19/09/14(土)00:41:43 (う……... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1568389303881.jpg 19/09/14(土)00:41:43 No.622570251
(う……ここは……なにが、どうなって……) 混濁した意識の中、深い水底から浮き上がるようにゆっくりとラビアンは覚醒を始めた。 瞼は開いているはずなのだが、目の焦点が合わず何も見えない。分かるのは薄暗い場所にいることだけだ。 思考がずしりと重い。まるで脳が石塊か何かに変わってしまったようだ。 そんな頭を支えるのも億劫で、首はだらんと脱力して重力に身を委ねてしまっているらしい。 何かひとつのことを考える、ということすら覚束ない。集中できないので意識の賦活を早められない。 頭の中へ取り留めなく漂ってくる自分の肉体の情報を、まるで紙面を流し読みするように漫然と見つめる。 身体が熱い。だが、燃え上がるようにと例えるのは語弊があった。 熱せられた鉄板のようになっている、というのが持ち合わせている表現の中で最も近い。 めらめらと勢いよく炎を吹き上げているわけではない。白煙が上がるほどじりじりと熱せられた鉄の板。 苦しかった。早く止めたい。止めて欲しい。楽になりたい。この“疼き”を、鎮めて欲しい。 下腹部のあたりから溢れ出し、四肢を伝い、指先まで肉体を支配するこの熱。吐息すら驚くほど燗がついている。
1 19/09/14(土)00:41:54 No.622570291
そう、これは疼きだ。いやらしくて、浅ましくて、目を背けたくなるような、狂おしい感情。 ラビアンは聖職者である。そういったふしだらなものは戒め、蓋をし、自制するよう努めてきた。だが原因不明の思考の停滞がそのタガをやや外す。 身体をまさぐりたい。汗に塗れたこの肌の表面へ手足を滑らせて感触を味わいたい。 敏感な部分に指を這わせたい。爪先からふくらはぎを伝い、太腿をじれったくなるほどゆっくりなぞって…内腿へ。 むっちりと雌肉の詰まった尻を、子を作る器官を宿す腹を、娼婦のような手付きで撫で回したい。 芯から火照って呼吸のたびに震える自分の乳房を根本から両手を使って揉みしだきたい。 そして……一番敏感な部分を抓りあげたい。尖って自己主張する乳首、顔を覗かせた淫核、濡れそぼった女陰の中を。 きっとそうすればこの疼きを少しは解消できる。気持ちよくなって、楽になって、満足できる。 我慢できずにラビアンは手足を動かそうとした。そこでようやく、自分が身動き取れないことを知った。 これでは自分の身体に触れない。この焼き付くような熱を発散できない。苦しいままだ。
2 19/09/14(土)00:42:04 No.622570337
何故だろう。理由を思い出そうとしてラビアンは少しずつ回りだした頭の中で記憶の綱を手繰る。 確か、魔に侵されたケッサリア聖堂へ侵入するために聖堂の下水道へ足を踏み入れたのだ。 案の定下水道も汚染されていた。巨大な軟体動物に似た魔性たちの蔓延る、暗く湿った道を行く間に……。 そうだ。ケッサリア聖堂を占拠する邪教徒のひとりと遭遇したのだ。 とっさに取り押さえるべきだと判断した。情報を吐かせれば、聖堂への侵入もいくらか容易くなるだろうと。 抵抗しながら逃げる邪教徒を追いかけ、邪教徒の飛び込んだ先、下水道の最深部に辿り着いて、そこで……。 その時、ようやくラビアンは視線の焦点が定まった。 「……ひっ!?あ……そんな、これじゃ動けない!えも逃げなければ……離しなさいっ!離して……っ!くっ!」 目に飛び込んできたのは灰褐色の壁。表面から分泌した粘液で濡れた肌が、悍ましい湿った音を立てている。 それは道中にいた魔性たちとは全く比べ物にならないほど巨大な怪物だった。その図体、ちょっとした小山くらいはあるだろう。
3 19/09/14(土)00:42:15 No.622570396
どろどろと粘液を垂れ流しながら暗闇の中に鎮座している様は生物と呼んでいいのかすら躊躇われる。大きな蛞蝓とそう呼んでいいものなのか。 全体的な印象はそんな感じだが、顔に鎮座した複数の大きな目や丸太のように太い2本の触腕を代表とした無数の触手など、本来の蛞蝓とかけ離れた部分も多い。 生理的嫌悪感の粋を集めたような不細工な化け物である。思わず身を引こうとしたラビアンは、それを不可能としているものを見て青褪めた。 その怪物から伸びた触腕が1本、自分の体を巻き取って中空にぶら下げていたのだ。 ここに逃げ延びてきた邪教徒もあの触手に絡め取られ、怪物の頭から生える2本の太い触腕に飲み込まれたのではなかったか。 ぞっとした恐怖で一気に記憶が蘇っていく。ラビアンはこの巨大な蛞蝓の化け物へ立ち向かい……負けたのだ。 油断した隙に怪物が産み落とした小さな蛞蝓――それでもラビアンの身体くらいあるが――に伸し掛かられた。 そこをあの太な触腕が近寄ってきて、滝のように大量の粘液をラビアンへ浴びせかけたのだ。 頭から被った瞬間、一気に意識が吹き飛んだ。頭が弾け飛んだかと思った。気を失う直前、溶解液か何かと判断した。
