虹裏img歴史資料館

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19/08/24(土)21:16:17 「ドー... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1566648977726.jpg 19/08/24(土)21:16:17 No.617361506

「ドーモ、ヒートタイド=サン。…ハクオウ・ニンジャです!」 神聖なる紅白の炎がコーシロの…ハクオウ・ニンジャの全身を包んでいる。その炎は身を焦がすそれではない。清浄に輝き、ブッダ戦士の光背のごとし! 「ドーモ、ハクオウ・ニンジャ=サン…ヒートタイドです…」ヒートタイドは信じられない顔をして相手を見る。 「馬鹿な!我が秘技、阨禁の術、十三の獗懣戀を受けてなお立ち上がるなどと!」 「オヌシは私の蛹の背を叩き斬ったに過ぎなかったということだ」ハクオウ・ニンジャは静かに言う。 「今度は負けぬ。来るがよい!」 「何を言う!イヨーッ!」 姿が変わろうがコウライ・カブキ。その型の全ては自分の頭の中にある。負ける筈はない。 ヒートタイドはそう思いながらカブキを、カラテを繰り出す。だが! 「イヤーッ!」 いとも容易く弾かれる!ヒートタイドは連続でカブキを見舞う。だが当たらぬ!その動きは、彼の全く知らない動きで…だが型無しの動きではない。流麗で美しい、カブキそのものであった!

1 19/08/24(土)21:17:01 No.617361783

「イヤーッ!」「イヨーッ!」「イヤーッ!」「イヨーッ!」「イヤーッ!」「イヨーッ!」「イヤーッ!」「イヨーッ!」 ハクオウ・ニンジャはヒートタイドのカラテを完全に見切っていた。無駄のない、隙のない動きだ。 (((どれ…次は右からか。最初に右腕、次は左足…ふふふ、最早助言の必要性すらない、か))) ハクオウ・ニンジャのニューロンの中で八代目が囁く。だが最早それが必要ないことは互いに分かっていた。 (父上!見ていて下さい、これが私のカブキです。新しいコウライ・カブキ!) 突き出される手。廻る脚。相手のカブキを受ける動き。一挙手一投足全てに迷いが無い。全て決断的で …躊躇のないカブキであった! 「バカな!?何故だ、何故当たらん!?」ヒートタイドは絶叫する。 「オヌシと私では全てが違う!イヤーッ!」回し蹴りカブキ! 「グワーッ!」ヒートタイドはそれをもろに受け、吹き飛ばされる! 「イヤーッ!」ハクオウ・ニンジャは力を込める。父の記憶から、その力を引き出す! (((アレをやるか。よし、力を貸そうぞ!)))

2 19/08/24(土)21:18:02 No.617362229

ハクオウ・ニンジャは独特の構えを取る! 「カ!」彼を中心にチョウチンめいた山吹色の火炎球が幾つも渦を描くように現れる。 「トウ!」その火炎球全てが…ヒートタイドに向かって飛ぶ! 「何っ!?」ヒートタイドはそれをカブキで逸らさんとする。だが出来ぬ!幾つものカブキ火球をその身に受け…彼のニンジャアーマーは燻り、斑に溶ける!「グワーッ!」 コウライヤ!これはまさに八代目マツモト・コーシロことカトー・ニンジャ…そのカトン・ジツだ! 「あり得ぬ!こんな事が…!新しいカブキだと!ならばもう一度!そのカブキを、ソウルを封じるまで!」 ヒートタイドは再度カタナを抜く。濃緑の濃霧が辺りに立ち込める。 (((来るぞ息子よ))) 八代目が告げた。 (…父上の命を奪った技ですね) 濃霧が渦巻いてカタナに吸収されていく。今度こそ致命の一撃を放つつもりなのだ! (((そうだ…故にとくと見るがいい。…私の最期の記憶だ!))) 不意にハクオウ・ニンジャのニューロンに映像が流れた。

