虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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    19/08/17(土)16:25:49 No.615434473

    【再放送な】

    1 19/08/17(土)16:26:15 No.615434601

    ここはネオサイタマ…ではない。 豪勢な部屋だ。ペリニヨンのVIPルームに勝るとも劣らない。 但し飾り付けの方向性は真逆だ。都会的で豪華な派手さに溢れたペリニヨンの部屋とは違い、見るからに雅な調度品で統一されている。 椅子に男が座っている。その傍らにもう一人男が控えている。 椅子に座る男の顔はヴェールで隠され、さらにその下の顔も仮面で覆われている。緋色に細かい格子模様の入った見事な装束を身につけている。 一方傍らに控える男の方は地味な灰色のキモノ姿だ。顔も隠していない。四十がらみの男だ。 不意に椅子の男が手を叩いた。「ホマシンチ」謎めいた言葉だった。 「御意」キモノの男は頭を下げ、奥へ引っ込んでいった。

    2 19/08/17(土)16:27:03 No.615434825

    ーーーーーーー 「ドーモ…カブキニスト=サン、ヒートタイドです」 「ドーモ…ヒートタイド=サン、カブキニストです」 緑色のニンジャアーマーの男はカブキニストを睨む。 カブキニストも睨み返す。この男、ヒートタイドこそ、父を殺し、勧進帳を奪った男なのだ! 「訊いておこうか」カブキニストはジゴクめいた声で語りかける。 「何故貴様がここにいる…そして何故ペリニヨンの命令に従い、父を殺し勧進帳を奪った」「二つの質問の答えは同じ…私は偉大なるぴるす様の器に仕える身分だからだ。ぴるす様の命令は絶対」 赤いニンジャと緑のニンジャが向かい合う。補色めいて対照的な二色はメイルシュトロムめいた混沌のアトモスフィアを辺りに作り出す。

    3 19/08/17(土)16:27:20 No.615434912

    「その偉大なる器とやらは死んだ。この私が殺したのだ」「知っている」「何だと!?」 「より偉大なる器が見つかった…もはやこのようなチンケなヤクザ組織になど構っている余裕はない」 カブキニストはヒートタイドを睨み続ける。「どういうことだ」 「今宵この場を…この建物を荒らすのはマッポと貴様らだけではない。私を引き入れた『組織』がもうすぐ来る」 「仕えるだの何だと言っておきながら…結局は光に集まる羽虫か。忠義すら貫き通せぬ」 「だが今から貴様はこの私に殺される…この世に貴様のカブキは必要ないからだ」 ヒートタイドはカラテの構えを取る! 「どうあってもコウライヤを滅ぼすつもりか…狂人が!」 カブキニストもカラテを…カブキを構える! 「飼い主があのザマでは狗の位もたかが知れている…かかってくるがよい」 「…」ヒートタイドの目に殺気が浮かぶ! 「イヨーッ!」「イヨーッ!」 カブキ攻防が開始される! 最早コーシロは…カブキニストは限界に近い。だがそれでも!父の仇を討つのだ!

    4 19/08/17(土)16:27:33 No.615434965

    ーーーーーーー 「これはいったいどうなっているのですか」 ソメゴロは今パノプティコンが使っていたUNIXにハッキングをかけていた。タカコ程ではないが自分もハッキングは出来る。 だがそれは中断せねばならなくなった。突如外部から…自分でもマッポでもシノギヤでもない何者かからのハッキングがあったのだ。 それは秘密裏に情報を盗み出すそれとは違っていた…怪盗が派手に登場する時めいて、宣戦布告を叩きつけているように見えた。 画面に大写しになる謎のマーク!赤黄の太陽光線めいて広がる背景に独特の笑みを浮かべた口のマーク、その周りを何本もの折れ線がぐるりと囲っている。 ソメゴロは確かにそのマークに見覚えがあった。自分とタカコから全てを奪った、その組織のマークだった。 「…こえる?聞こえる?兄さん、聞こえる!?」 不意にタカコと通信が繋がった。 「ねぇこれって…あり得ない、どうしてこんな事に!」 ソメゴロは歯噛みして、タカコと通信を続けた…

    5 19/08/17(土)16:28:01 No.615435069

    ーーーーーーー 「イヨーッ!」「イヨーッ!」「イヨーッ!」「イヨーッ!」「グワーッ!」 カブキニストは吹き飛ばされ、叩きつけられる。 彼の体力は最早限界に近かった。破損した肉体が憎悪の炎に耐えられずついに身体全体を蝕み始め、このままでは爆発四散すら出来ず塵となって息絶えるだろう! 一方のヒートタイドにはそれほどダメージは無いようだった。そして炎の人型と化したカブキニストを見、せせら笑った。 「そうなるだろうと思っていた!勧進帳に書かれていた通り!」 「何だと…」カブキニストは何とか立ち上がり、カラテを叩き込まんとする!だが! 「イヨーッ!」カウンターをモロに喰らう!「グワーッ!」 「良いぞ!カブキのソウルが前面に出てきた!それこそが私の真のヒサツ・ワザの使い所よ」 silllling! カタナが抜かれる!父の命を奪った、あのカタナが!

    6 19/08/17(土)16:28:15 No.615435135

    そして…あの時と同じ!濃緑の濃霧が辺りに立ち込める! 「gff…gff…」何の声か、自らを嘲笑うような亡霊めいた声が聞こえる! あの剣技が来る。父の命を奪ったあの剣技が。 カブキニストは必死にヒートタイドの姿を探す。だが超自然の濃霧は深く、ワンインチ先も見えぬ! 「この秘技を使うのは久し振りだが」突如濃霧の中に渦が巻き起こる。渦の中心はヒートタイドのカタナだ! 「秘技・阨禁術!……イヨーッ!」

    7 19/08/17(土)16:28:35 No.615435206

    …一瞬であった。 父の命を奪った技…それをヒートタイドは連続で放っていった。 一太刀コンマ1秒以下。カブキニストは対応仕切れず、身体に不浄の傷が刻まれていく。 「…獗!」 不意にソウルの力が失われていくのを感じる。 カブキニストは憎悪を燃やし、もがき、その場から逃れんとする。 「…懣!」 だが…できない。刀傷が光の縄めいて自分を縛り、抜け出せないのだ。 「…戀!」 きっかり一秒後であった。 十三回もの斬撃を一度に受け…カブキニストの身体に「禁」のカンジが刻まれる!

    8 19/08/17(土)16:28:57 No.615435298

    「…グワーッ!」 直後傷から血が、炎が吹き出す!カブキニストは最早のたうち回る事すら出来ず、地面に倒れ伏す! …カブキニストの身体の炎は遂に消え去った。ぴくりとも動かない。 「…ソウルそのものを縛る秘技よ…これで最早お前はカブキアクターですらない。ただのモータルに等しい…」 ヒートタイドはカブキニストに歩み寄る。 「止めだ!イヨーッ!」 カタナを持ち…カブキニストに突き立てる! 「グワーッ!」 ーーーーーーー

    9 19/08/17(土)16:29:09 No.615435352

    (※カブキスレイヤーはフィクションです。実在の人物、団体などとは一切関係がありません)

    10 19/08/17(土)16:29:53 No.615435534

    ◆お詫び◆ ◆本日午前の更新がアンヘルシー時間帯の更新だったので再放送しました◆ ◆お詫びしてケジメします◆

    11 19/08/17(土)17:21:36 No.615448243

    力作過ぎるけどダメだった