっかり取らせてやる。 わたしの夢のために、どこまでも付き合ってもらう。 「ポプラさん、わたしの、わたしの夢はね?彼と一緒にどこまでも燃え上がること。そして――――」 ジムチャレンジでも、それが終わっても、わたしはずっとずっと彼の隣で炎になりたい。 彼と一つになって、大きな炎になりたい。 何もかもを薪にして燃え上がって、それで最期に―――― 「彼と一緒に、灰になる事だから」

3 20/03/01(日)00:25:59 No.667321812

夢を語り、満面の笑みを浮かべる。 いつものわたしならきっとやらない、だらしのない、締まりのない、暖炉の前のワンパチのように、幸せに耽溺している笑顔。 いつかの未来、わたしと彼の真っ白な灰が混じり合うのを想像する。 それだけで、わたしの心は幸せで一杯になる。 それだけで、明日も生きようって思えてしまう。

4 20/03/01(日)00:26:15 No.667321910

「……まったく。ダンデはとんでもないやつに推薦をだしちまったね」 呆れてものも言えないといった様子でポプラさんはため息を吐く。 「ふふっ。まぁ、それは否定できないかな。わたしだってちょっとヒいてるし」 でも仕方がない。 それがわたしの本性なのだから。 『君のために世界を敵に回してもいい』だなんて、古臭い言い回しだって思うけど。 それをわたし風に言うのなら、『あなたのために世界を焼き尽くしても良い』。かな? もちろん、そんな事を彼は望まないからやらないけど。 どこまでも自分勝手で、どこまでも彼に依存した生き様は、きっと酷く無様で、忌避すべきことなのだろう。 でも、どのみち他人からの理解なんて求めていないのだから。 わたしは、わたしのやりたいようにやらせてもらうだけだ。

5 20/03/01(日)00:26:38 No.667322075

スタジアムの歓声は収まり、今はざわめきが支配している。 当然だろう。チャレンジャーは倒されたポケモンを戻したきり、次のポケモンを出しもせずにジムリーダーと何やら話をしているのだから。 人に聞かれるのは不味い会話だったが、幸いマイクの類は近くには無い。 小さなざわめきも、これだけの数の人間が集まればわたしとポプラさんの声を掻き消すぐらい造作もない事だ。 だからって、このままお喋りを続けて場を冷ますのはもったいない。 せっかくの大イベントだ。観客も盛り上げるのがチャレンジャー、ジムリーダー双方の仕事だろう。 だから、わたしはポプラさんに促す。 「それじゃあポプラさん。続き、始めよ?」 「まだ戦う気力が残っているのかい?」 ポプラさんは確認をするように尋ねてくる。 なら、無用の心配だと伝えてあげよう。

6 20/03/01(日)00:26:52 No.667322228

「うん。だって、わたしのポケモンはまだ残ってるから」 わたしは、最後のボールを投げる。 そこから出てきたのは、エンジンスタジアムでのジムミッションで捕まえたヒトモシ。 頭頂部に揺らめく青い炎は、いつもよりも小さくて、随分と頼りない。 だから、わたしは彼女に伝える。 「お願いヒトモシ。わたし、ここで終わるわけにはいかないの。だから、力を貸して」 あなたが最後の砦だから。 次なんて考えたくない。 わたしは今、ここで、勝つしかないのだから。 だから、 「わたしの命を吸って」

7 20/03/01(日)00:27:10 No.667322440

ヒトモシの瞳が大きく見開かれる。 なんだ、あなたこんな事で驚くんだね。 若い命を吸い取るほど元気になるポケモンなのに。 心配してくれるのはわたしに懐いてくれてるから。だと良いな。 でも、今は。 ヒトモシを抱きしめて、ささやく。 「大丈夫、問題ないから。すぐに元気になれるから。だって、わたし思い出したから。わたしの、火のつけ方」

8 20/03/01(日)00:27:24 No.667322552

『見つけたぞ!』 火種はいつだってあの日のままだ。 『さあ、帰ろうぜ!』 あの声を、あの笑顔を、繋いだ手の温かさを。ちょっと思い出せば、火花が散る。 それを今日までの思い出に、明日からの希望に引火させれば――――― 『オレはホップ!お前は?』 『わたしは……ユウリ』 ―――――ほら、『私』になれる。

9 20/03/01(日)00:27:39 No.667322681

コートに落ちたキャップを被り直し、大きく深呼吸。 「……OK、気合十分。さぁ、行こうかヒトモシ君。意地悪な妖精さんを倒して、楽しい旅に戻ろうじゃないか」 今までと同じ、いやそれ以上に。 私の中で炎が燃え上がる。 どんどん大きくなって、どんどん熱くなって、赤を超え、ヒトモシ君の炎のように青白く輝いていく。 彼女の炎もそれに合わせてどんどん大きくなっていく。 ヒトモシ君はそれに戸惑っているようで、不安げな瞳をこちらに向けてくる。 私は、そんな彼女にニッっと笑顔を見せる。

