虹裏img歴史資料館

1 18/12/31(月)10:47:29 No.558399338

私はさっそうと人差し指で『こんのじゅんこ』と入力すると、中のロボットさんに教えてもらいました。 すると沢山の項目がわっと出て来て、正直驚かされました。まだ私の事を気にかけてくださる方々が大勢いらっしゃる事に。 項目を一通り見ていくと『不運のアイドル紺野純子の伝説』，『今でも色褪せない紺野純子の魅力に迫る』など、 今こうしてゾンビ生を謳歌している私にとって少しむず痒いタイトルが殆どで気恥ずかしいです… そして中にはこんなものまで…『紺野純子ちゃんの水着全集』、『アイドルムフフ写真～紺野純子編～』…破廉恥です…！いやらしいです…！ ま、まさか巽さんもこれを…？いえ…巽さんにでしたら見られても…

2 18/12/31(月)10:48:26 No.558399495

そんな思いが頭の中を駆け巡る中、とある項目が私の目に入ってきました。 その項目は『有明海沖○○航空機墜落事故』… 恐らくあの事故でしょう…忌まわしきあの… 一度目を逸らした私は「いつかは向き合わなければならない…それなら今…」とその項目を開き読み上げました… 『有明海沖○○航空機墜落事故とは、1983年12月6日に起こった航空事故である。 ○時○分およそ定刻通りに羽田空港を離陸した○○航空福岡空港行き○○便は、順調に空路を進んだ。（中略） 突如発生したエンジントラブル、尾翼の破損により操縦不能に陥った○○便機は、福岡空港への着陸を諦め、 佐賀県諸富町の有明海沖での不時着を試みるが失敗。 乗客乗員425名全員が死亡または行方不明となる、当時の日本で最悪の航空事故となった。 乗客には当時一世を風靡し、福岡公演を控えていた歌手の紺野純子を始めとした著名人が多数乗っており、芸能界に衝撃と混乱が生じた…（以下略）』

3 18/12/31(月)10:49:02 No.558399614

マイコンとは言わぬ

4 18/12/31(月)10:49:04 No.558399621

……………… 意外なほどあっさりと受け入れ、無言でこの項目を閉じた私の目に次に入ってきたのが、 『有明海航空機事故～ある遺族の手記～』 私はこの項目をおそるおそる開きました… 『1993年12月6日…あの事故から10年、それは空っぽの10年でした。初めは、娘の死を受け入れる事ができず、明日になればひょっこり帰ってくるだろう、あのかわいらしい笑顔で「ただいま」と言ってくれるだろう、と思っていました。 いつ帰ってきてもいいように部屋の中の掃除をし、あの子の大好きなレコードも整理をしています。 ですが心の中では分かっていました。やはりあの子は戻ってこない事を。純子はもういないということを…』

5 18/12/31(月)10:49:54 No.558399777

…？おとうさん…？おかあさん…？ 私は…私は…涙が溢れて止まらなくなりました… 「ううう…おとうさん…おかあさん…あいたいよう…」 いつも元気でおどけてばかりのおとうさん… いつもやさしくてかわいい笑顔のおかあさん… 二人を思い出すと胸が締め付けられそうに苦しい…悲しい…寂しい…怖い… 「いや……ひとりはいや…いやーーーーーー！」 その時私の背中越しから私の手を握る温かい感触がありました…

6 18/12/31(月)10:50:46 No.558399946

「純子…見てしまったようだな…」 「た、巽しゃん…」 「何時かは向き合わなければならんとは考えていたが、ここまで早いとはな…純子、大丈夫か？」 「…………………ひゃい。」 「いや…無理はするなよ…？今日は休んでおけ。」 「いえ…だいじょうぶでしゅ…」 「駄目だ！これは命令だ！」 「ひゃっ！？」 巽さんの大きな声に思わず萎縮してしまう私に巽さんは

7 18/12/31(月)10:52:06 No.558400208

「コホン…声を荒げてすまん…純子、少し聞いてくれ。お前は折り紙付きの芯の強さだ。それは俺が保証する。 しかしその強さは反面脆さも兼ね備えている。今の純子の様にな。 そういう部分はフランシュシュのメンバーで支え合っていくものだが、そうはいかん事もある。 あいつらには足りないものが有るからな…あいつらに足りず、お前に必要なもの、それは…父の存在だ！」 熱く論じる巽さんに私はきょとんとしました。 「うおっほん！…あーつまりな…俺が…その…お前の…親父になる…という…事…だ…」 「え？今なんと？」 「だーっ！純子の親父になる…なるっちゅうとるんじゃい！何度も言わせんな！」 「…えっ？…えええええええーーーーー！？」 私はびっくりしました。た、巽さんが私のお、おとうさん…！？ 「あー…そういう事だ。お前が寂しいときは頼ってくれても構わんぞ。」

8 18/12/31(月)10:53:09 No.558400415

「ほ、本当ですか…？で、では……むにゃむにゃ…」 「なんだ、聞こえんぞ？」 「いっ今とても寂しいんです！おとうさん！！」 い、言っちゃいました… 「いっ今かい！？…まあ佐賀男児に二言は無かけんな……さあ純子オレを頼れ！」 その時、私はいけないことを考えちゃいました… 「…あの、私のお父さんは優しく抱っこしてくれましたよ？お、お願いできますか？」 「ああ！？抱っこ！？でっできるわけなかろー…」 「うう…おとうさん…寂しい…」 「……だああ！！分かった！！純子こっちゃこんかい！」 巽さんは優しく私を抱き締めてくれました… 今まで雨が降っていた私の心はぽかぽか陽気になりました。 でも本当は、巽さんにはおとうさんじゃなくって、か…ううん！何でもありません！ おわり

9 18/12/31(月)10:53:56 [sage] No.558400564

長くなりましたがじゃいを我慢しました

10 18/12/31(月)10:54:18 No.558400617

いいんじゃい

11 18/12/31(月)10:54:19 No.558400620

子供がいたら旦那のことをおとうさんと言ったりする家庭もあるね

12 18/12/31(月)10:55:25 No.558400839

よくがまんしたんじゃい

13 18/12/31(月)10:56:15 No.558400997

この後墓参りでご両親に挨拶を…

14 18/12/31(月)10:57:15 No.558401168

はーかわいい

15 18/12/31(月)10:59:34 No.558401592

レッスン中にお父さんここのステップですが。。。って分かってて言っちゃう純子ちゃんよかよね…

16 18/12/31(月)11:00:41 No.558401775

あっ、100点です

17 18/12/31(月)11:01:22 No.558401892

あなたがお父さんだったんですね。

18 18/12/31(月)11:05:18 No.558402619

素敵な親子じゃい。。。

19 18/12/31(月)11:05:33 No.558402684

いやしいきのこまんじゅう

20 18/12/31(月)11:16:34 No.558404728

どうやら一時的に記憶を失っているようですね。

21 18/12/31(月)11:19:28 [sage] No.558405282

どうでもいいお話ですが羽田～福岡便の機内で考えました

22 18/12/31(月)11:21:08 No.558405597

微妙に怖い話をするんじゃない

23 18/12/31(月)11:30:28 No.558407339

不吉すぎる…

24 18/12/31(月)11:43:10 No.558409752

フラグ立てるのやめろや！？

25 18/12/31(月)11:43:29 No.558409811

死ぬなよ？

26 18/12/31(月)11:44:56 [sage] No.558410122

もう少しで佐賀に帰れる。。。