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    18/12/17(月)23:44:44 No.555313222

    ついてない。 扉を開いた瞬間、全身に押し寄せた濃厚な雨のにおいと肌寒さに、水野愛は思わず舌打ちを漏らした。 軒先の風景は、薄い膜が張られたような具合で濁っている。耳をすませば、雨粒を含んだ風が吹きすさぶ音と、液体がアスファルトをぴちぴちと小刻みに叩く音が重なって聞こえた。豪雨と呼ぶには弱すぎるし、小雨と呼ぶには強すぎる。つまりは普通の雨ということだ。 無用の長物に終わるかと思われた傘が役立つのは別に構わないのだが、それにしたって少しぐらいは手加減してくれてもいいんじゃないかと思わないでもない。

    1 18/12/17(月)23:44:59 No.555313271

    いくらゾンビィといえどもーーそもそもゾンビィの身体がどういった仕組みで出来ているのか知らないがーー、冬特有の突き刺すような寒さと、無縁ではいられないらしい。日を追うごとに増していく寒さを前に、フランシュシュは無様なまでの無力さを晒すしか出来なかった。このままでは佐賀を救う前に凍え死んでしまう(もう死んでますけどね、という言葉は無視した)と確信した愛たちは、邪智暴虐のプロデューサーである我らが巽幸太郎に叫んだ。 アンタは寒さに震える少女を見て何とも思わないのか。血も涙もゾンビィ情もないのか。リリィおなかへったー。ここのとこずいぶんは寒くなってきんした、鍋などいいかもしれんせんなあ。巽さん一緒にお鍋でもどうですか。テメエ裏切んのかコラ。サキちゃん言葉遣いが悪ンだコラぶっ殺 もうめちゃくちゃである。

    2 18/12/17(月)23:45:18 No.555313341

    それでもどうにか一致団結し、買わなきゃ死んでやる(もう死んでるじゃろがいというツッコミは物理的に封殺した)という主張までぶち上げた交渉の末に、愛たちはとうとう冬を乗り切るための三種の神器の一つーーコタツを手に入れたのである。これはゾンビィにとっては偉大な一歩になるかと思われたが別にそんなことは無い。レッスンやライブの打ち合わせ以外の時間は、もっぱらコタツに入って駄弁ったりするのが、フランシュシュの日常になったぐらいであった。 ーーアタシ、コタツと結婚すっわ。 机にだらしなく頰をくっつけながら真顔でそう言ったサキに同意しかけた事も何度かある。特に今日はオフである。存分に息抜きしてやろうと密かに画策していたのだが、一本の電話が全てをぶち壊した。

    3 18/12/17(月)23:47:37 No.555313850

    「……ったく。なんで雨なんか降ってんのよ」 ぶつくさと文句を吐きながら、傘を開いて歩き出す。玄関先から出た途端、頭上を絶え間なく跳ね始める雨音を、不満丸出しの上目遣いで睨め付けた。やっぱり辞めときゃ良かったかもしれない、と今さら後悔が過ぎる。 突如鳴った受話器が伝えた一本の用件、それはーー酔い潰れた巽幸太郎の回収。 誰が行くか。 何が悲しくて真っ昼間から酔っ払いの介抱をしなければならないのか。心の中でそう吐き捨てたが、受話器の向こう側から続いた言葉に、通話を切ろうとしていた指を止めた。 『こいつ、昔から酔って寝ると中々起きねえタチでな。あんた方の手はなるべく煩わせたくなかったんだが、生憎、おれにも都合ってモンがある。悪いが、迎えに来ちゃくれねえか』 妙に気安いその声に、怪訝さの前に興味を覚えた。アイツの知り合いなんだろうか。そうだと半ば確信する。これでも声を生業にしているのだ。言葉の端々に込められている親しさには一発で気づいた。 そんな愛の一抹の好奇心を見透かしたように、電話の向こう側から嗄れた笑い声が聞こえた。 『ーーまあ、こいつとは腐れ縁みてえなもんさ』

    4 18/12/17(月)23:47:54 No.555313905

    馬鹿正直にぜんぶ話せば、純子あたりが喜び勇んで立候補するに違いなく、サキあたりは面白がって飛び出すに違いない。だから愛は、買い出しと偽ってひとりで迎えに行く事に決めた。 頭上に広がる澱んだ空は、冬の寒さを吸い込んだように重苦しい色をしている。見るだけで気が滅入りそうだったので、愛の視線は自然と、静けさに包まれた街並みに向いた。すっかり見慣れた風景だった。支柱の歪んだ交通標識も、生い茂る葉を垂れ下げた街路樹の列も、少し錆び付いた商店街の商店街の看板も。まだ数ヶ月程度しか暮らしていないはずが、今では十年来の故郷のようにさえ思えた。 ある意味、生まれ故郷のようなものかもしれないな、と思う。アイアンフリルとしての水野愛ではなく、フランシュシュとしての水野愛の。 死んで生き返った事が果たして正しいのか、それとも間違っているのか。それは、これから分かる話だ。