10 20/03/01(日)00:28:06 No.667322956

「……大丈夫だよヒトモシ君。私は今――――最っ高にッ!燃えているからッ!!」 ああそうだ。 壁は高い。 私は追い詰められ、このままでは無様に敗北してしまうだろう。 でも、だからこそ。最高に盛り上がれる。 最高に、燃え上がれる。心の底から元気が湧いてくる。 ホップ君が、お嬢様が見守っている中で最高にカッコいい逆転劇の舞台が整ったんだから。 「ポプラさん、悪いけど押し通らせてもらいますよ。私には夢があるんですから」 さぁ行こう。 カッコよく、爽やかに。熱く熱く。 叫べ。 「ダイマックスッ!!」 私らしく。

11 20/03/01(日)00:28:27 No.667323090

前回までの su3688995.txt

12 20/03/01(日)00:29:28 No.667323481

ちょっと危険な戦い方をする子が多いですね… 規制入れないとまずいよ!

13 20/03/01(日)00:32:47 No.667325208

ダンデ戦で腕潰した氷よりやばい まだチャレンジなんだよ!ダンデと戦う前に死ぬわあいつ

14 20/03/01(日)00:34:26 No.667325847

オオオ イイイ アイツ早死にするわ

15 20/03/01(日)00:34:46 No.667325997

命削って戦うのいいよね…

16 20/03/01(日)00:36:49 No.667326915

>まだチャレンジなんだよ!ダンデと戦う前に死ぬわあいつ >「……大丈夫だよヒトモシ君。私は今――――最っ高にッ!燃えているからッ!!」

17 20/03/01(日)00:38:08 No.667327524

>命削って戦うのいいよね… 熱い展開だよね…定番中の定番だけど王道でもある…

18 20/03/01(日)00:38:11 No.667327555

これはホップが悪い案件でいいですかね?

19 20/03/01(日)00:39:43 No.667328276

ホップが悪いよなぁ…

20 20/03/01(日)00:39:48 No.667328334

>これはホップが悪い案件でいいですかね? ホップのおかげ案件でもありホップが悪い案件でもある

21 20/03/01(日)00:42:23 No.667329507

うん わたしもホップが悪いと思うな それにしても 死ぬときまで一緒にいると豪語するなんて…… わたしも 彼女のほんの欠片だけでも その熱を外に出していれば…… ううん もう終わったことだよね ……がんばってね ユウリ 大丈夫 今の君は 世界で一番強い女の子だから

22 20/03/01(日)00:43:22 No.667329968

観測者総帥きたな…

23 20/03/01(日)00:43:47 No.667330157

あのですね総帥 文字通りホップの目の前で燃え尽きて物理的に灰になりそうなんですが大丈夫なんですかこの人

24 20/03/01(日)00:45:08 No.667330743

前のめりに燃え尽きて終わるなんてかっこいいじゃん? アタシは工房のためにやってただけだからそこまで必死じゃなかったけど

25 20/03/01(日)00:46:08 No.667331169

文字通り燃え尽きてもお嬢に煽られたらなんか気合であの世から戻ってきそうだし大丈夫でしょ

26 20/03/01(日)00:48:22 No.667331944

ちょっとー? 炎霊は間に合っとるんやけどおー?

27 20/03/01(日)00:49:25 No.667332311

>文字通り燃え尽きてもお嬢に煽られたらなんか気合であの世から戻ってきそうだし大丈夫でしょ 本気で泣いて心配してそうだけど雰囲気ぶち壊さないでください!って怒られそう いや生き返ったなら許すが…

28 <a href="mailto:s">20/03/01(日)00:50:06</a> [s] No.667332579

su3689162.png 供養も兼ねて雑コラ置いときます 良いの無いかなって探したけど無かったので人生初コラしました

29 20/03/01(日)00:52:19 No.667333371

きっと今回限りの裏技だけど今この瞬間だけ総帥より強くてもいい いいね…熱いね…

30 20/03/01(日)00:53:46 No.667333943

やっぱり重たいなこの子!!

31 20/03/01(日)00:56:36 No.667334857

青白く燃える炎は大体7000度くらいになるのかな?

32 20/03/01(日)00:56:45 No.667334910

なそ にん

33 20/03/01(日)00:58:04 No.667335360

萌えろ

34 20/03/01(日)00:59:39 No.667335856

>su3689162.png >供養も兼ねて雑コラ置いときます >良いの無いかなって探したけど無かったので人生初コラしました いい感じだ!違和感ない

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