虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

1 19/07/31(水)21:48:10 No.611030244

マスターが『私』と山へ出掛けてからもう２日も民宿に戻っていないという話を聞いたとき、私はすぐさま捜索を始めた。まずは当初の目的地だという場所へ向かおうとしたのだが、土砂崩れでとても通れそうにない状態の道に差し掛かり、帰れなくなった原因はこれかと舌打ちをした。回り込むのに１時間、目的を変更し人が通ったと思しき痕跡を探すのに２時間。山を越え、廃墟と化した教会を通り過ぎ、足跡と魔力を辿ってどうにか気配が感知できるまで近づくと、そこには湖があった。『私』が倒れていたというその湖のほとりでは、霧のかかる中ともに踊るマスターと『私』の姿があり……そして『私』はまるで霧に溶けるように、そこには最初から誰もいなかったかのように、跡形もなく消えてしまった。 最初に『私』と出逢ったときの事を思い出す。あの時の『私』は既に瀕死で、延命措置を受けても初期化された状態の為に戦闘技術もスキルも持たないまさにどうしようもない状態だった。しかしそんな状況でも、サーヴァントとしてマスターを護りきった。最後に思い出も手に入れた。私ではないメルトリリスの話だが、その事実は誇らしい。

2 19/07/31(水)21:48:27 No.611030316

ふと下に目をやると湖の波打ち際に、水面に反射した星ではない何かが光っている。近付いて拾ってみると、それはボロボロになってなお輝きを放つ、消滅しかけているペンダントだった。いつもなら見向きもしないのだが、私はなんとなくそのペンダントを拾い、ショートパンツのポケットにどうにか押し込んだ。 「……おやすみなさい、不完全な『私』。あり得たかもしれない可能性のエトワール。」 そう呟いて、私は星の降るような湖を後にした。 新しいCGを獲得しました: 夜想曲:「別れ」

3 19/07/31(水)21:50:07 No.611030851

「あっ、おかえりなさいメルトリリスさん。マスターならもう眠られていますよ」 「……アナタBBでしょ？シールダーのガワだけ借りて何の悪巧みしてるのよ」 「……あっれー、バレちゃいましたぁ？おかしいですねぇ、こっちに来てからあなたと話すのは初めてのはずなんですけどねー」 「そりゃ分かるわよ。まずあの娘がこんな夜遅くに一人で出歩く訳ないじゃない。それに、認めたくないけどこれでもアンタから切り離されて生まれたサーヴァントなんだから、雰囲気で察しがつくわ」 「しくしく…産みの親に向かって『アンタ』なんて言葉遣いされたら、BBちゃん悲しくて泣いちゃいます……それじゃ、こんなつまんないメルトちゃんの為に最重要項目だけお伝えします。どうやらこの特異点は現在安定期にあるようです。このまま行けばそのうち消えるでしょうが、完全に消し去るにはいつもの如くこの特異点の核を排除する事が必要。その為の『鍵』に心当たりはありますか？」

4 19/07/31(水)21:50:42 No.611031038

「ティアマトでしょう？カルデアのログにあったわ。黒い海、古代に回帰する生態系、ありえない進化を遂げた生物。まだ原因不明の謎もあるけど、ここらはそれの仕業でしょう。一時期『プロテアが分裂した』なんて噂もあったけど、ひょっとしてそれにも関連してるのかしら？」 「いや、それはシンプルにバグが発生しただけだと思いますけど……ともあれ、そこまで掴んでるんだったらまぁいいです。こっちでも調査は進めておくので、なにか分かったら随時報告します。特異点攻略にはセンパイの生存が絶対条件なんで、ここにまだ来てないマシュさんの代わりに護衛をお願いしますね？なんか別の世界線ではセンパイの貞操がピンチとかなんとか……いえこれはメルトには関係ないですね、では」 「待って今聞き捨てならない事を話さなかった？ねぇちょっとBBその話の先を聞かせなさい待ちなさい待て」 ……結局逃げられてしまったので真偽は不明だが、何かあってからでは遅いので大人しくマスターを護衛するとしよう。そう考えた私はひとまず民宿に向かう事にした。

5 19/07/31(水)21:51:33 No.611031285

書き直せば書き直すほど違クってなるの何でだろうね 不思議だね

6 19/07/31(水)21:52:56 No.611031672

怪文書なんて勢い重視でいいんだ

7 19/07/31(水)21:56:51 No.611032801

勢いでいいんだそれでいいんだよ…

8 19/07/31(水)22:00:32 No.611033847

待て鹿ちゃん分裂したのはどうするんだ スキルがバグる度に増えるのかあの子