    5 18/12/17(月)23:48:25 No.555314016

    物思いに耽りながら歩き続けていると、やがて柔らかな明かりに照らされた看板が視界に入った。愛はポケットから即席の地図を取り出して、教えてもらった店の名前を確認した。 ーー『BAR New Jofuku』 そして視線を看板に戻す。小洒落た装飾が施された看板の表面には、確かに『BAR New Jofuku』と記されていた。 「……アイツ、こんな所にも来るんだ」 絶対調子に乗ると分かり切っているから言わないが、巽幸太郎という男の容姿は、かなり整っている方だと愛は思う。すらりと長い手足に、いちいち見上げて喋らなければならない高身長。顔立ちも決して悪くはなく、あの死ぬほどダサいサングラスと死ぬほどウザい言動さえなければ、舞台の上で黄色い悲鳴を浴びていてもおかしくはないはずだ。 だからこんな大人っぽい場所も、認めるのは癪だが似合うに違いなく、目をつけた色っぽい女と一緒に座っているのもまた似合うとーー 「……何考えてんのわたし」 自分の妄想に苛立ちを覚えつつ、愛は隙間から明かりが漏れている木製の扉を開いた。

    6 18/12/17(月)23:48:44 No.555314082

    「ーーおお、悪かったな。こんな所まで」 小洒落たカウンターの向こう側でグラスを洗っていた老齢の男の顔には、年相応の落ち着きが刻まれている。 生前死後含めてバーに入った事など一度も無かったからかもしれない。借りてきた猫より控えめな態度で会釈を返した愛に、老人は苦笑した。 「まあまあ、そうお硬くなさんな。別に取って食いやしねえよ。おれの趣味はもう少し歳上なんだ」 「……はあ。それで。あの、アイツ……こ、幸太郎、さんは?」 「ああ。そこだ」 名前を呼ぶ事に妙な気恥ずかしさを覚えながらも、親指でぞんざいに示された先を見ると、そこには酒瓶とゲソを片手に、テーブルにみっともなくしがみついている男の姿があった。 何もかもが一気に冷めた。

    7 18/12/17(月)23:49:09 No.555314180

    「ーーああ、もうっ。何やってんのアンタはっ」 情けない。みっともない。すこぶるかっこ悪い。 なんとなく抱いていた期待を裏切られた気がしてならず、肩を強く揺さぶった。しばらくした後、すっかり寝ぼけ切った面をして幸太郎は起き上がった。サングラス越しに目を擦り(バカだと思ったが黙っていた)、ごきごきと背を鳴らしてようやく、隣に愛がいることに気づいた。 「お、お?…………何じゃいお前かい。何しに来たんじゃこんなとこまで」 「アンタを迎えに来たってんのよ!なに昼間から酔っ払ってんのよまったくっ」 「迎えなんか頼んどらんのじゃい!せっかく気持ちよく飲んだくれてたのに台無しに」 「あの人に頼まれたのよ。酔っぱらって迷惑だから連れて帰れって」 「あの人……?」 幸太郎は怪訝そうに眉を歪め、やがてひらひらと手を振る老人の存在に気づくと、一気に苦虫を嚙み潰したような顔を見せた。そんな顔、今まで見た事が無い。愛がぼうっと見つめていると、老人はやはり親しさを感じさせる口調でつぶやいた。

    8 18/12/17(月)23:50:36 No.555314489

    「悪いな。ま、酒は飲んでも飲まれるなってことだ。こっちもいつまでもお前に構ってられねえし、ここは女房役の言う事を大人しく聞いて帰んな」 「……ウチのモンに変な事吹き込んでないでしょうね」 「おいおい、おれは紳士だぜ?ゆうぎりならともかく、お前の大事な大事なお嬢ちゃん方に手出すわけねーだろ」 「その言い草、オッサン臭いですよ」 「お前が言うか、それ?」 老人と軽口を叩き合う幸太郎の横顔をぼうっと見つめる。いつも必要以上に高くて喧しいハイテンションだが、本当はこっちの方が素なのかもしれない。どこかリラックスしたような表情に、愛は一瞬見惚れてしまった。 「--愛」 「へ?は、はいっ」 「帰るぞ」 帰るも何も連れて帰る為に来たのは愛の方である。だがそれに気づかず、急に名前を呼ばれて、思わずどもってしまった自分に気恥ずかしさを覚えている間に、幸太郎は椅子にかかったよれよれのスーツを手に取って立ち上がった。

