虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

1 19/05/22(水)00:28:06 No.593121166

テーブルに突っ伏して寝ている彼にタオルケットをかけたら、エプロンを巻いて台所に立つ。 時刻は19時になった。タイマーの鳴る炊飯器を開けてご飯を底からひっくり返す。 洗って皮をむいた人参を乱切りにし、洗って輪切りにしたジャガイモと一緒に耐熱タッパーへ。レンジで4分。 その間に砂糖、酒、みりん、醤油を鍋に入れて熱を通し、安売りで買ってきた牛肉を入れる。 一度ザルに肉を上げて、肉の油が乗った醤油ダレにさっきのレンジで熱した野菜を投入。 熱が完全に通る前に肉を入れて、水を入れて弱火で水分を飛ばす。やっぱ肉じゃがでしょ。 「…茉莉亜？」「あ、起きたのダーリン？なんてね♪」 醤油の香りにつられて起きた彼に、アタシはにししと笑いかけた。

2 19/05/22(水)00:28:30 No.593121275

ついに怪文章でスレが立つようになったか

3 19/05/22(水)00:28:36 No.593121293

「うーまーあーじー！」「みー！」 み派は頭が固いな…と呟きながら、美味しそうに平らげていく彼を見て私は鼻息を漏らす。 『こちら側』に帰還してから京香ちゃんがあっという間に用意した戸籍とアパートと仕事… TOMさんは色々戸惑いながらもたくましく生活している。まぁ色々と物入りではあるので アタシたちはこんな風に顔を出しながらその手伝いをしている…もちろん、夜の方も。 夕方の雨は過ぎ去り、あれだけあった分厚い雲はどこへ流れたのか、夜空には三日月が静かに浮かんでいた。 「今日、七夕なんだよな。」食器を洗いながら呟いた彼の言葉が、ベランダで涼んでいたアタシの耳に届く。 今夜は七夕。 年に一度だけ、織姫と彦星が出会う、願いの叶う星空の夜。 『…アイツ、今頃どうしてんだろ』 もう１年になるのだろうか。突然いなくなったアイツは、どこで何をしてるのやら。　 らしくもない、深いため息が夜の闇に溶けていく。

4 19/05/22(水)00:29:23 No.593121521

と。 「うひゃあ！？」 いつの間に忍び寄っていたのか、冷たい感触が首筋にあたる。 「普通に持ってきてよぉ」「悪い」 冷えた麦茶のグラスを受け取ると、ぎゅっと肩を抱き寄せられる。 間の抜けた顔からは想像できない、意外に大きな手の感触。 「お、俺の名は豆知識マン！」「えぇ～…」唐突に叫んでから、 「そういえば知ってるか七夕ってのは昔は8月の行事で…ええと…」 しどろもどろと、顔を真っ赤にしながら早口で豆知識を語る彼。 何かあったんだろうと気付いているけど、それを聞ける度胸は無く、でも放ってもおけず… その優しさというか、ぶきっちょさとういか、そういうのが可笑しくて、思わず笑ってしまって。 アタシはぎゅっと、強く強く彼の腕を引いた。

5 19/05/22(水)00:29:41 No.593121607

街の灯りで星なんか見えない。追いかけていた星にはもう、手は届かないんだろうけど。 だけどせめて今、捕まえたこの星は手放さないように。 「ね、TOMさん、そういえばこの前ね、進路の相談会があってさ…」 これからは、未来の話をする。そう決めたから。

6 19/05/22(水)00:32:36 [s] No.593122426

ヲワリ エロ無くてすまない… 最初から好感度最大でイベントは少ないけど エンゲージリングのイベントはある、とか気配りの達人かよ… 作者「」本当にありがとう、絵もDLCも作れないけどこんなものでよければ 怪文書って難しいな… su3081480.txt

7 19/05/22(水)00:39:20 No.593124233

乙女回路がすんごい

8 19/05/22(水)01:01:04 No.593129319

皆に優しい子が照れたりするのに弱いんだ俺は

9 19/05/22(水)01:06:03 No.593130241

いい…

10 19/05/22(水)01:10:31 No.593131100

聖母か 聖母だった

11 19/05/22(水)01:13:58 No.593131692

聖母過ぎてシコられづらい悲しみをもつ聖母 裏メインヒロイン過ぎてシコられづらいさんと同じ星の元に生まれてる