虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

1 18/11/30(金)23:17:07 No.551318697

「ケオッ……話すことなんて無いんですけ」「イヨーッ！」「ケオアバーッ！」 カブキック！類稀なニンジャ耐久力の持ち主でなければ内臓破裂必至の前蹴りが鳩尾に容赦なく叩きこまれる！ 「話すことが無いとは何事かねプリンキング君！洗いざらい吐きたまえ！イヨーッ！」「ケオアバーッ！」 カブキック！類稀なニンジャ耐久力の持ち主でなければ内臓破裂必至の前蹴りが鳩尾に容赦なく叩きこまれる！ 「わ……分かった！全部喋るんですけお！知りたいことは全部！だから」「イヨーッ！」「ケオアバーッ！」 カブキック！類稀なニンジャ耐久力の持ち主でなければ内臓破裂必至の前蹴りが鳩尾に容赦なく叩きこまれる！ 「今話すことはないと言ったばかりだろうプリンキング君！前言を翻すとは何事かね！イヨーッ！」「ケオアバーッ！」 カブキック！類稀なニンジャ耐久力の持ち主でなければ内臓破裂必至の前蹴りが鳩尾に容赦なく叩きこまれる！ 「そもそも君に聞くことなど何も無い！死ぬがいイヨォーッ！」「ケオアバーッ！」 カブキック！類稀なニンジャ耐久力の持ち主でなければ内臓破裂必至の前蹴りが鳩尾に容赦なく叩きこまれる！「サヨナラ！」プリンキングは爆発四散！

2 18/11/30(金)23:18:38 No.551319139

「死んだ……」 カブキニストはほとんど何の感慨もなさげに呟き、振り向く。彼の鋭敏なカブキ第六感は既に次なるニンジャぴるす存在を嗅ぎつけていた。 燃える賭場に立ち、カブキニストを睨みつけるのは全身に白く輝くサイバネアーマーを纏った身長8フィートはあろうかという巨体のニンジャぴるすである。カブキニストは敵意に満ちたその眼差しを真っ向受け止める！ 「次は君がこうなる番だ。ドーモ、カブキニストです」 「ドーモ、カブキニスト＝サン。ポーキュパインですけ……ポーキュパインです。俺の賭場でズイブンと暴れてくれたみてえじゃねえか、エェッ？」 カブキニストはポーキュパインから先ほどのサンシタなどとは比較にならぬほどの強大なアトモスフィアを感じ取っていた。奴が標的！いくつかの違法カジノでドウモトを務めるニンジャぴるす。 奴の所持する賭場複数を徹底的に荒らし、ヨージンボのニンジャぴるすをことごとく爆発四散せしめたのもこのニンジャぴるすを場に引きずり出すためである。 「薄汚い裏カジノのヨージンボに収まっておればいいものを」 カブキニストは油断なくカブキを構えた。ポーキュパインもまたカラテの構えを取る。

3 18/11/30(金)23:19:35 No.551319453

カブキニストはその型を知っていた。巨体を十二分に生かすビッグカラテの構えである。 「君は触れてはいけないものに手を出したのだ、ポーキュパイン君。よって君は殺す」 「アー？殺す？誰が？誰を？ロートルが……生意気なんですけ、生意気な！イヤーッ！」「イヨーッ！」 全くの同時、両者が決断的に飛び出し、お互いの首を刎ね飛ばさんとチョップを繰り出す！ 「グワーッ！」 一瞬の交差ののち、血を流し後退したのは……ナムサン！カブキニストである！ カブキニストは僅かに目を見開く。見切れたはずのカラテであった。一体なぜ。答えはポーキュパインのサイバネアーマーにあった。 「グワハハハハ！弱敵！」哄笑するポーキュパインの全身を細い針が隙間なく覆っている。あれこそがサイバネアーマーの正体。 白く輝いて見えたのは折りたたまれた無数の針による光の乱反射であった。あの針が展開することでカブキニストのカブキ目算を狂わせ、傷を負わせたのだ！

4 18/11/30(金)23:20:50 No.551319834

「コシャクな……」 カブキニストは傷ついた拳を握りしめる。幸い傷は浅い。体内をカブキが巡り、たちまちのうちに止血された。ポーキュパインはその機を逃さず躍りかかる！ 「イヤ！イヤ！イヤ！イヤ！イヤ！イヤァーッ！」 ポーキュパインの息をもつかせぬ巨大な連撃がカブキニストに降り注ぐ！カブキニストはそれを紙一重で躱すが、そのたびに針が微細にうごめき、伸び、カブキニストの肉を削り取っていく。 「ヌゥーッ……！」 針で覆われた拳に対して防御は悪手。だが躱しきることも難しい。 （（（ならば攻めるのみ！））） 「イヨーッ！」漆黒のボーを手にカブキニストがポーキュパインの拳を打ち据える！ビッグニンジャ・クラン特有のニンジャ耐久力をもってしても粉砕骨折もありうる強打！ 「イヤーッ！」「グワーッ！？」だが何ということか！？ポーキュパインはその拳でボーを易々と弾き返し、カブキニストのテンプルにカウンターブロウを突き入れた！その拳にダメージを受けた様子はなし！

