ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
19/08/02(金)20:39:47 No.611462218
su3223409.pdf su3223416.pdf su3223421.pdf
1 19/08/02(金)20:40:11 No.611462334
あらすじ 陽菜さんは通い妻となった 東京に来てかれこれ3ヶ月半、倒れそうになる程入れていたバイトは目標の金額に達した事を理由にシフトを少し減らしてもらう事にした。 出来る事ならもっとお金を稼いでおきたかったけれど、もしこれで倒れたりすれば陽菜さんを泣かせてしまうかもしれない。ただでさえもう一度泣かせてしまったのだ、あんな思いはもう二度としたくない。そう思えば今の生活を続けるという選択肢は無かった。 食生活も大きく改善し、二、三週間前までは体にまとわりついていた疲労感がすっかり無くなった。これは時間が出来た事もあるがそれ以上に陽菜さんのおかげだろう。作り置きしてくれる料理はどれも美味しく、栄養バランスも考えて作ってくれてあったし、たまに部屋で一緒に過ごし他愛の無い世間話をする時間は辛かった一人暮らしを一変させた。 もう陽菜さんの居ない東京での生活なんて考えられない。だからこそ今日、陽菜さんに自分の考えを伝えたい。 明日であの夏、世界の形を変えてから三年が経つ、詰まる所今日が陽菜さんの18歳の誕生日だ。
2 19/08/02(金)20:40:34 No.611462455
「どうしたの帆高?こんな改まって」 「うん。どうしてもちゃんと伝えたい事があって」 緊張する。かつてないほど緊張する。ちゃんと伝えられるだろうか。 「陽菜さんはもう卒業した後の進路は決まっている?」 「決まってるよ?何社か事務系の仕事に応募するつもり」 「進学…するつもりはない?」 「それは…出来るならしたいけど…ウチそんなお金が無いのは帆高も知ってるでしょ?凪は頭が良いし大学に行かせてあげたいから…だからその為に働かないと」 陽菜さんはいつもそうだ。誰かの為に自分を犠牲にしてしまう。この人を支えたい。陽菜さんに当たり前の我儘を言って欲しい。だから 「これ、開けて貰える?」 そう言ってこの三ヶ月の成果の入った封筒を渡す。 「これって…」
3 19/08/02(金)20:40:54 No.611462559
「国立大学の入学金約30万円が入ってる。公立や私立はもっと高いしそもそも授業料もあるからそれだけじゃ卒業までのお金には全然足りないけど…だけどこれからも頑張って稼ぐよ。大学に行きながらだからかかる学費を全部一人で稼ぐとは言えない。でも協力するから…だから陽菜さんに夢があるならそれを追って欲しい。」 「こんなに貰えない!!帆高だって自分の授業料があるでしょ!?それに贈与税とか…」 「僕の学費については大丈夫だよ。奨学金も貰ってるしね。それに税金については考えがあるんだ。」 「考え?」 手が震える。背中は汗だらけだし口はカラカラだし心臓が爆発して口から飛び出そうだ。動悸が激しすぎて目眩がする。 「親族になれば学費の贈与に税金はかからないんだ。だから陽菜さんの進学も先輩の進学も手伝える。」 「それって…つまり…」 言え!気合いを入れろ!この一言を言う為に頑張ってきたんだ。 「陽菜、僕と結婚して下さい。僕に陽菜の人生を支えさせて欲しい。」 「!…………はいっ」
4 19/08/02(金)20:43:04 No.611463137
今までの全部まとめたよ とりあえずこれが最後 まぁこの後先輩にからかわれたり学生結婚したhnsnが指輪をはめて歩いているところをクラスメイトに見られたりするけど そういうあれこれはきっと他の人が書いてくれる
5 19/08/02(金)20:56:00 No.611466710
続きもうきた! htrじゃないhdkknだと…! >そういうあれこれはきっと他の人が書いてくれる 言い出しっぺの法則
6 19/08/02(金)21:33:29 No.611478358
出先だから保存だけして帰って読むね...
7 19/08/02(金)21:33:32 No.611478371
良い…めっちゃ良い…