虹裏img歴史資料館

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19/11/24(日)01:03:48 ラファ... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1574525028995.jpg 19/11/24(日)01:03:48 No.641091735

ラファレンもとい、レンちゃんとラファエル良いよねするスレです 前回のあらすじ 気が付いたらラファエルにおちんちんが生えて、レンちゃんを襲っちゃったよ! ─── 【閑話】 手元の資料ログを操作する限り、異物質検査パターン32非破壊性薬液検査と、パターン47電子的放射量測定にて検知結果が上がったという。 「あまりに意味にかけた結果のように思えるけど、此処に人は居た、けれどイージスの測定が出来なくなったのと同じころに此処から消えた。それは揺らぎのない事実のようね」 そういって愛衣はずれた眼鏡を上に押し上げた。 手元のパッドを操作しながら、その他の簡易測定では特に不審なデータが検出されなかったことから、それは恐らく事実なのだろうと受け入れる事にする。

1 19/11/24(日)01:04:52 No.641091983

「で、有意義なデータというのは?」 私はそう言って、手に持っていたカップに注がれた珈琲を一口啜る。 今のところ世界中で特に不審な動きは測定されていない、それに人がある日突然居なくなるというのは不可思議なことではない。 例え書物上に記録が残っていなくても、記憶が無くなるだけでこんなにも人がぽかんと居なくなる事を受け入れられる事実を再認識しながら、愛衣の言葉を促す。 「問題は消え方よ、指向性のある方向にある一定量の電子的な波が測定されている」 「電子的?」 「そう、周波数は……不特定多数」 「……つまり、ある日突然人が物理的な化学結合された物体から、電磁波になって部屋から消えた、お前はそう言いたいのか?」 「そうよ! 今あるどんな物質でもそれを行うことは出来ないとされているわ、何故か? それは通信プロトコルも成り立たせる物体も存在しないからよ!」 そう言って、科学の申し子かはたまた頭のイカれたアーパー女が叫びだす。

2 19/11/24(日)01:06:11 No.641092307

「戻すことは出来るのか?」 「理論的には可能よ、物質が消えるのを逆再生するように周波数を打ち込んであげればいいだけだもの」 「……だが愛衣よ、それで戻ったとしてだ、そいつは元の【レン】や【ラファエルお嬢様】のままなのか?」 そういうマリルは理解の及ばない範囲を切り捨てながら、頭の中で情報を組み立てなおす。 そう言いながら愛衣は一人の人間が発していた膨大な量の周波数を一つずつ調べ、読み解き始める。 マリルは眉を顰めながら、また珈琲を一口飲みながらぼんやりとその人間が構成していた原子について、自分でも驚く程同情的であったことに驚いていた。

3 19/11/24(日)01:07:38 No.641092653

流石に愛衣ほどマッドサイエンティスト的な思考にはならないけれども、人が死ぬというのは概ねある時には日常だったはずだ。 それとも、その人間についての情報を読み漁る内に、何か情念の様な面持ちでも沸き上がったというのだろうか? 外を見ると豊洲市場ではまだ朝9時ごろ、地上では様々な人々が道々を歩きながら新たな一日の始まりを享受している時間であった。 【休題】 ───

4 19/11/24(日)01:09:07 No.641092992

何時から眠っていたのだろうか、目が覚めると脳がずきずきと痛み、口から息を吸うと喉が渇いているのか空気が乾いているような違和感を感じる。 下腹部に妙な違和感があり……そして誰かに跨っていることに気が付いた。 俯せに眠っていたのか、顔に自分の髪の毛と、柔らかな感触が纏わりついている。 「何処だ……ここ……」 そう言って腰を上げた瞬間、背中に乗っていた誰かが隣に倒れこみ股の間から何かがずるりと抜け落ちた。 抜け落ちる瞬間、脳がびりびりする様な感覚が走り、腰を丸め込みながら股から流れ落ちた物体の後から流れ出る液体の感覚に耐える。 流れ出た温かな液体が足元をびちゃびちゃと汚す感覚に耐えて、口端から嗚咽と涎を垂れ流した。 暫くすると、足を汚す液体が止まり、その液体に目線を投げかける。 それは色は白色ながら、鼻に突く臭いがしており……俗に言う精液というもののように見えた。 そしてその液体がぶちまけられた先には女性的な下半身と、それに不釣り合いなほど立派なものが見えた。

