虹裏img歴史資料館

1 19/11/24(日)19:30:02 No.641295044

「……何から話そうかな」 勿体ぶったような言い回しで、次の話を考えながら頭を掻いた。 ラファエルは体育すわりのまま、顎を膝の上に乗せてこちらを見ている。 少しだけ気まずさを感じながら、出来るだけ日常を思い出させるような話が良いかな、そんな事を思い始める。 「……実は、この前コンビニに行った時の話なんだけど」 そう言って、拙いながら精一杯自分にとっての日常を思い出せるように、言葉をゆっくり、丁寧に選ぶ。

2 19/11/24(日)19:32:27 No.641295843

ここに来てからもうどれ位時間がたったのかはわからない、気だるげな疲れでもたつく思考の中、ついさっきまで享受していた世界へ帰れるように祈るように言葉を編み続けた。 それから暫く色々なことを話した。 普段のラファエルだったら鼻で笑うような話も、今はじっとこちらを見て興味深そうに耳を傾けていた。 コンビニエンスストアで何時もの通りにエナジードリンクを買おうとして、体が適応していなかったのか一口飲んでふらふらになった時の話。 アニーと普段やっているゲームの話をしたときは、少しだけむっとしたような顔をして、アンタはどんなゲームが好きなのと聞かれた。 （アクションゲームと言ったら、ラファエルは少しだけ複雑そうな顔をした後、鼻を鳴らして続きを促していた） マリルが作る料理は、刺々しいSIDの長官の時とは違って、温かくって美味しかったという話。 最近は暇つぶしにアニーのキャッチボールに付き合ったり、イルカのお菓子を一緒に買いに行くときどんなお菓子が好ましいかという話もした。 そうして暫く独り言の様な一方的なお喋りをし続けた後、ラファエルは体育すわりのまま、眠たいのか舟をこぎ始めていた。

3 19/11/24(日)19:33:39 No.641296325

「……少し寝ようか」 「……うん……」 そう言って目を擦るラファエルは、握っていた手を引っ張って向かい合って抱きしめ会う形のまま横になる。 ラファエルは眠たげな表情のまま、俺の胸に顔を埋めてそのまま目をつむった。 一方抱きしめられた俺はラファエルに声を掛ける。 「あ、お、おい……」 「……いいから……」

4 19/11/24(日)19:34:07 No.641296504

そういうむっとしたようなラファエルの言葉を聞きながら、体に触れる温かな感触にドキドキしながらも、何時もより甘えたがりのラファエルの髪を手で漉き始める。 乱れた髪を手櫛で漉きながら、良いトリートメントを使っているのか手が引っかかりを感じずにさらさらと髪を流せるのが少しだけ羨ましい。 食べているものの違いだろうか、それともやっぱり血筋だろうか、そんな下らないことを考えていると胸元に当たる息が段々とゆっくりと、浅くなっていくのを感じる。 「……よしよし……」 そう言ってまるで子供をあやす様に髪を解き続けてやる。 そうしてやる内に段々と自分もうとうとし始める。 まだ起きているべきだろうか、そんな事を考えた後少し寝たら、また考えればいいかとラファエルを抱き返しながら目をつむる。 目をつぶった世界ではラファエルの規則正しい鼻息と、柔らかな肌の感触が肌同士で触れて温かく、心地が良い。 「……おやすみなさい」 そう言って意識を手放した。

5 19/11/24(日)19:35:07 No.641296819

─── 【閑話】 「で、その指向性のある波は、何処に向かっていったんだ？」 例え『レン』が電磁波になって世界中から消えてしまったというのが本当だとしても、電磁波が空気中に無秩序に拡散したなら空中に消えただけになる。 だが逆に指向性があるなら、それは必ずゴールを目指して走っていったということを指示している。 そうして当然の帰結としてそれは『何処なのか』そう思って自分が口を開くと、愛衣は興味深そうに口を開く。 「勿論電磁波は波の周波数によってα線、β線、γ線のように貫通する壁の厚さが変わってくる」 「そうだな、だから周波数の波が短波系であるほど、Hzが高ければこの家すら出ることは叶わない筈だ」 私がそういうと愛衣は得意げに口を開く。

6 19/11/24(日)19:35:28 No.641296935

「ソフトを処理をするハードはハード以上の性能をソフトで賄うことは出来ない、だとしたらこの部屋にある一番の通信機器って何だと思う？」 「……まさか」 そう言って思わず手元の情報処理装置を眺める。 だがイージスのセキュリティに干渉出来て、尚且つ誰にも悟られることなく人一人を消せる異物質が出回っているという情報は聞いたことがない。 「この部屋で拡散した『レン』は一度Wi-Fiルータや、無線ヘッドマウントディスプレイを経由すると、家の中のアクセス可能なすべての通信機器のネイバー情報を舐めた事を指しているわ」 そういう愛衣はレンが普段使っているパソコンから部屋内の機器IP情報から、最近のログ情報を集めながら首を傾げている。 「……つまり？」 「……今、『レン』はインターネットの回線を通じて、拡散していった事になるわね」 「……はぁ？」

