19/08/02(金)23:11:44 「いよ... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1564755104496.jpg 19/08/02(金)23:11:44 No.611512483
「いよいよだな…」 窓辺にもたれ掛かり月を眺める私に冨岡さんが声をかけてきた。 「お館様の読みが正しければ明日…」 鬼舞辻無惨が、来る。 恐らくは他の鬼も。 きっと"奴"も。 復讐。 長い間ずっとそれだけを考えてきた。 やっとその思いが報われる時が来たのだ。 寒気がするのは武者震いか、それとも―
1 19/08/02(金)23:13:34 No.611513043
「胡蝶…」 後ろから覆い被さるように彼が私を抱き締める。 「気持ちは嬉しいですが、あまり時間は…」 鬼を殺す為に藤の毒を摂取し続けた代償で体のほとんどが侵されていた。 鬼だけでなく人間にも影響を及ぼすほどに。 汗や唾液、ましてや粘膜同士の接触なら尚更だ。 それを避ける為、二人の睦言には制限時間が設けられた。 枕元に置かれた砂時計がそれを示す。
2 19/08/02(金)23:14:51 No.611513398
私の体が復讐に近づけば近づくほど、あの人からどんどん遠ざかってゆく。 始めの頃はあれだけあった時計の砂も今は赤子の手に少し余る程しかない。 それでも、この時だけは体を裂くような痛みを、哀しみを忘れる事が出来た。 「冨岡さん、もう時間が―」 時計の砂はとうに落ちきっていた。これ以上は危険だ。 なのにあの人は私を強く抱き締めて放そうとせず、うるさいと言わんばかりに強引に唇を塞ぐ。 あなたまで巻き込む訳にはー 思わず強く突き飛ばす。 荒い息。少し青ざめた頬。 腫れぼったい唇。 少し毒を吸ってしまったのだろう、それでもその瞳はじっと私を見つめていた。
3 19/08/02(金)23:15:51 No.611513698
「俺は…」 ぽつり、ぽつりと彼が言葉を紡ぐ。 「俺にはお前の復讐を止める事も、それを手伝う事も出来ない。だから、せめて…お前の痛みを…お前と痛みを共にしたい」 本当にこの人は― どこまでも不器用でどこまでもまっすぐなんだから。
4 19/08/02(金)23:16:15 No.611513804
面白くないよ
5 19/08/02(金)23:17:17 No.611514126
「…薬湯を淹れてきますね」 着物をさっと直して足早に部屋を出る。 必死の告白を冷たくあしらったように見えるかもしれない。 でも、こんな姿を― まるで少女のようにぽろぽろ涙をこぼす様をあの人に見せたくなかったから。 その瞳が、声が、温もりが 熱く、鋭く、切なく全身を蝕む。 "生きたい"と思わせるそれこそが、何よりも私を苦しめる猛毒なのだから。
6 19/08/02(金)23:19:55 No.611514892
俺、ぎゆしのが好きだよ!!
7 19/08/02(金)23:29:07 No.611517552
>面白くないよ あなた何のために産まれてきたの? みっともないからさっさと死んだほうがいいよ あなたが生きてることには何の意味もないから
8 19/08/02(金)23:42:07 No.611521346
「」磨きたな…