3 19/08/24(土)21:18:33 No.617362444

これは…ヒートタイドのヒサツ・ワザを受ける…父の視界、その記憶か。 前までの自分なら。恐怖と絶望で、目を背けてしまっていたであろう。だが今はもはや恐れるに足りぬ!しっかりと過去を直視し、未来へと繋ぐのだ! 「「…獗・懣・戀!」」 幻影と現実、二人のヒートタイドが同時に叫んだ。 先程と同じ。コンマ一秒以下の瞬間に、斬撃が飛んでくる! 「イヨーッ!」「イヤーッ!」 …きっかり一秒後であった。 十三回もの斬撃を一度に受け…カブキニストの身体に「禁」のカンジが 否! 「イヤーッ!」斬撃の光の軌跡が弾け飛ぶ! 「グワーッ!」ヒートタイドの身体の内部でカブキが炸裂する!彼は恐怖と絶望に絶叫する! それは命中しなかった。ハクオウ・ニンジャは、的確な動きで斬撃を躱していった。躱すだけでなく、的確な一撃をヒートタイドに与えていったのだ。

4 19/08/24(土)21:19:00 No.617362649

そして攻撃を加えられたのは彼自身だけではなかった。 炸裂したカブキに震え、ヒートタイドが叫んだ次の瞬間! CLANK!ヒートタイドの握るカタナが…無残に折れる! 「バカナー!?」ヒートタイドは再度絶叫した。 そしてヤバレカバレでカブキを構える! 「馬鹿な!?この俺が、この俺がーっ!」 走り出す! ハクオウ・ニンジャは冷静にそれを迎え撃つ。 「フゥーッ…ホォーッ…フゥーッ…ホォーッ…」 ゆっくりと。ゆっくりと、カブキ呼吸を整える。 ヒートタイドが近づく。そこに一撃を…放つ! 「無駄だ!…イイイヤアアアアアアーーーーーッッ!!」 ハクオウ・ニンジャの強烈なカブキ右ストレートがヒートタイドの胸に突き刺さる! 「グ…ワ…ッ」カブキが伝わり、ヒートタイドは振動する。その身体が一瞬、宙に浮かぶ!

5 19/08/24(土)21:19:19 No.617362836

「イイイヨオオオオオーーーッッ!!」 刹那!ハクオウ・ニンジャは美しくオーミエを切り…凄まじいカブキ衝撃波が辺りを吹き飛ばす! CLAAAAAAAAAASH!! 光が、炎が、衝撃波が、ハクオウ・ニンジャを中心に球状に広がる。足元の黄金カワラが散り花めいて真のカブキアクターを讃えるが如くに巻き上げられ…ヒートタイドは舞台袖への退場めいて天守閣の屋根から弾き出される! 「グワーーーッ!!ヤ!ラ!レ!タ!ーッ!」 ヒートタイドは錐揉み回転しながら天守閣から遥か下界へと落下していく。 ハクオウ・ニンジャはその最期を見届けようとしたが…肉体が限界を迎え…炎は霧散し、その場に倒れ伏した。 (※カブキスレイヤーはフィクションです。実在の人物、団体などとは一切関係がありません)

6 19/08/24(土)21:29:22 No.617367252

カブキスレイヤーきたな…

7 19/08/24(土)21:43:31 No.617373292

イヨーッ!ほんとすき

8 19/08/24(土)21:45:12 No.617373924

十三の獗懣戀すき

9 19/08/24(土)21:45:30 No.617374035

何度見てもケツマンコイがひでえ

10 19/08/24(土)21:48:04 No.617375127

湯川がやられたか…

11 19/08/24(土)21:48:09 No.617375155

マジでカッコいい…

12 19/08/24(土)21:49:28 No.617375760

普通に満足できる読み物であることに私は今酷く困惑しています

13 19/08/24(土)21:53:52 No.617377631

このまま決着つきそうな勢いだったけどそうはいかないか…

14 19/08/24(土)21:56:27 No.617378793

(グフフ…ピルス=クンよ…困っているようだね…)

15 19/08/24(土)22:08:03 No.617382910

昨日の続きか…

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