7 19/11/24(日)19:35:52 No.641297072

余りに突拍子もない情報に思わず顔を顰める。 いや、情報で見る限りは信じたくはない情報だろう、考えても見てほしい『異物質』と『魔女』がインターネットに誰でもアクセスできる状態で拡散したという言葉の意味を。 「……それで？」 インターネットに拡散した情報に対する事後策や、カバーストーリーを考えながら愛衣に言葉を促すと愛衣は意外な事を言い始める。 「ただ、回線通信プロトコル自身が常に組み変わりながら線を移動しているから、これを追いかけるのは苦労するわね」 「……んん？　『レン』はインターネットを実質的な暗号化されながら走り回っている、そう言いたいのか？」 「そういう事になるわね、それもアクセスログを削除したり時にはブルートゥース回線を経由したり……まるで、何処にいるのかを突き止められたくないようにデータ自体が意識を持ったように走り回っているわ」 「考えたくもないが、今回の事件は『異物質化したデータ』が元凶だと言いたいのか？」 そういうと愛衣はこちらを見つめ返しニヤニヤしながら口を開く。

8 19/11/24(日)19:36:18 No.641297200

「まるで自己変革し続けるAIワームボットよ。どんな小さな処理機構にでも潜り込んで、計算処理機構を少しずつ借りながらずっと何処かへと向かい続けているの」 「……はぁ……」 まるで大昔の誰かが考えたSF映画のようだなと思いながら諦めたようにため息を深く吐き出す。 「ただ不思議なのよね」 「何がだ」 そういう愛衣は近隣の通信機器をハッキングしながら、通信の走った経路をたどり続ける。 「私たちの家のログは何も消えてないのよ、通信経路のアクセスログや経路ログは表層では全部消えているのに、最後の『Restart Confirm』が有効になってないからフラッシュ領域には残っていたり」 「……？　何が言いたい？」 そう尋ねるも愛衣はしばし訝し気に情報ログをあさり続けている。

9 19/11/24(日)19:36:55 No.641297410

「まるで私たちを丁寧に案内しているみたい、出来るだけ周囲に迷惑を掛けずにね」 そう言って唸る愛衣に私は暫し部屋の中空を眺めた後、吐き捨てるように口を開いた。 「つまりだ、あれか？　嘗められてるのか私たちは？」 マリルの吐き出した言葉が怒髪天を突く前兆を指し示す朝10時頃。 愛衣は思わず顔を歪めて余計なことを言ったなと嫌そうな顔をした後、暴言と罵倒が飛び交う中消えた【レン】の情報を追い続ける。 【休題】 ───

10 19/11/24(日)19:38:19 No.641297909

体に巻き付いた柔らかな肌がごそごそと動く感覚で目を覚ます。 目を薄く開けると、胸の中でラファエルが蠢いている。 何をしているんだろうか、そう思って静かに見ているとラファエルの温かな鼻息が段々と荒くなっていることに気が付く。 不審に思って耳を澄ませてみると、何かを嗚咽を噛み潰すような小さな呻き声に、下半身から聞こえてくる小さな粘着質な音。 気が付かないふりをした方がいいだろうか、そんなことを考えているとラファエルの体が腰を反らしながら小さく震える。 ラファエルは気づいているかわからないが、彼女は気持ちがいい時思わず腰を反らす癖があった。 段々とラファエルの温かな息が胸に掛り、猥雑な水の弾ける音が聞こえてくる内に少しずつ目が冴えてくる。 自分の下半身に当たっている男性器の鈴口からはぬるぬるとした半透明の液体が床に零れ落ちていくだけで、ラファエルはどうしたらいいのか分からず、女性器の方を必死にこねくり回し続けているようだった。 「……あ、あの……」 「ひゃっ！？」 そう言ってこちらを潤んだ瞳で見るラファエルの耳元に口を近づけて、小さく囁く。