    9 18/12/17(月)23:50:56 No.555314571

    「マスター」 「忙しい中わざわざ迎えに来てもらったんだ、今日は特別ツケにしといてやるよ。へっ、女子の前でカッコつけようたってそうはいかねえからな」 「そんなんじゃありませんよ……それじゃ、また」 「おう。二度と来んなよ」 老人の言い草に苦笑を残して、幸太郎は扉の外に出た。愛も続こうとノブに手をかけると、ふと背中に声がかけられた。 「なあ嬢ちゃん」 「……なんですか」 振り返ると、老人はひどく照れくさそうな表情のまま、皺だらけの顔に似つかわしくない、少年のような笑みを浮かべて言った。 「おれが言うのも何だが、あの無茶苦茶しやがる馬鹿の事。迷惑だろうがよろしく頼むな」 ぱちくり、と瞬きした後、 愛もまた笑顔を浮かべながら答えた。 「――はい。任せてください、あのバカのこと」

    10 18/12/17(月)23:52:14 No.555314861

    よか…

    11 18/12/17(月)23:52:47 No.555314992

    愛ちゃんは女房役が似合うなあ…

    12 18/12/17(月)23:53:39 No.555315185

    これは…ダメ亭主を支える女房…

    13 18/12/17(月)23:54:08 No.555315293

    >馬鹿正直にぜんぶ話せば、純子あたりが喜び勇んで立候補するに違いなく、サキあたりは面白がって飛び出すに違いない。だから愛は、買い出しと偽ってひとりで迎えに行く事に決めた。 愛ちゃんのこういうところやーらしかよね…

    14 18/12/17(月)23:54:43 No.555315427

    徐福さんと話してる時の幸太郎がカッコいいのはわかるよ…

    15 18/12/17(月)23:55:04 No.555315505

    よか…

    16 18/12/17(月)23:55:25 No.555315597

    mattaku…

    17 18/12/17(月)23:56:12 No.555315796

    >「……はあ。それで。あの、アイツ……こ、幸太郎、さんは?」 あっここ100点です

    18 18/12/17(月)23:56:33 No.555315876

    よかったい…

    19 18/12/17(月)23:56:35 No.555315888

    11話アイキャッチ怪文書、やっときたか…! よかね… 徐福さんと話してる時の巽はちょっと幼くなるよね

    20 18/12/17(月)23:57:13 No.555316041

    勝手に幸太郎が女といるところを想像して勝手にイライラするところが愛ちゃんでいいねえ…

    21 18/12/18(火)00:00:12 No.555316660

    勿論帰りの傘は一本だけですよね!?

    22 18/12/18(火)00:00:49 No.555316804

    !?

    23 18/12/18(火)00:02:12 No.555317116

    一挙手一投足が愛ちゃんらしくてよかよ…

    24 18/12/18(火)00:02:30 No.555317185

    扉を開くと、やはり雨が愛を待ち受けていた。分かっていた事なのでさほど落胆の気持ちは無い。それでも寒さは耐えられるものではなく、ほうとひと息つくと、尾根の下で寒そうに腕をさすっている幸太郎の姿が目に入った。そこから身動き一つしない事を怪訝に思って問いかけた。 「……あんた、傘は?」 「……そんなもん、見て分からんかい」 どこか拗ねたような口調に、愛は目の前の男が雨に対して何の備えもしていなかった事に気づき、先ほど飲み込んだ落胆を改めて吐き出した。 「ーーなんで持ってきてないの?バカ?サングラスで天気予報見えないの?」 「うっ、うるさいんじゃーーーーーい!!!まさか昼間で追い出されるとは思ってなかったんじゃーーーーい!!!」 ワシは悪くねぇ、ワシは悪くねぇ。とぶつぶつ呟くその姿にはあ、と深いため息を吐いた後、愛は傘を開いてみた。幸い、二人分ぐらいの広さはある。

    25 18/12/18(火)00:03:26 No.555317381

    「ーーほら、」 ぶっきらぼうに差し出す。その行動が何を意味しているのか察せないのか、突き刺さる訝し気な視線が妙に恥ずかしい。 「だからっ!……入ったら、って言ってんのよ」 言葉が途切れた後にしばらく無言が続き、嫌な予感がして幸太郎の顔を見る。 からかい甲斐のあるおもちゃを見つけたような、ひどく腹の立つ表情。 口から零れだしたのもまた、ひどくイラつく赤ちゃん言葉だった。 「お?おお?愛ちゅわんはやさしいでちゅねえ~。幸太郎おにいさんのこと気遣ってくれたんでちゅねえ~えらいえらぁい」 「だっ……誰がっ!つーかやめてよ気持ち悪いっ!」 「あっいってえっ!!足踏むのやめんかいバカゾンビィ!!」 「バカはアンタでしょうがっ!!」 ぎゃあぎゃあと騒ぎながらも、二人は歩幅を合わせて、お互いが濡れないように寄り添いながらゆっくりと走り出した。宙に浮かぶ重なった足音は、きっと雨が消してくれるに違いなく、やがて看板から滴り落ちた一滴の雫が、アスファルトの上に残された足音をかき消していった。

    26 18/12/18(火)00:03:34 No.555317414

    相合傘しなんし!!!してる!!!