4 19/09/14(土)00:42:29 No.622570454
だって全身が燃え盛るように熱く、溶け落ちたのだと錯覚したのだ。死を覚悟してラビアンは気絶し、倒れ伏した。 しかし現実はそうではなかったことをラビアンは思い知る。どうやらこの身の運命はあの邪教徒と一緒のようだ、ということも。 「……うあ、あ……っ!ひ……いや、やめなさいっ!ううっ、抜け出せない……えっ!?」 ラビアンの目の前で怪物の2本の触腕のうち1本が、その先端をゆっくりと開き始めた。その形状は本体の怪物よりむしろ蛞蝓らしい。 同時にラビアンを縛り上げる触手がラビアンの身体を供物を捧げるように持ち上げていく。 ラビアンは力の漲らない身体であらん限りの抵抗をした。身を捩り、捻る。だが触手の拘束が緩む気配はなく、更に強い力で縛り上げる。 戦うための剣や弓の在り処を探ったが、既に落としてしまっていたし視界の何処にも見当たらなかった。 それでもじたばたと往生際悪く足掻く獲物を、怪物はさっさと腹の底に収めることにしたらしい。 「いや、やめて、離し―――むぐっ!?んむーっ、んーっ、んーっ!ん、んぅーっ!」 暗闇の中健気に響いていたラビアンの声が突如として壁を1枚隔てたようにくぐもる。
5 19/09/14(土)00:42:40 No.622570496
巨体に似合わぬ俊敏さに伸びた太い触腕の開いた先端がラビアンの上半身を咥えこんだのだ。 歯はついていないためラビアンの身体が傷つくことはない。しかしすっぽりとその豊満な胸まで触腕は飲み込んだ。 真っ暗になった視界の中でラビアンは呻き、大型魚に捕食された小魚のようにびくびくと跳ねて抵抗する。 (何も見えないっ、ぬるぬるした壁が身体を締め上げてきてっ、息が出来ない……っ!苦、しい……!) 一気に呼吸困難になったラビアンは、猛烈な臭気で鼻が曲がりそうだがそれでも辛うじて触腕の中に通ってた空気を貪った。 胸のあたりまで飲み込んでしまえばあとは早かった。嚥下するように触腕は表面を波打たせ、あっと言う間にラビアンを飲み干していく。 三たびほど蠕動した頃にはラビアンの肉体は爪先まで触腕の中に収まってしまっていた。 しかしそれは怪物の本体の中へとラビアンの肉体が収容されたわけではない。触腕は引き続き蠕動を繰り返し、ラビアンを管の更に奥へと送り込んでいく。 触腕の中は気味が悪い生暖かさであり、たっぷりと粘液をその襞の表面に分泌していた。
6 19/09/14(土)00:42:52 No.622570555
粘液が肌に擦り付けられるたび、炙られるようにかぁっと肌が熱を持つ。それでラビアンは自分が気を失った時に被った液体の正体を知った。 溶解液ではない。これは毒液だ。触れた部分を敏感にし、女を狂わせ発情させる、凶悪な淫液。 触腕の中はこの液体で満ちていた。それが蠕動のたび雑巾でも絞り上げるかのように全身を圧搾しながら塗りたくられる。 (いや……いやぁ……っ、こんなことで感じたくないっ、化け物に食べられながら……イキたくないぃ……っ!) 必死で歯を食いしばって耐えようとしても、毒を盛られた女の媚肉は主の命令を聞き入れることはない。 どくんどくんと鼓膜の近くに響くのは触腕が蠢く音か、それとも興奮で自分の心臓が高鳴る音か。 指一本動かせないほどに全身を圧迫されると感覚の鋭敏になった肌を擦られる快感を逃す術を失った。 ただでさえ肉体は言うことを聞かないのに触腕の中の空気は少なくて呼吸しづらく、それによって余計に快楽に対する耐性を失っていく。 胸元や肩、太腿など、元から肌の露出していた部分は触腕の内壁に直接擦られた。
7 19/09/14(土)00:43:07 No.622570661
ぶよぶよとした、まるで内蔵か何かのような感覚だ。平時なら悲鳴を上げるほど気味悪い肌触りだが、今はそれが得も言われぬ悦楽を齎していく。 衣服に挟まれている部分は更に強烈だった。たっぷりと淫液を含んだ衣服によって肌が小削ぎあげられる。 ざらざら、ぬるぬる。全身くまなく締め上げられているせいで元から敏感な部分も根こそぎ刺激された。 普段から着用している自分の衣服が自分に牙を剥いていると、そんなふうにすらラビアンは思った。 蠕動が繰り返されるたび否応なしに快感はラビアンの肉を侵していく。革袋に水が流し込まれていくように、ぱんぱんにそれは膨らんでいく。 (やだ、やだよぅ……イキたくない、イキたくないの……っ、飲み込まれて怖いのにっ、気持ちよくなんかなりたくないよぅ……!) 真っ暗闇の中、食べられる恐怖と否応なしに高められる性感によって子供のようにラビアンは泣きじゃくった。 終わりは実にあっけないものだった。あるタイミングで今までよりも強く触腕がラビアンの身体を搾ったのだ。