11 19/11/24(日)19:38:58 No.641298151

「て、手伝おうか？」 そう言うと、ラファエルは首筋を真っ赤にしながら、無言で首を上下に振った。 思わずその姿がいじらしくてドキドキしてしまう。 「……あ、あの……触るね？」 そう言ってラファエルの男性器に触れると、ラファエルはこちらの体を抱きしめる。 先ほどまで温かいだけだったラファエルの体は、サウナに入ったかのように火照っていて熱いほど。 既に何度か自分の胎内に出入りしている温かな男性器の鈴口に指を掛けると、まるで心臓の様にドクンドクンと跳ねて自分の指や手をぬるぬるした液体で汚す。 指をぬるぬるしたカウパーで滑らせると、ラファエルの男性器をそっと摺り上げるとラファエルの腕に力が籠り、彼女の口から小さく嗚咽交じりの悲鳴が漏れ出た。 「き、気持ちいい……？」 「あ、頭が、ピリピリする……」

12 19/11/24(日)19:39:16 No.641298301

そう弱々しく答えるラファエルが愛おしくて、思わず指を動かす速度を少しずつ上げていく。 その度にラファエルの腰がカクカクと動いて、耳元でか弱い声が漏れだし、自分の嗜虐心が高まっていく。 「あっ、あっ、や、な、なんか、で、でちゃっ、待って」 そう言って何かを懇願するラファエルの声をわざと無視して、指を動かすストロークを早くしてラファエルが逃げられないように腰を掴む。 「や、やだやだ、やっ─！」 そう言って、力の抜けた抵抗をしたラファエルだったが、呆気なく自分のお腹に目掛けて白くてどろどろした液体を吐き出す。 女の子特有の甘い匂いに交じって、男特有の精液の饐えた臭いが流れる。 「……気持ちよかった？」

13 19/11/24(日)19:39:36 No.641298434

自分の耳元で荒く息を整えるラファエルにそう言うと、ラファエルが小さくバカと呟く。 お腹に掛った精子を指で掬いあげると、何故だか無意識のうちに口に運んで舌の上に乗せる。 ラファエルに聞こえるように、舌の上で精液を転がして飲み込むとラファエルの男性器がまたそそり立ち始める。 「……まだ、元気だね」 「へ、変態……！」 そう言って僅かに抵抗しようとしたラファエルの男性器を握り締めたまま体を起こす。 「……ちょっとすっきりしようよ」 そう言って指に付いた饐えた臭いのする液体を舌で掬いあげると、ラファエルは顔を逸らしながら小さく呟く。

14 19/11/24(日)19:39:59 No.641298604

「優しくして……」 ラファエルの体液を飲み込むと、鼻腔にまで饐えた臭いが広がって脳がくらくらする。 四肢のすらりと伸びた女性らしい体に、さっきまで自分を犯していた男性器のアンバランスさ。 ラファエルの情動を煽るような言葉に耳朶を叩かれながら、舌なめずりする。 「……いっぱい、気持ちよくしてあげるね」 そう言うと、小さくラファエルが唾を飲み込んだ。

15 19/11/24(日)19:40:34 No.641298863

今日はここまで、ご飯食べて明日に備えていいよ

16 19/11/24(日)19:45:22 [ス] No.641300655

最初の混線に意味はありません、読み飛ばしてください 尚、愛衣とマリルの行動に関わらず、このお話は結末へ至ります、彼女らの行動は本当にただの徒労です、親御さんというのは大変だなと思いました ラファエルは普段使える魔法とかが使えなくって、肉体が変わってしまって精神的に弱っているのでレンちゃんの優しい愛情（？）でいい感じに絆されちゃうんですね、可愛いですね

17 19/11/24(日)19:49:08 No.641302116

ラファレンｷﾃる…

18 19/11/24(日)19:49:28 [ス] No.641302254

su3452303.txt：1話 su3452310.txt：2話 su3452301.txt：3話（今ここ） 取り合えず気が付けばそこそこの量になったので、全部まとめて置いておきますね おやすみ

19 19/11/24(日)19:55:45 No.641304935

それっぽさがすごい

20 19/11/24(日)19:58:26 No.641305930

>尚、愛衣とマリルの行動に関わらず、このお話は結末へ至ります、彼女らの行動は本当にただの徒労です、親御さんというのは大変だなと思いました 育児ノイローゼになるのがよく分かる

21 19/11/24(日)20:00:20 No.641306672

レンちゃん！ラファエルがなんで女性器の方いじってたか考えてあげてもいいと思うよ！ まあレンちゃんに棒はないんだけどね！

22 19/11/24(日)20:01:54 No.641307243

レンちゃん棒があったら相互妊娠になってたから危なかった

23 19/11/24(日)20:04:43 No.641308229

無くなったけどズリ穴見て気絶する程度には興奮できるのがレンちゃん

24 19/11/24(日)20:06:32 No.641309104

ラファエルもレン棒で私の処女奪ってほしい～って（心の奥底で）言ってるよ～？