5 18/11/30(金)23:22:08 No.551320232

ニンジャ動体視力をお持ちの方ならば既にお気づきであろう。カブキニストのボーが衝突する瞬間、ポーキュパインのガードに合わせてサイバネ針は一点に折り重なり、ショックアブソーバーめいてボーの衝撃を殺したのだ！何たる柔と剛を兼ね備えたテックとカラテの融合防御か！ 「無駄なことはやめてくだ、無駄なことはやめておけ！貴様は俺のヨロイとカラテの前に手も足も出ず殺されるのだカブキニスト＝サン！」 「なるほど。ぴるす君にしてはやるようだな」 それはカブキニストの何気ない言葉であったが、ポーキュパインは激昂した。 「俺をぴるすと呼ぶんじゃねえんですけ……呼ぶんじゃねえ！俺は選ばれし者！ニンジャ！ポーキュパイン！」 「……ニンジャになった程度で選民気分とは、まさに凡百のぴるす君らしい増上慢よ。ぴるす君らしく惨めに死ぬがよい！」 「黙れーッ！イヤーッ！」 ポーキュパインがカブキニストめがけ突進しつつ、コマめいて猛烈に回転する！巻き込まれればネギトロめいたゴア死体になることは必定の死の回転をカブキニストは「イヨーッ！」掴んだ！

6 18/11/30(金)23:23:29 No.551320673

「何のつもりだカブキニスト＝サン！」 掴んだのは唯一針の生えていない掌！ユウジョウの握手のごとくポーキュパインの手をがっしりと握ったカブキニストは、当然の帰結として回転の勢いのままに振り回される！ 「ヤバレカバレか！？ならばこのまま壁に叩きつけてくれる！イヤーッ！」 「イヨーッ！」 振り回されるカブキニストの踵からジェットめいた勢いで炎が噴き出す！カブキだ！ポーキュパインの回転は勢いを増す。ポーキュパインのコントロール可能範囲をはるかに超えて！回転の主導権が、中心が、徐々にカブキニストに移ってゆく！回転はますます勢いを増し、ポーキュパインの足が地面から……離れる！ 「イイィィィィ……イヨォォーッ！」 回転が頂点に達したその瞬間、カブキニストは投げた！ポーキュパインの巨体が床に叩きつけられる。乗算された回転とカブキの全エネルギーがその体で炸裂する！ゴウランガ！ 「グワーッ！？」 ポーキュパインのサイバネアーマーがヒビ割れ、血が噴き出す。カブキニストはすかさずマウントを取った！この勝機を逃してはならぬ。このまま爆発四散に追い込むべし。

7 18/11/30(金)23:24:22 No.551320922

だがその手を今度はポーキュパインが掴む！カブキニストはとっさに押し返そうとした。起き上がらせてはならない。だが押し込められぬ。力が拮抗している。 「力比べなら負けはしねえ……！」 完全にマウントを取られ地面に沈んでいたはずのポーキュパインの体が、徐々に起き上がる。カブキニストは寸毫も力を緩めてはいない！だというのに！何という類稀なニンジャ耐久力及びニンジャ膂力か！瞬く間に足を突き、腰を上げ、半ばまで起き上がる。ポーキュパインは血を吐きながら笑う！ 「グワハハハハ！やはり最後にモノを言うのは力よ！このままひねり潰して……ア？」 ポーキュパインが何事かに気付く。熱い。掴んだカブキニストの掌が尋常でなく熱い。反射的に振りほどこうとする。ほどけない。 「何……」 カブキニストが紅白の炎に包まれている。黒いニンジャ・ヤマブシ装束が燃え、内側から色鮮やかなカブキ装束が現れる。頭襟型フルメンポが溶けて落ちる。 「何が……」 ポーキュパインは見た。カブキニストの素顔、白い肌に、花開くようにして赤く威圧的な化粧が施されるのを。 ポーキュパインは見た。そのクマドリを。カブキニストの顔を。カブキアクターの姿を。

8 18/11/30(金)23:25:32 No.551321289

「ハイクを詠むがいい、ぴるす君」 カブキニストはニューロンを直接打撃するような重々しく威厳ある声で宣言した。 ポーキュパインは全身にあらん限りの力を籠める。その顔が力みで真っ赤に染まる。だがカブキニストは動かない。 「あ……有り得ないんですけお！俺は選ばれしニンジャなんですけお！くだらぬカスぴるすと一緒にしないでくだち！俺が、こんな……バカな！バカなーッ！」 なおも力を籠める。目が眩む。流れるのは涙か血か。 カブキの炎を背にして恐ろしい黒い影となって覆いかぶさるカブキニストの向こう側に、かつての自分が見えた。ソーマト・リコール。 プラントの不具合で未熟な状態のまま生産され、矮躯のぴるすとして生き続けたモータルの日々。 ニンジャとなり、大きな体と力を手に入れた時の高揚。ニンジャとしての日々。 自らの手で掴み取ったはずの栄光。小さき者たちを見下ろす快楽。