8 19/09/14(土)00:43:17 No.622570717
理由は分からない。つっかえたのかもしれないし、更に奥底へ送り込むための準備かもしれないし、ラビアンを苛め抜くためなのかも知れない。 ただ、体液を搾るようなその強い圧迫によってラビアンは絶望と共にぱちんと弾けた。 我慢していた性感が爆発し、思考が白熱する。恐怖、嫌悪感、快楽―――煮詰まったあらゆる感情がラビアンを襲った。 (あ、あ、あ……っ、だめっ、身も捩れない、手足も動かせない、気持ちいいの、逃がせないっ! いやっ、だめっ、あ、うあ、あああ……っ、イく、イく、イく……いやぁぁああああああああああああああ…っ♥) 触腕の締め付けですら押さえつけられないほど激しくラビアンが仰け反る。外から見れば、触腕の一部がぐにゃりと変形したように見えたろう。 海老反りになってぴくぴく痙攣しながら、ラビアンは股の間にぶしゅぶしゅと温かい液体が迸ったのを感じた。 触腕のものではない。自分の体内から発したもの。愛液、小水、潮……そういった淫らな液体をぶち撒けたのだと。 触腕の襞を熱く濡らしたそれは怪物によって美味そうに飲まれ、吸収されていった。
9 19/09/14(土)00:43:27 No.622570773
(ああ……イっちゃった……食べられながら……こんなことって……私、終わっちゃったぁ……) 余韻の甘さで脳髄をどろどろに溶かしながら、ラビアンの心を諦観が支配する。すると急速に目の前が真っ暗になっていった。 あの邪教徒のように食べられる―――もう何もかも嫌になり、意識を手放しながら暗闇の中絶望の淵に沈んでいく。 気絶したまま咀嚼されるならそれは幸福であるようにすら思った。何も考えず、死という結果に身を委ねていいのだ。 経験な神の僕として生き恥を晒した罰としては似合いだが、いくらか楽ですらある。生温い触腕の中で哀しみの涙が頬を伝う。 蠕動によってまた怪物の奥底へと1歩送り込まれたのを感じながら、ラビアンはぷつんと気を失った。 だが、その時のラビアンはまだ知らなかったのである。肉として食われた邪教徒の末路はいくらかマシだったことを。 身はどろどろに融解し、邪教徒が生きていた痕跡は怪物の体内には何一つ残らなかったが、怪物が獲物に与える役割としては食糧というのは慈悲深い方なのだと。 ラビアンにそんな都合のいい結末は用意されてはいないことを。
10 19/09/14(土)00:44:27 No.622571088
・前みたいな連日更新は多分しません ・ログは渋で探してね すぐ見つかると思うよ ・ねんない監督に見つかっちった
11 19/09/14(土)00:45:23 No.622571416
>・ねんない監督に見つかっちった !?
12 19/09/14(土)00:45:24 No.622571423
・あと特に怪文書に関係しないことを喋っても全然OKです
13 19/09/14(土)00:47:17 No.622571945
新作きてる…お疲れ様です そしてありがとう
14 19/09/14(土)00:48:59 No.622572448
今日も来たか!
15 19/09/14(土)00:49:01 No.622572455
本当にナメクジ苗床書いてくれるとは思わなかった ありがとう…ありがとう…
16 19/09/14(土)00:50:50 No.622572909
>・ねんない監督に見つかっちった えっマジで
17 19/09/14(土)00:50:57 No.622572934
そりゃ渋に置いてたら遅かれ早かれ捕捉されるだろうな!
18 19/09/14(土)00:51:59 No.622573211
ヒ見てきたら本当に補足されててダメだった
19 19/09/14(土)00:55:01 No.622574062
しっかり丁寧に丸呑みからやってくれるとは
20 19/09/14(土)00:59:31 No.622575126
えっちシーンは次回からが本番か…
21 19/09/14(土)01:02:18 No.622575744
畜産区画…畜産区画も更新されたら是非…
22 19/09/14(土)01:04:41 No.622576250
ラスボスってあれ上位存在=プレイヤーなんだろうか
23 19/09/14(土)01:08:37 No.622577125
次回は産み付けだな!
24 19/09/14(土)01:15:10 No.622578629
よかった怒ってなかった
25 19/09/14(土)01:16:40 No.622578939
何気に渋の方でもランキング50位以内入ってた みんな好きだな!