ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
18/12/17(月)11:51:39 No.555162834
「…幸太郎さん」 「なんじゃい」 「ありがとうございました。私、あなたに出会えて幸せでした」 か細い声。 「最後みたいに言うなバカタレィ」 幸太郎は締め付けるくらいの勢いで、さくらのことを抱き締める。 「…えへへ、すみません」 おどけるように謝るさくら。その身は既に灰になり始めている。 けれど、その表情に恐怖感はみられなかった。むしろ幸せに満ちているようですらある。 「やっと持てるようになったのに、ここまでなのは残念ですけど」 「まだだ」 「私、ゾンビなんですよ?元通りに死ぬのは仕方ないじゃないですか」 「ならまた甦ればいい。俺にならそれが出来る」 どこまでも身勝手だなあとさくらは思った。だがその身勝手こそが彼女の助けになったのもまた事実。 …きっとまた、彼は彼女を甦らせるだろう。
1 18/12/17(月)12:03:07 No.555164407
強引さが巽幸太郎ばい
2 18/12/17(月)12:07:54 No.555165173
蘇った時 記憶がなくても きっとまたあなたを好きになる
3 18/12/17(月)12:11:41 No.555165794
「もう休ませてくれてもいいのに。甦らせたら、またこき使うんでしょう?」 「当然だ。俺達はまだ佐賀を救えていないんだからな」 「そうでした」 アイドルグループとしてのフランシュシュはとうに成功している。ただ結成目的が達成されていないだけだ。 佐賀に拘らなければもう少し上手くいっているかもしれない。それでも幸太郎は佐賀に固執する。 佐賀こそがスタートで、ゴールだからだ。 「あんまり待たせないでくださいね。待たせすぎたら、もうずっと寝たままかもしれませんし」 「安心せえ、そんなには待たせん。それに俺は言ったはずだ」 「「俺はお前を絶対に見捨ててやらん!」」 合わせようとするまでもなく、合っていた。
4 18/12/17(月)12:12:24 No.555165929
「…プロポーズみたいだなって思ってました」 「そんなつもりではなかったが…まあいい、好きなように取れ」 「じゃあ、そうさせてもらいますね」 刹那、さくらが動いた。そして幸太郎の唇を奪ってみせた。 「苦い」 「仕方ないじゃないですか。私、ゾンビなんですから」 薄らぎながら、そう言った。 「…今度の身体は、もう少し上手く作ってやる」 「お願いしますよ。女の子は、いつだって綺麗でありたいんですから」 「ああ、約束する。だから待っていろ」 「ええ、待ってますよ…幸太郎さん」 さくらの身は完全な灰になり、夜風に流れて消えていく。 幸太郎はそれを見送るように眺めていた。彼女の行き先を見失わないように。
5 18/12/17(月)12:17:36 No.555166882
佐賀は…
6 18/12/17(月)12:19:40 No.555167298
かなしあじ
7 18/12/17(月)12:22:05 No.555167797
どうして幸太郎を曇らせるんですか!
8 18/12/17(月)12:22:51 No.555167964
もーすぐビターエンドー
9 18/12/17(月)12:23:46 No.555168147
墓からグッドモーニングアゲイン!!
10 18/12/17(月)12:27:31 No.555168951
つまり佐賀が救われない限り二人は永遠ってことじゃん!
11 18/12/17(月)12:28:37 No.555169184
>つまり佐賀が救われない限り二人は永遠ってことじゃん! 佐賀が滅んだら?
12 18/12/17(月)12:31:06 No.555169707
>>つまり佐賀が救われない限り二人は永遠ってことじゃん! >佐賀が滅んだら? それこそが死が二人を分かつ瞬間なんやな・・・
13 18/12/17(月)12:35:40 No.555170654
次に目覚めるのは4年後かな
14 18/12/17(月)12:46:38 No.555172816
「密教系蘇生術はこれが限界か…次はこの蘭学書"ねくろのみこん"で神に!『彼女』と『佐賀』に課せられた!呪いに終止符を! 打つ!」