9 18/11/30(金)23:26:37 No.551321644

「イヨーッ！」カブキシャウト！ ニンジャソウルまでも揺さぶるような圧倒的な衝撃に、はかない幻覚は雲散霧消した。 「アイエッ」ポーキュパインは怯えた。 同時に恐ろしいまでの力がポーキュパインに降りかかる。その体が崩れたトーフめいて圧壊する。 「サヨナラ！」ポーキュパインは爆発四散した。 〇 「フゥー……」 燃え盛る違法賭博場から離れ、消防隊とマッポの駆けつける騒音を遠くに聞きながら、カブキニストは長い息を吐いた。クマドリは血中カブキを大量に消耗する諸刃の剣である。未だ標的ニンジャぴるすの残る現状で使用したくはなかったが、そのようなことを言っていられる状況でもなかった。 ニューロンの中で3人の犯行ニンジャぴるすから得た記憶情報を反芻する。残るニンジャぴるすはあと一人。だがどの記憶を覗いても、その名も、姿も、奇妙なノイズに覆い隠され窺い知ることが出来ぬ。何らかのジツの作用か。 なんだろうと打ち破り、殺すのみ。そしてカブキアゲを取り戻す。だがこのノイズから感じるアトモスフィアは……。 黒・柿・萌葱の3色のノイズが脳裏にちらつく。 カブキニストは不吉な予感に胸をざわめかせた。

10 18/11/30(金)23:27:34 No.551321902

（「」の皆さんへ：お詫びとご連絡です。先日投下されたカブキスレイヤーの一編において、『ポーキュパイン』を『プラティパス』と誤記するケジメ案件が発生していた事が判明いたしました。ログサイトに収録された分の修正はもはや不可能ですが、いずれ作品をまとめる際にはリカバリ作業が行われる予定です。なお執筆担当者は自我矯正のうえ梨園へナシもぎ研修に送られましたのでごあんしんください）

11 18/11/30(金)23:28:43 No.551322261

これ続き物だったんだ…明日ログ探して読むわ…

12 18/11/30(金)23:34:06 No.551323703

殺れよカブキスター過ぎる…

13 18/11/30(金)23:35:16 No.551323977

カブキスレイヤーは不定期連載で複数の作者「」が多様性のある世界観で展開をしており途中から見ても実際安心です

14 18/11/30(金)23:41:27 No.551325614

イヨー！

15 18/11/30(金)23:45:02 No.551326505

忍殺文体エミュが高度すぎる…

16 18/11/30(金)23:48:37 No.551327396

高度なエミュやれる「」が複数いるのに驚く

17 18/11/30(金)23:49:57 No.551327738

見るたびに感心するわ

18 18/11/30(金)23:50:13 No.551327814

（最近年末に向けカブキスレイヤーもますます勢いを増し、カブキパワは546倍以上の高度に高まりひかりとなって溢れんばかりである。これは実際新しい物事を始めるにふさわしい吉兆であり、カブキスレイヤー界は新たなひかりをいつでも歓迎している……。今こそあなたもUNIXやスマッホウを手に取りスクデビューウーだ！しよう！）

19 18/11/30(金)23:52:38 No.551328436

>カブキック！類稀なニンジャ耐久力の持ち主でなければ内臓破裂必至の前蹴りが鳩尾に容赦なく叩きこまれる！ >カブキック！類稀なニンジャ耐久力の持ち主でなければ内臓破裂必至の前蹴りが鳩尾に容赦なく叩きこまれる！ >カブキック！類稀なニンジャ耐久力の持ち主でなければ内臓破裂必至の前蹴りが鳩尾に容赦なく叩きこまれる！ >カブキック！類稀なニンジャ耐久力の持ち主でなければ内臓破裂必至の前蹴りが鳩尾に容赦なく叩きこまれる！ >カブキック！類稀なニンジャ耐久力の持ち主でなければ内臓破裂必至の前蹴りが鳩尾に容赦なく叩きこまれる！「サヨナラ！」プリンキングは爆発四散！ ずるいってこれ

20 18/11/30(金)23:56:00 No.551329191

……かっこいい よいものを見せてもらった

21 18/11/30(金)23:57:38 No.551329560

>振り回されるカブキニストの踵からジェットめいた勢いで炎が噴き出す！カブキだ！ ああ火吹きってそういう…

22 18/11/30(金)23:58:56 No.551329836

アイエエエ…忍殺世界の梨園は文字通りの広大なバイオナシ畑なんてテストに出ないよぉ…

23 18/12/01(土)00:02:25 No.551330706

プリンキングが哀れすぎる…

24 18/12/01(土)00:04:55 No.551331276

アーイイ…… 血中カブキ濃度が高まってとてもイイんです……

25 18/12/01(土)00:12:31 No.551333172

力作すぎる…

26 18/12/01(土)00:15:27 No.551333839

アーイイ… スレ消える直前に見つけて実際ショックだ