5 19/11/24(日)01:09:51 No.641093163

「……うわっ!」 思わず倒れた人から離れるように倒れこむと、自分が眠っていたのはラファエルに跨って気絶していたことに気が付いた。 ラファエルも自分と同じように寝ていたのか、地面に転がると何時もの様なダウナー気味というよりは些か疲れた気色の顔色を見せた。 「ら、ラファエル……」 そう言って手を伸ばした瞬間、ラファエルはこちらを見て怯えたように後ずさる。 顔は気だるげという顔色から、僅かに怖気が走っているように伺えた。 「ラファエル?」 「……しょ、正気に、戻った……のよね……?」 そういってラファエルはこちらを伺いながらも、下半身の隆起を押えられずに居られないのか、腰をくねらせて必死にある筈の無いものを隠そうとしている。

6 19/11/24(日)01:10:28 No.641093316

「な、何を……」 「い、いえ……何でも」 そう言って頬を朱に染めながらラファエルは顔を背けた。 意識を手放してからいったい何があったのか、今の自分が知るすべはない。 「……い、行こうか」 「え、ええ……」 そう言ってラファエルはこちらの手を握りながら立ち上がる。 自分もそれにつられながら立ち上がると、ラファエルが体をこちらに寄せているのか、腕に柔らかな温もりが触れる。 思わず口から心臓が飛び出しそうになるが、押し付けている本人はそれ所ではないのか掴んでいる手が震えていることに気が付いた。 「……大丈夫、帰れるから」

7 19/11/24(日)01:10:55 No.641093451

そう言ってラファエルの手を握り締めると、ラファエルは小さく返事を返す。 何時もよりも弱弱しいラファエルに、せめて自分がしっかりしなければ、そう思いながら薄くかかった白い靄の中また歩き続ける。 それにしても体に纏った汗と、滑る体液が肌に張り付いて気持ちが悪い。 「ねぇ……」 そういって自分の腕を握っていたラファエルが呟く。 先に何か無いか、不安になりながらも呟いたラファエルに言葉を返す。 「ん? どうした、ラファエル」 「……ずっと、そうではないのかしらと思っていたのだけど……」 頭に幾つもの疑問符を浮かべ、思わず怪訝な顔をしながらラファエルを見つめ返す。

8 19/11/24(日)01:12:05 No.641093739

「私、ここにきてから、能力が使えなくなってる……」 「……え?」 そう言って自分の空いている手を見つめるラファエルの目はさっきよりどんどん青ざめている。 「……こ、心当たりは?」 そう言ってラファエルに尋ねるが、ラファエルは静かに首を横に振るばかりで、目尻がどんどん潤んでいく。 「分かんない……」 そう言って鼻水を啜ったラファエルの歩みは段々とゆっくりになっており。 何か気分が紛れるものはないだろうか、そう思いながら歩いている内に、遂に手を繋いだままラファエルは立ち止まってしまう。

9 19/11/24(日)01:12:26 No.641093838

「……す、少し休憩しようか」 「……うん……」 そう言って手を繋いだまま床に座り込む。 もうとっくに振り切れたのか、ラファエルはこちらを特に気にしている様子はない。 座り込んだラファエルは体育すわりで、こっちの手を掴んだまま顔を突っ伏した。 気まずい雰囲気になりながら、近くに寄り添うように座り込んだ。 「あー……」 「……」 何を話したらいいんだろうか、そんな事を考えながら取り留めのない事を話しかける。 「この前食べたサンドイッチ、美味しかったよな」

10 19/11/24(日)01:13:08 No.641093979

そういうと、ラファエルが伏せていた顔を持ち上げてこちらを見た。 「……あんまり、サンドイッチって食べないんだけどさ、その……この体になってからさ、ああいうのもいいなって」 話している間、ラファエルはじっとこちらを見続けている。 あんまり面白い話じゃなかっただろうか、そう思って口を閉じかけた瞬間ラファエルが口を開いた。 「……続けて」 「えっ?」 「……いいから」 そう言うラファエルは目尻に涙を浮かべながらも、少しだけ安らかな微笑みを浮かべていた。

11 19/11/24(日)01:13:41 No.641094090

短いけど今日はここまで、もう寝ていいよ

12 19/11/24(日)01:16:21 No.641094702

今回は終わりとか話の設定を考えていたら思ったより話を進めるのが大変だったのか、余り書き進められなかった…… 一先ず話しの設定は組み終わって、終わりも思いつき始めたから何とかなると思いたい お休み

13 19/11/24(日)01:21:26 No.641095885

今回も良かった やはりこの2人の安定感はいいものだ

14 19/11/24(日)01:26:21 [ス] No.641096948

今回ちょっと長くなりそうだから、時々まとめてあげた方がいいのかなと思ったので置いておくね ss341901.txt

15 19/11/24(日)01:38:31 No.641099576

ありがたい…

16 19/11/24(日)01:42:27 No.641100433

公式の配給が無ければ自給自足するの精神には参るね…

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