    27 18/12/18(火)00:04:02 No.555317528

    おしまい。 投稿遅れて申し訳ねえ。情熱やけん!情熱がこもってしまったけん文字数突破しちまったんだ!

    28 18/12/18(火)00:04:22 No.555317594

    溢れ出るリビドーよかね…

    29 18/12/18(火)00:04:29 No.555317622

    ありがたい…

    30 18/12/18(火)00:04:45 No.555317680

    よかったいよかったいよかったい

    31 18/12/18(火)00:06:43 No.555318112

    愛ちゃんがほんのちょっぴりデレて幸太郎がそれをおちょくって愛ちゃんがキレる 愛幸はこういうのでいいんだよこういうので…

    32 18/12/18(火)00:07:20 No.555318262

    借りてきた猫みたいな愛ちゃんからいつもの愛ちゃんに戻る感じが完璧に夫婦でありんした

    33 18/12/18(火)00:07:21 No.555318267

    よかったい…

    34 18/12/18(火)00:10:51 No.555319060

    愛ちゃんはさぁ…ダメンズに逆依存しちゃう人?

    35 18/12/18(火)00:13:41 No.555319631

    watashi ga inai to damenandakara…

    36 18/12/18(火)00:13:44 No.555319641

    大将!幸太郎が傘持ってて愛ちゃんは濡れてないのに幸太郎の肩が濡れてるの気づいてもっとこっち来なさいよってぶっきらぼうに言う怪文書まだ!

    37 18/12/18(火)00:15:35 No.555320010

    >watashi ga inai to damenandakara… 言ってたかな…言ってたかも…

    38 18/12/18(火)00:15:37 No.555320017

    >「--愛」 >「へ?は、はいっ」 幸愛でたまに出るこういう愛ちゃんの返事好き…

    39 18/12/18(火)00:16:52 No.555320283

    お仕事ではあいつに頼ってるのでプライベートでは沢山頼られても良いとされる

    40 18/12/18(火)00:18:34 No.555320639

    純子ちゃん絶好の機会を逃したな…

    41 18/12/18(火)00:18:53 No.555320710

    やーらしか!やーらしか!

    42 18/12/18(火)00:19:47 No.555320900

    油断すると幸太郎のイケメンぶりに流されそうになる愛ちゃんよかよね…

    43 18/12/18(火)00:20:37 No.555321089

    い…いちゃいちゃしやがって…

    44 18/12/18(火)00:20:48 No.555321133

    >幸愛でたまに出るこういう愛ちゃんの返事好き… 普段道化やってるから真面目な声色聴くと思わず出ちゃうんだよね…

    45 18/12/18(火)00:24:03 No.555321832

    よか…

    46 18/12/18(火)00:28:39 No.555322832

    寝る前によかもん読めた

    47 18/12/18(火)00:29:19 No.555322964

    アイキャッチ1枚でダメ男に引っかかりそう感出せるのは凄いよ愛ちゃん…

    48 18/12/18(火)00:30:16 No.555323176

    えっでも私もいたのに…

    49 18/12/18(火)00:30:17 No.555323179

    巽はダメ男じゃないし…

    50 18/12/18(火)00:31:59 No.555323516

    世話焼き愛ちゃんいいよね…

    51 18/12/18(火)00:33:10 No.555323749

    レッスンでも他のメンバーに世話焼いてそうだしよか…

    52 18/12/18(火)00:33:18 No.555323778

    やっぱり愛幸はいいものだ…

    53 18/12/18(火)00:34:20 No.555324006

    トミーとマツのエンディングが浮かんだ

    54 18/12/18(火)00:35:02 No.555324146

    >巽はダメ男じゃないし… まあ肝心な時以外は適当だから端から見たらダメ男に引っかかった子に見えるだろうし本人もそう思ってそうだ…

    55 18/12/18(火)00:36:45 No.555324517

    愛ちゃんはふとした時に「なんでこんなヤツのこと好きになっちゃったんだろ…」って一人ごちるのが似合う

    56 18/12/18(火)00:37:29 No.555324695

    愛幸の王道オブ王道って感じだ よか…

    57 18/12/18(火)00:41:27 No.555325456

    良作怪文書が三本も同時にきてる